2009年1月1日掲載
『列車まかせの旅』小旅行記第13弾(2005年5月5日)


第26部:北大阪急行

 パート4から明けて5月5日のこどもの日。今日は大阪市営地下鉄がメインの乗車になります。が、
いきなり寝坊して出遅れました。(^^;

 乗車スケジュールは決めてませんでしたが、ボリューム的に時間が厳しくなる可能性大です。ま、
とりあえず出発しましょう。

 今日は地下鉄の乗車がメインとなるため、梅田駅の券売機で1日乗車券(850円)を購入しました。
乗車券を自動改札に通すと今日の日付がスタンプされました。

 大阪市営地下鉄・梅田駅で買った1日乗車券です。地下鉄、ニュ
ートラム、市営バスが1日乗り放題となりますが、相互乗り入れし
ている北大阪急行、阪急、近鉄線の各駅では使えません。

 さ、始めは地下鉄・御堂筋線と、相互乗り入れしている北大阪急行線です。まづは千里中央を目指
しましょう。

 列車111本目。地下鉄・御堂筋線・梅田駅に到着す
る千里中央行列車です。車両は北大阪急行の8000系
です。
【大阪府・大阪市交通局・梅田駅】

 千里中央行列車は、私の乗る車両の乗車率は80%ほどで梅田駅から発車しました。いつもより混
んでいないのは、やはりゴールデン・ウィークだからでしょうか?

 次の中津を出た列車は地上に出て新淀川大橋で淀川を渡りました。渡り終えてすぐ西中島南方に着。
同駅は阪急・京都線の乗り換え駅です。

 西中島南方から次の新大阪間は、わずか700メートルしか離れていません。2分足らずで新大阪
着。同駅は、言わずと知れた新幹線/JR在来線の乗り換え駅です。

 続いて東三国に停車後、神崎川を渡って江坂に到着。同駅は大阪市交通局と北大阪急行の境界駅で
す。1日乗車券は、ここまでしか使えないので、いったん降りてスルッとKANSAIに切り替えます。

 江坂駅です。大阪市営地下鉄・御堂筋線と北大阪急行
線の起終点駅ですが、両線の列車は同駅を通って運行さ
れているため、ここを起終点とする列車は早朝/深夜に
僅かにあるだけです。駅は高架になっており、大阪市内
から北へのメイン・ロードである新御堂筋の上下線高架
に挟まれています。
【大阪府・大阪市交通局・江坂駅】

 江坂から北に路線を持つ北大阪急行電鉄は、1970年に開催された大阪万国博覧会の会場への観客輸
送を目的に開業された鉄道であり、江坂←→千里中央間で5.9キロの1路線を有します。

 同電鉄は、単なる路線保有会社ではなく8000系と呼ばれる自社車両を有し、大阪市営地下鉄・
御堂筋線と一体になって列車が運行されています。

 万博終了後は、千里中央周辺に開発された広大な千里ニュータウンの住民を大阪市内へと運ぶ役割
を担っています。

 ともあれ、駅に戻った私はスルッとKANSAIで再び改札を入りました。面倒やな・・・。

 列車112本目。江坂駅に到着する千里中央行列車で
す。車両は大阪市営地下鉄の10系。
【大阪府・大阪市営地下鉄・江坂駅】

 江坂に着いた列車は、しばしホームに停車し、乗務員が大阪市交通局から北大阪急行に交代します。
ほどなく列車は江坂から出発。

 高い高架で名神高速をオーバー・クロスすると今度は凹状トレンチに入り緑地公園着。同駅の西5
00メートルほどには駅名となっている府営の服部緑地があり、同園内には日本民家集落博物館や陸
上競技場、回転花壇、野外音楽堂、ユースホステルなどがあります。

 緑地公園を出ると2分で桃山台に着。ここも凹形の地形に駅があります。同駅の南には分岐線があ
り、駅の南西300〜400メートルの所に北大阪急行の車庫があります。

 桃山台を出た路線は、相変わらず新御堂筋の上下線に挟まれたまま走り、同筋と大阪中央環状線が
交わる千里インターチェンジの手前で地下に降り、ほどなく終点の千里中央に到着。江坂から9分の
乗車でした。

