2003年11月31日掲載
『列車まかせの旅』小旅行記第4弾(2003年09月17日)


「ちょっとこだわりの列車」その23/特急『タンゴエクスプローラ3号』

 「旅行記強化月間(意味不明)」シリーズ第3弾です。(^^;

 小旅行記第3弾で名古屋から戻った翌日の水曜日、私は翌木曜日の仕事に備え、夕刻より京都府の
日本海側にある宮津市に移動する事になっていました。いわゆる「前日移動」ってヤツですな。

 上司を含む3人のチームで当初は車で移動する予定だったのですが、当日の水曜日、急遽、私以外
の2人が車と共に別の出先に行く事になり、2人は出先の仕事を済ませた後、直接、宮津に向かう事
になりました。で、上司いわく「お前は電車で行け」と言う事になりました。

 電車で移動する場合、会社の最寄り駅まで歩いたり、到着先の駅からさらに最終目的地まで移動し
なければならなかったりと色々面倒なので、職場の連中の大半は電車移動を嫌がるのですが、私にと
っては「ネギ背負った鴨が棚から落ちて来た」ようなものであり、「ふっふっふ、これでまた "公費"
で特急が1本乗り潰せるぜぇ」となるのです。(^^;

 ところが当日の水曜日になって私自身も別の出先に駆り出される事になり、その仕事が予想外に手
間取ってしまった為に、当初は新大阪17:05発の特急『文殊1号』に乗る予定だったのが間に合わな
くなり、結局、宮津方面行特急の最終列車となる『タンゴエクスプローラ3号』にギリで間に合うと
言った有様になりました。

 新大阪←→久美浜/宮津間で1日2往復が運行されている特急『タンゴエクスプローラ』はJRの
列車ではなく、若狭方面に路線を持つ第三セクターの北近畿タンゴ鉄道が運行する列車で、車両は北
近畿タンゴ鉄道のオリジナル特急型気動車KTR001系が使用されています。

 KTR001はモビルスーツみたいなマスクを持つハイデッカーの豪華車両であり、個人的に特急
型気動車の中では最も気に入っていて前々から乗りたいと思っていた車両だったのです。

 出先からいったん会社に戻り、荷物を担いであたふたと新大阪駅に着いたのが19:50頃でした。発
車の15分前です。

 大急ぎで「みどりの窓口」に行き『タンゴエクスプローラ3号』の指定券を購入しました。こんな
時間から宮津方面に行く人が大勢いるとは思えませんでしたが、若狭方面行の特急の乗車率は侮りが
たいものがあるので念のため指定席にしました。

 新大阪発・宮津行・特急『タンゴエクスプローラ3
号』の特急券・指定券です。飛び込みで特急の指定券を
購入したのは旅行記初ですな。

 その後、駅構内のコンビニで車内で食べる夕食のサンドイッチを購入してホームに降りると、すで
に『タンゴエクスプローラ3号』が入線していました。

 さっそく列車の写真を撮ろうとしていたら、宮津に先着した後輩から携帯に連絡がありました。曰
く「今日泊まるホテルは宮津駅じゃなくて天橋立駅の近くでしたよ」との事。

 おいおい、昨日、ホテルを手配した上司からは「ホテルの最寄り駅は宮津駅やから、そこからタク
シーで行け」と言われていたので宮津までしか切符を買っとらんがな。ま、いっか。

 この件について、後で上司に文句を言ったところ、「知らんがな! 俺も初めて予約したホテルな
んや!」と逆ギレされてしまいました。

 新大阪駅に停車中の特急『タンゴエクスプローラ3
号』です。北近畿タンゴ鉄道オリジナルのKTR001
系特急型気動車です。モビルスーツみたいなフロント・
マスクでしょ?
【大阪府・新大阪駅】
 オール・ハイデッカー構造の車体は立派な観光特急車
です。画像で側窓の位置が高いのが分かると思います。
【大阪府・新大阪駅】
 乗降口のドアは新型特急車両で多く採用されているプラグ・イン
式でした。
【大阪府・新大阪駅】
 車体側面には形式ナンバーと「TANGO EXPLOROR」の文
字が描かれています。
【大阪府・新大阪駅】
 デッキからドア越しに客室を望んだところです。ハイデッカー式
なので数段の階段を登って客室に入る事になります。
【特急『タンゴエクスプローラ3号』車内】
 客室内は天井がやや低いように感じられました。ハイ
デッカーとは言え車体高は高く出来ないのでこうなるの
でしょう。
【特急『タンゴエクスプローラ3号』車内】
 ハイデッカーの窓側座席に座るとホームを見下ろすような感じに
なります。ちょっぴり優越感に浸れます。(^^;
【特急『タンゴエクスプローラ3号』車内】
 KTR001系では、側窓が天井の縁に掛かるほど高い他に天井
にも窓のラインがあります。
【特急『タンゴエクスプローラ3号』車内】
 窓側の壁に付けられている読書灯のスイッチです。通
路側席用と窓側席用で二つ付いています。
【特急『タンゴエクスプローラ3号』車内】
 シートはバケット式で、座り心地的には特急座席の水準レヴェル
と言ったところでした。
【特急『タンゴエクスプローラ3号』車内】
 シートの背面側です。通常タイプの大型テーブルが備えられてい
ます。
【特急『タンゴエクスプローラ3号』車内】
 座席のヘッド・カヴァーの生地には名物の「丹後ちり
めん」が使用されていました。たぶん宣伝の意味を込め
ているのでしょう。さすがはタンゴ鉄道!
【特急『タンゴエクスプローラ3号』車内】
 床を見ると、座席がある部分が通路部分より一段高く
なっていました。
【特急『タンゴエクスプローラ3号』車内】

