『閉館の時間になりました、利用者の皆さんはお帰りください、なお貸し出しを希望される方は・・・』
美声司書・撫子さんの声が館内に響き、午後9時になった事を知らせてくれる。
閲覧室では慌しく本を戻す人、急いで有料コピーと取る人、貸し出し手続きに入る人で慌しい。
僕はまず持ち出し・複製禁止の貴重な本を見られる特別閲覧室へ・・・
そこには背の低い、中学生もしくは下手したら小学生なんじゃないかという少女が1人残っていた。
声も幼い感じ、覗いてみるとあきらかにやばい、今だと法律的にアウトな写真の載っているエロ雑誌が!
「ちゃんと受付で確認してもらったわ、なんならまたうちの実家に電話でもする?」
受付の伊調さん、わざわざ電話までして確認したのか、しっかりしてる・・・
「い、いや・・・ええっと、じゃ、じゃあ、そろそろ閉館なのでほどほどに・・・」
し、下の毛って・・・で、でも中学生だったら普通に生えてるよな?
そういう問題じゃないか、こっちは後にして他の閲覧室を見て回ろう。
うちのバイトで主にキッズルームで子供の世話をしている、桔梗かえでさんだ。
爪が引っかかって穴が開いたりしなきゃいいけど・・・ま、閲覧者がいないなら、とりあえず、いいか。