 千里中央駅が入る商業施設『せんちゅうパル』です。
駅は、この建物の地下にあります。
【大阪府・北大阪急行・千里中央駅】

 千里中央駅付近はニュータウンの中心部よろしく、百貨店や商業ビル、ホール、ホテルなどが林立
していて、そこそこ賑わっていますが、街が造られてから長い年月が経っており、それら施設も少々
くたびれている感は拭えません。

 さて・・と、それでは、お次は大阪市営地下鉄の乗り潰しと行きましょう。まづは起点となる江坂
まで戻ります。

 列車113本目。千里中央駅に停車中の、なかもず行
列車です。車両は大阪市営地下鉄の10系。
【大阪府・北大阪急行・千里中央駅】

 なかもず行列車は、私の乗る車両は乗車率30%ほどで千里中央から発車しました。8分の乗車で
江坂に帰着。


第27部:大阪市交通局

 大阪市交通局は、大阪市を中心に、北にある豊中市、南にある堺市、八尾市、東にある東大阪市に
跨って下記の9路線を有します。

路線名区 間路線長
御堂筋線江坂←→なかもず24.5
千日前線野田阪神←→南巽13.1
谷町線大日←→八尾南18.0
四つ橋線西梅田←→住之江公園11.8
中央線大阪港←→長田15.5
千日前線野田阪神←→南巽13.1
堺筋線天神橋筋六丁目←→天下茶屋8.1
長堀鶴見緑地線大正←→門真南15.0
ニュートラム
南港ポートタウン線
住之江公園←→中ふ頭6.6

 上記の表で、御堂筋線から長堀鶴見緑地線までは鉄道線で、ニュートラムは新交通システムです。

 総路線長137.5キロ、保有車両数1272両の大規模鉄道で、地下鉄としても、東京の旧営団地下鉄、現
東京メトロに次ぐ規模です。

 でと、まづは御堂筋線から参りましょう。同線は、江坂から南へ大阪市内を縦断して堺市にある、
なかもず駅に至る路線です。

 列車114本目。江坂駅に到着する、なかもず行列車
です。車両は北大阪急行の8000系。
【大阪府・大阪市交通局・江坂駅】

 御堂筋線を走る車両は、交通局車40編成に対して北大阪急行車は7編成しかないので、北大阪急
行車は希少とまでは行かないにしろ、そう頻繁に遭う事はないのですが、今回は、よー来ますなぁ。

 列車はそれほど混んではいませんでしたが、やはり座る事は出来ませんでした。11分で梅田に帰
着。ここでドッと乗り込んで乗車率は180%ほどになりました。

 次の淀屋橋は、京阪本線との乗り換え駅です。ちなみに、朝の通勤時間帯における梅田→淀屋橋間
は、在阪鉄道の中で最も混雑する区間であると認識しています。もっとも、かつて悲惨な体験をした
東急・東横線の朝ラッシュほどではありませんでしたが・・・。

 続いて停まった本町は地下鉄・中央線の乗り換え駅です。次の心斎橋は同じく長堀鶴見緑地線との
乗り換え駅。この辺りは大阪市街の中心部でありビルが林立しています。

 そして、その次の、なんば駅は、地下鉄・御堂筋線、千日前線、四つ橋線、近鉄・難波線、南海電
鉄、JR関西本線などが参集する一大鉄道拠点です。同駅ではドッと乗客が降り、私は座る事が出来
ました。

 なんば駅は、かつて仕事で和歌山方面に南海で通ったり、「旅」で名古屋方面に行く際に近鉄特急
を、よく利用している関係で非常に馴染みの駅です。

 なんばを出ると御堂筋線は、西梅田から南下して来る四つ橋線と合流し大国町に至ります。同駅で
は同一ホームで両線を乗り換える事が可能であり、しばしばブルーのライン・カラーを纏った四つ橋
線の列車を停車中の車窓から見掛けました。