 座席に着いて見ると、室内はやや薄暗い印象でした。これは天井にまで達する大型窓を備えた観光
型車両の特徴であり、その関係で通常の車両ならば天井に2線以上ある車内照明が観光型ではセンタ
ーに1線分しか設ける事が出来ないため室内の照度が不足してしまうのです。

 この手の車両としては、旅行記第5弾で乗った特急『スーパービュー踊り子6号』の251系が同
タイプでしたが、列車がトンネルに入ると車内が一気に暗くなったのに驚かされたものでした。

 乗り込んで間もなく発車時刻が来ましたが、指定席の乗客は私を入れてもたったの4人しかおらず、
しかもなぜかガランとした車内で、サラリーマンの二人組が私の左側の席、若い女性が私の後ろの席
と言った具合に一塊りに座っていました。わざわざ固めんでも、こんだけ空いてるんだから席を散ら
してくれりゃいいのに・・・。

 約7分で大阪駅1番ホームに到着。ホームには大勢の人々が待っていましたが、指定席に乗り込ん
で来たのはたった3人でした。皆さん自由席に乗ってるんかな・・・。

 大阪を出たところで検札がありましたが、指定席には全部で7人しか乗っていなかったのであっさ
りと終わりました。

 さらに6分走って尼崎駅に到着。ここでは誰も乗って来ませんでした。対面のホームには、異彩を
放つ我がKTR001を物珍らしげに眺めている人々がいました。何せ日に上下合わせて4本しか走
っていない列車ですから、めったに出会う機会はありませんわな。

 尼崎から16分で宝塚に到着。ここでは一人が指定席に乗りました。さらに三田、新三田、相野と
列車はこまめに停車して行きます。

 特急ではあるのですが、大阪→篠山口間における『タンゴエクスプローラ3号』の停車駅数は快速
より3つ少ないだけであり、それでいて所要時間の点では電車快速の56分に対して57分と負けて
いたりします。やはり気動車は電車より遅いと言う事なんでしょうな。

 福知山線は高規格路線ではないのか、『タンゴエクスプローラ3号』は、やや手加減気味に走って
いましたがが、乗っていて思ったのは、これまでに乗った気動車と比べて、エンジン音がやや静かに
感じられた事です。これはやはりハイデッカーである分、エンジンと座席間の距離が離れているから
でしょうか?

 次に停車した篠山口では二人が降りました。ほんの14分後に大阪発・篠山口行の快速が続いてい
るのに、わざわざ特急料金と指定料金を払ってまで『タンゴエクスプローラ』に乗らんでも良さそう
なものですが・・・。

 篠山口を出て13分で谷川に到着、さらに9分で柏原に停車。特急と言うより快速並の停車頻度で
すな。

 次の黒井駅で一人が下車。1時間待てば大阪発・福知山行の快速があるのですが、この人も早く帰
りたかったのしょうかねぇ?

 そして新大阪を出発してから1時間46分後の21:51に福知山駅に到着。同駅では、私の左に座っ
ていたサラリーマン二人組も降りて行きました。福知山に行くのに特急に乗らんでも・・・、おたく
らも1時間が待てなかったクチですかな?

 福知山駅に到着したところです。ホームのベンチにはおじさんが
ひとり座っていましたが、それ以外に人影はありませんでした。
【特急『タンゴエクスプローラ3号』の車窓より】

 福知山で2分停車した後に発車。ここから先は第三セクターの北近畿タンゴ鉄道の路線に入ります。
『タンゴエクスプローラ』としては「我が家」に帰ったと言うところですな。

 発車の際、窓からホームの様子を眺めていると、面白い事にJRのホームを過ぎると陸橋を挟んで
北近畿タンゴ鉄道のホームが現れました。1本のプラットフォームを区切ってJRとタンゴ鉄道のホ
ームを設けてあるんですな。

 車内放送の声が変わり、再び検札を行う旨の案内がありました。ここからはタンゴ鉄道の乗務員に
変わったはずですな。

 12分ほど走り、駅を5つパスして大江に停車。指定席からは誰も降りませんでしたが、自由席か
らは二人ばかり降りたようです。

 北近畿タンゴ鉄道の大江駅にあった駅名の看板には「第三回 "近
畿の駅百選" 認定駅」と併記されていました。大江にある大江山は
鬼退治伝説で有名なところなんだそうです。また伝説の酒呑童子も
大江山の鬼だったとの事です。
【特急『タンゴエクスプローラ3号』の車窓より】

