いま、凄い言葉に変化したぞ!?

 

「犯してくれないとー」

「いたずらしちゃうぞー」

「・・・お前ら、言葉が間違ってるぞ」

 

どう間違ってるの?て聞かれても説明しにくいが。

 

「知ってるよー、らんぼーされるんだよー」

「むりやりに、えっちなこと、されちゃうんだよー」

「そこまで知ってて、わかってて言ってるのかよ!」

 

タチの悪い小5だ、姉弟そろって・・・そうか、これが悪戯なのかもな。

 

「おかしてくれないと、いたずらしちゃうぞー」

「おかしてくれないと、おかしちゃうぞー」

「はいはい、外や学校でそんなこと言ったら怒られるぞ、もちろん家でも」

 

仕方がない、ピザでも頼んで一緒に食ってやるか・・・

1切れずつくらいなら夕飯に支障は出ないだろう、電話、電話・・・

 

「あーーーーー!」

「ひどーーーい!」

「え?何が?どうして?」

 

ぎゅっ、ぎゅううっ、と俺にしがみついてきた!

2人がかりだと、それなりに強いな・・・ちょっと、ふらっときちゃった。

 

「けーさつに電話するんでしょー」

「あと、学校か、おうちにー」

「しないしない!多分、したところでヤバイのは俺だと思うぞ」

「うそー」「いいつけるつもりー?」

「ピザ取ろうとしただけだって!」

 

あう!上手い具合に両膝を抱え込まれ、た、倒れるっ!

よろけるようにしてベッドへ仰向けに落ちると、体の上へ迫ってくる姉弟!

間近で見てもほんっと、そっくり・・・かわいらしい少女2人って感じだ、いや片方は男だが。

 

「テレビでやってたよー、小学生の女の子がいたずらされて逮捕されたってー」

「ニュースでみたよー、小学生の男の子だって、いたずらされたりするってー」

「俺はそんなことしない、する趣味もないし、お前らにそんな気持ちは・・・」

「だからー、ボクたちがお兄ちゃんに、いたずらするのも、捕まっちゃうんでしょー?」

「だからー、ぼくたちがお兄ちゃんに、いたずらしにきたんだから、ばれると捕まっちゃうー」

 

・・・小学生らしい情報の混雑だ、いや、内容は小学生らしくないか。

 

「整理するぞ、晶(あきら)も、亮(あきら)も、犯してくれないとって、いうことは・・・」

「ボク、お兄ちゃんのこと好きだからー、ハロウィンはいたずらしていい日だからー」

「ぼく、お兄ちゃんのこと好きだからー、いたずらしてほしいのー、してくれないと、しちゃうんだからー」

 

つまりだ、ニュースで言っている『小学生へのいたずら』が、とんでもなくエロい事はわかっていると。

まあ学校でも注意されるだろうし・・・でだ、俺のことが好きだから、その『いたずら』をされてみたいと、

ハロウィンはそれが許される日だと思い込んでるらしい、アホな姉弟だ・・・しかも断れば逆に、俺に『いたずら』すると・・・!!

 

「ええっとだなぁ・・・まずはお父さんお母さんに相談しなさい!・・・いや、それは俺がまずいか、いや、やましい事は・・・」

「そうだ!ママがねー、お兄ちゃんからたまってる家賃もらってきてってー」

「パパも言ってたよー、10ヶ月もたまってるからー、払えなかったらアパートから追い出してもいいってー」

「それはまずい!でも1か月分だって今、きついから・・・何とかならない?」

「えー、どうしようかなー」「どうしようかなー、ねー」

 

う、いかにも悪巧みしている表情で顔を見合わせてる姉弟・・・小5のくせに、いやらしい表情だ。

 

「せめてもう半月、待ってもらえないかな」

「じゃあねー、ボクの言う事きいてくれたら、パパとママにお願いして待ってもらうよー」

「そうだねー、ぼくの言う通りにしてくれたら、パパとママに待ってもらえるようにするー」

「で、でも悪戯は駄目だ!俺が悪戯なんかしちゃったら、お前らと違って逮捕されて、間違いなく牢屋に・・・」

「ボク、誰にも言わないよー」「ぼく、一生内緒にできるよー」

 

ずい、ずいっ、と迫ってくる!顔が近すぎるぞ2人して!!

 

「お兄ちゃんから出来ないなら、ボクがいたずらするねー」

「そのかわりお兄ちゃん、ぼくのするいたずら、誰にも言わないでー」

「言える訳がないよ!・・・まあいいや、脅されてるんだから仕方ない・・・好きにしろ」

 

いたずらって言っても、そう知識がありそうに無いからな。

最終的には顔にマジックでラクガキされるくらいで済んでくれれば・・・

あんまり無茶な事をしようとしたら、大学生なんだから力でどうとでもなる。

 

「じゃあ最初ボクからー」

「えーぼくが最初だよー」

「じゃんけんでもしたら?」

「あー、いいものみつけたー、これ借りるねー」

「ぼくにもー・・・お兄ちゃん手ぇかしてー」

 

2人が手にしたのは本をダンボールに詰めて送る時のガムテープだ!

手を貸して、ってことは、剥がしてやればいいのかな?と手を伸ばすと、

その手首を2人がそれぞれ掴んで、ガムテープで巻き始め、ベッドの上のパイプへ結びはじめた!

 

「わ!わ!何するんだ!これじゃ両腕が・・・」

 

バンザイの格好でぐるぐると固定される!

さすがに両手首をしっかり巻かれては、逃げようがない!

やばい・・・これは想像以上の、とんでもない『いたずら』を、されるかも・・・!?

 

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