 大国町を出ると四つ橋線と分かれて御堂筋線は急角度で東に曲がり動物園前に着。同駅は地下鉄・
堺筋線、南海電鉄、阪堺電車・阪堺線、JR大阪環状線、関西本線の乗り換え駅です。駅の北東には
駅名となっている天王寺動物園があります。

 動物園前から2分で天王寺着。ここも一大鉄道拠点であり、地下鉄・御堂筋線、谷町線、近鉄・南
大阪線、阪堺電車・上町線、JR大阪環状線、関西本線、阪和線が参集しています。

 同駅にも天王寺動物園が隣接しており、北へ700メートルほど行くと観光スポットである四天王
寺があります。

 天王寺に着いた時点での乗車率は40%ほど。同駅では7〜8人が我が車両に乗りました。ここか
ら先の御堂筋線は初乗車の区間となります。

 天王寺を出て路線は右に曲がって南に向かい昭和町着。地下を走っているので地上の様子は分かり
ませんが、大阪の市街地からは出て辺りは住宅街が広がっているはずです。

 西田辺の停車を挟んで長居着。同駅はJR阪和線の乗り換え駅であり、駅の東側には、2002年にサ
ッカーのワールド・カップの試合が開催された長居スタジアムがある長居公園が広がっています。

 続いて、あびこ、北花田の停車を経て新金岡着。同駅の周辺には、府営や府公社管理の団地が広が
っており、駅の東700メートルには大泉緑地があります。

 新金岡から3分で列車は終点の、なかもずに到着。江坂からは41分の乗車でした。

 中百舌鳥駅。南海・高野線が通るほか、大阪市営地下
鉄・御堂筋線、泉北高速鉄道の起終点駅です。が、駅舎
に掲げられている社名は南海と泉北高速のみで大阪市交
通局の名前はありません。
【大阪府・南海電鉄/泉北高速・中百舌鳥駅】

 ちなみに、同駅の北側には御堂筋線の中百舌鳥検車場があります。さ、お次は堺筋線です。まづは
動物園前まで戻りましょう。

 列車115本目。なかもず駅に停車中の千里中央行列
車です。車両は地下鉄の10系。
【大阪府・大阪市交通局・なかもず駅】

 19分の乗車で動物園前に帰着。それでは堺筋線に乗り換えます。同線は天神橋筋六丁目←→天下
茶屋間を結ぶ路線で、大阪市営地下鉄の鉄道線8路線の中では最も短い路線です。

 ちなみに、堺筋線は、阪急の京都線、千里線と相互乗り入れを行っている関係で、大阪市営地下鉄
線の中で、唯一、架線集電式の車両を採用しています。

 動物園前で乗り換えるのであれば、まずは、ひと駅隣の堺筋線南端の駅である天下茶屋から行きま
しょう。

 列車116本目。動物園前駅に到着する天下茶屋行列
車。車両は相互乗り入れを行っている阪急の8300系
です。
【大阪府・大阪市交通局・動物園前駅】

 動物園前から2分で列車は終点の天下茶屋に到着。

 天下茶屋駅。南海本線が通るほか、大阪市営地下鉄・
堺筋線の起終点駅です。
【大阪府・南海/大阪市交通局・天下茶屋駅】

 さ、それでは堺筋線の北端を目指しましょう。ついでに阪急の乗り入れ区間も乗車します。

 列車117本目。天下茶屋駅に停車中の高槻市行列車
です。車両は大阪市営地下鉄の66系。
【大阪府・大阪市交通局・天下茶屋駅】

 高槻市行列車は、私の乗る最後尾の車両は乗客4人で天下茶屋から発車しました。動物園前の停車
を経て恵美須町に着。同駅は「大阪の秋葉原」と呼ばれている日本橋電気店街の最寄り駅です。