 さらに15分走り、6駅パスして22:20に終点の宮津に到着しました。新大阪を出てから2時間1
5分の乗車でした。

 ホームに降りてみると、3両編成の『タンゴエクスプローラ3号』から降りた乗客は十数人程度だ
ったようです。

 宮津と言えば日本三景の天橋立がある著名な観光地ですが、まぁ、平日のこんな夜遅くに行こうな
んて考える人はそうそういませんわな。

 さて、当初はここで降りるつもりだったのですが天橋立まで乗り継ぎしなければならなくなりまし
た。乗り換え時間が8分ほどあったので、私はいったん改札を抜けて駅舎の写真を撮る事にしました。

 北近畿タンゴ鉄道の宮津駅です。プラットフォーム2
線で3面のホームを持つ比較的小規模の駅ですが、自社
運行の特急『タンゴエクスプローラ』2往復に加え、J
Rの特急『はしだて』4往復、『文殊』1往復も停車す
る主要駅です。
【京都府・北近畿タンゴ鉄道・宮津駅】

 写真を撮った後、隣の天橋立駅までの切符を買ってから構内に戻りました。

 宮津→天橋立間の乗車券です。宮津線に乗り替えてひ
と駅、約4.5キロの区間です。

 陸橋を渡り、宮津線列車が出るホームに降りると、そこにはまだ『タンゴエクスプローラ3号』の
KTR001が停車していました。

 そこで聞こえて来た案内放送を聞いてビックリ。何とKTR001は、この後、引き続き22:28発の
快速・西舞鶴行になるとの事でした。たぶん、夜間の留置場所が西舞鶴で、そこまで回送を兼ねて客
扱いをするのでしょうね。

 特急車を回送を兼ねて普通列車として運行するのは、旅行記第6弾で乗った夜行の快速『ムーンラ
イトながら』でもやっていると聞いた事があります。

 そんな事を思い浮かべていると、対面のホームに豊岡発・宮津止めの普通列車が入って来ました。
これから私が乗るのもあのタイプなのでしょうか。

 宮津駅に到着した豊岡発の普通列車です。KTR70
0系と呼ばれる気動車の単行(1両運行)でした。
【京都府・北近畿タンゴ鉄道・宮津駅】

 それから間もなく、私が乗る西舞鶴発・網野行の普通列車が到着しました。この列車が宮津線の豊
岡方面行の最終列車となります。

 宮津駅に到着する宮津線・西舞鶴発・網野行・普通列
車です。KTR800系と呼ばれる気動車の単行(1両
運行)でした。
【京都府・北近畿タンゴ鉄道・宮津駅】
 KTR800系の車内の様子です。背もたれが一直線
タイプの転換クロス・シートがずらりと並んでいます。
【北近畿タンゴ鉄道・網野行・普通車内】
 転換クロス・シートは背もたれが低く、思わず昔の路線バスの座
席を思い出してしまいました。シートの座面は奥行きがあるので座
り心地は悪くありませんでした。
【北近畿タンゴ鉄道・網野行・普通車内】

 乗り込んで見ると乗客は10人もおらずガラガラでした。わずか5分の乗車で天橋立駅に到着。オ
ール・クロス・シートの気動車に乗るのはこれが始めてだったので、出来ればもっと乗りたかったで
すな。

 天橋立駅は列車では乗降した事は無いものの、かつて仕事で訪れた際に近所にあるホテルに泊まっ
た時に駅は見て知っていました。

 日本屈指の名景、天橋立の南側付け根のすぐ側にある同駅は、もちろん有人駅であり、その駅舎も
著名な観光地の表玄関にふさわしい凝った造りになっていました。

 乗っていた列車はワンマン運行でしたが、有人駅ならばそのまま降りられます。と、思いきや、私
より先にそのまま降りようとした女性に対し、運転士が切符を渡して下さいと言うのが聞こえました。

 なんで有人駅なのにワンマン改札をするのかと不思議に思いましたが、私も女性に続いて切符を渡
しました。

 駅舎に向かって陸橋を登っている内に列車は発車し、駅はシーンと静まりかえりました。そして改
札まで辿り着いて見ると、灯りはついているものの駅員の姿はありませんでした。どうやら夜間は無
人になるようですな。

 改札を抜けると、先に到着してホテルに入っていた後輩君が車で迎えに来てくれていました。最後
の「締め」として駅舎の写真を撮りたかったのですが、仕事で来ているのに写真なんか撮っていて後
輩君に「遊びに来とるんか?」などと思われるのも嫌だったので遠慮する事にしました。

 これで私のミニ・トリップは終了しました。今回の『タンゴエクスプローラ3号』では、せっかく
観光型の車両に乗ったのに夜だったので何も見ませんでした。今度はぜひ昼間の列車の乗って景色を
堪能して見たいものです。

 小旅行記第4弾、おわり・・・。


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