 次に停車した日本橋は、近鉄・難波線の乗り換え駅です。さらに2分走って長堀に到着。同駅は長
堀鶴見緑地線の乗り換え駅です。

 その次の堺筋本町は中央線の乗り換え駅。そのまた次の北浜は京阪本線の乗り換え駅です。大阪市
内には地下鉄や私鉄が碁盤の目のように走っているので大変便利です。

 続く南森町は谷町線との乗り換え駅。その次の扇町はJR大阪環状線の乗り換え駅です。同駅の近
くには扇町公園と "カンテ〜レ" こと関西テレビの本社があります。

 そして列車は、天下茶屋から16分で堺筋線北端の駅である天神橋筋六丁目駅に到着しました。こ
こから先も乗るつもりですが、この先は阪急線に入るため地下鉄の1日乗車券は使えません。ここで
いったん降りる事にします。

 天神橋筋六丁目駅の真上にある "天六" こと天神橋六
丁目交差点です。同交差点では天神橋筋と都島通が交差
しています。天神橋筋六丁目駅は、地下鉄・堺筋線と阪
急・千里線の境界駅です。また、同駅は谷町線の乗り換
え駅でもあります。
【大阪府・阪急/大阪市交通局・天神橋筋六丁目駅】

 ちなみに、地下鉄・堺筋線の運行状態は、日中は約半分の列車が "天六" ←→天下茶屋間の路線内
運転、残る半分が阪急の京都線や千里線への乗り入れ運転となっています。

 さてと、それではまず阪急・千里線の北千里を目指しましょう。

 列車118本目。天神橋筋六丁目駅に到着する北千里
行列車です。車両は阪急の3300系。
【大阪府・阪急/大阪市交通局・天神橋筋六丁目駅】

 "天六" でしばし停車し、大阪市交通局から阪急へ乗務員交代を行ったのち、列車は同駅から発車し
ました。すぐに地上に出て淀川を渡ると柴島に着。同駅の西側には大阪市の柴島浄水場が広がってい
ます。

 柴島から3分で列車は千里線と京都線が平面交差する淡路駅に到着。同駅では高槻市行の普通列車
とホームで並び、乗客の3分の2が入れ替わりました。

 また、淡路停車中に車掌が女性に代わりました。運行区間で乗務員が代わる事は、よくありますが、
"天六" ←→淡路と言う短い区間でも専用の乗務員がいるってことか?

 淡路を出た列車は、京都線から左に分かれ、すぐにJR城東貨物線をアンダー・クロス。2分で下
新庄に停車。神崎川を渡ってしばらく行くと吹田着。JRにも同名の駅がありますが、両駅は600
〜700メートル離れています。

 沿線は住宅地となり豊津着。同駅を出ると右へ左へと曲がり関大前に到着。同駅は文字通り関西大
学の最寄り駅で、学生ふうの若者たちが降りて行きました。

 さらに2分走って千里山着。駅名に「山」が付くように、この辺りは山手の住宅地になっていて緑
も多く見えます。ほどなく、開けた地形に出ると、周囲は団地となり南千里に到着。

 南千里から3分で山田着。同駅は大阪モノレール線の乗り換え駅です。そして山田から3分で列車
は終点の北千里に到着しました。"天六" からは25分の乗車でした。

 北千里駅。阪急・千里線の起終点駅です。商業施設の
『ディオス北千里』が併設されています。駅自体は意外
と小ぶりでした。
【大阪府・阪急電鉄・北千里駅】

 駅周辺は緑に囲まれた団地でした。なかなかいいところですな。とは言え、見るようなものもない
ので早々に駅に戻りました。

 改札を入ると、ホームには梅田行と天下茶屋行の両列車が停まっていましたが、いずれも阪急車だ
ったのでパスしました。今日は「地下鉄特集」なので、地下鉄車が阪急の駅に停まっているところを
写したかったのです。

 両列車が出て行き、しばらくすると再び梅田行、天下茶屋行が到着しましたが、いずれも阪急車で
した。うーむ・・・。

 この両列車が出て行った後で、ようやく天下茶屋行の地下鉄車が到着しました。

 列車119本目。北千里駅に停車中の天下茶屋行列車
です。車両は地下鉄の66系。左には梅田行の阪急車が
見えます。
【大阪府・阪急電鉄・北千里駅】

 さて、お次は阪急・京都線の高槻市まで移動して、そこから地下鉄車で戻って来るつもりです。北
千里を出た天下茶屋行列車は18分で淡路に到着しました。それでは京都線に乗り換えます。

 列車120本目。淡路駅に到着する河原町行・急行で
す。車両は7300系。
【大阪府・阪急電鉄・淡路駅】

 16分の乗車で高槻市に到着。阪急・京都線に乗り入れている地下鉄車は高槻市までとなっている
ので、同駅始発の地下鉄車に乗って大阪に戻る事にします。

 見れば梅田方面行ホームに、すでに地下鉄車が停まっているではないか。私は慌てて改札を出入り
すると、急いで地下鉄車がいるホームに向かいましたが、その列車は次発でした。(^^;

 列車120本目。高槻市駅に停車中の天下茶屋行列車
です。車両は地下鉄の66系。右の停車線では我がお気
に入りの阪急6300系の特急が出発するところです。
【大阪府・阪急電鉄・高槻市駅】

 私がホームに来た時には、天下茶屋行列車の車内はガラガラだったのですが、写真を撮っている内
に到着した梅田行の特急からドッと乗り換えがあり、私が乗り込んだ時には乗車率は40%ほどにな
っていました。

 高槻市を出た我が列車が駅に停まる度に、そこそこの乗降がありました。そもそも特急から乗り換
えた人々は、途中駅で降りるのが目的なんですから当然です。

 阪急・京都線の車庫がある正雀駅を出ると、左に地下鉄の車両が集う車庫線群が見えました。これ
は地下鉄・堺筋線の東吹田検車場で、大阪市営地下鉄路線の中で、唯一、他社線にある検車場です。

 堺筋線の車両は、夜、営業運転が終わると阪急・京都線経由でここに回送され、朝は、ここから出
庫されて営業運転に向かうのです。ともあれ、阪急の沿線に地下鉄の車両が並んでいるのは何とも妙
な光景です。

 我が列車は途中の相川で特急と急行を待避しつつ、高槻市から26分で "天六" に着きました。時
間は15:48、今日中に地下鉄全線を乗覇するつもりなのですが、まだ御堂筋線と堺筋線しか乗れてま
せん。うーむ・・・。ともあれ、お次は谷町線です。

 同線は大阪市内を縦断し大日←→八尾南間を結ぶ路線です。まづは大日を目指しましょう。

 列車121本目。天神橋筋六丁目駅の谷町線ホームに
到着する大日行列車です。車両は新20系。
【大阪府・大阪市交通局・天神橋筋六丁目駅】

 列車は、私の乗る車両は乗車率60%ほどで天神橋筋六丁目から発車しました。路線は東に向かい
都島に停車。同駅を出てしばし都島通の下を走り、北東へと進路を変えた所で野江内代着。

 さらに北東に進んで関目高殿着。この辺りは、ありふれた街中であり見所はありません。同駅を出
て進路をやや北向きに変え、天下の国道1号線の下をしばし進み千林大宮着。

 R1に沿って再び北東に向きを変え太子橋今市着。さらに2分走って守口に停車。同駅の周辺も街
中ですが、西に天下の松下電器グループの工場群があります。

 さらに3分、R1の下を走り、列車は終点の大日駅に到着。"天六" からは14分の乗車でした。

 大日駅。大阪市営地下鉄・谷町線の起終点駅です。背
後に見えるのは大阪モノレールの大日駅。同駅の西側に
は谷町線の大日検車場がありますが駅前からは見る事が
出来ません。
【大阪府・大阪市交通局・大日駅】

 大日周辺は仕事でしばしば訪れるので多少土地勘はあります。ここで馴染みの "吉牛" に立ち寄っ
て遅い昼食をとりました。

 さ、時間がないので、さっさと先に進みましょう。

 列車122本目。大日駅に停車中の八尾南行列車。車
両は新20系です。
【大阪府・大阪市交通局・大日駅】

 大日を出た八尾南行列車は、途中駅で徐々に乗客を増やし、大日から13分で "天六" に帰着しま
した。同駅では、我が車両は、ほとんど乗降がありませんでした。

 "天六" を出て進路を南西に変え、中崎町の停車を挟んで東梅田に着。さすがに同駅ではそこそこの
乗降があり、我が車両の乗車率は90%ほどになりました。

 東梅田を出て東に向きを変え、国道1号の下を走って南森町に着。同駅は堺筋線とJR東西線の乗
り換え駅です。

 南森町を出て進路を南に変え、天満橋筋の下を走って天満橋に到着。同駅は京阪本線の乗り換え駅
であり、大阪城の最寄り駅でもあります。

 ここから先は、上を通る道路が谷町筋に変わり、さらに2分走って谷町四丁目着。同駅は中央線の
乗り換え駅です。その次の谷町六丁目は長堀鶴見緑地線の乗り換え駅。

 進路を微妙に西に変え、2分で谷町九丁目着。同駅は千日前線の乗り換え駅です。その次は四天王
寺前夕陽ヶ丘と言う長ったらしい名前の駅で、同駅は四天王寺の最寄り駅です。

 続いて停車したのは鉄道集結地の天王寺。同駅を出て2分で阿倍野着。同駅は阪堺電車・上町線の
乗り換え駅です。

 阿倍野を出ると進路を南東に変え、文の里着。同駅の近くには御堂筋線の昭和町駅がありますが、
両駅は300メートルほど離れているので乗り換え駅ではありません。

 文の里の手前から路線は阪神高速・松原線の下を走るようになり、続いて田辺、駒川中野に停車し、
その先で短区間、東に進路を変えた後、南に向きを変え平野着。

 さらに3分走って進路を東に変え喜連瓜破(きれうりわり)着。ここまでの途中駅での乗降数はト
ントンでしたが、喜連瓜破で空席が出来ました。

 次の出戸でもまとまった降車があり、我が車両の乗客は12〜13人になりました。その先で進路
を南に変え、近畿自動車道と中央環状線の下を走って長原着。

 同駅で車両に残る乗客は5人となり、さらに2分走って進路を東に変えて八尾市に入り、列車は地
上に出て終点の八尾南に到着。大日から51分の乗車でした。地下鉄に1時間近く乗ったのは、これ
が初めてです。

 八尾南駅。大阪市営地下鉄・谷町線の起終点駅です。
駅には車庫と八尾検車区が隣接しており、その事務所も
兼ねているのでしょうか、駅は立派なビルでした。
【大阪府・大阪市交通局・八尾南駅】

 駅周辺はビルが建ち並ぶビジネス・ライクな風景でした。地図を確認したところ、駅の東には小型
航空機用の八尾空港がありました。

 さぁ、お次に参りましょう。ホームに降りると、駅に隣接する車庫線がよく見え、紫のライン・カ
ラーを纏った30系、20系、新20系がずらりと並んで停まっていました。

 列車123本目。八尾南駅に停車中の大日行列車。車
両は大阪市営地下鉄で最古の30系です。この旧型車が
運用されているのは谷町線のみです。
【大阪府・大阪市交通局・八尾南駅】

 地下鉄車両のリサーチをしていなかったので30系の事は完全にノーマークだったのですが、乗れ
たのはラッキーでした。この古い車両も2009年3月より新型の30000系に置き換えられるとの事です。

 さて、お次は千日前線です。まづは谷町九丁目まで戻りましょう。八尾南を出た列車は、途中駅で
徐々に乗客を増やして行き、天王寺に着くと、ほとんどの乗客が降りたものの、それを上回る客が乗
り込みました。

 八尾南から22分の乗車で列車は谷町九丁目に到着。さて、千日前線に乗り換えましょう。同線は
大阪市内を横断して野田阪神←→南巽間を結んでいる路線です。

 列車124本目。谷町九丁目駅に到着する野田阪神行
です。車両は新20系。車体に千日前線のライン・カラ
ーであるピンクの帯を纏っています。
【大阪府・大阪市交通局・谷町九丁目駅】

 野田阪神行列車は、私の乗る車両は乗車率80%ほどで谷町九丁目から発車しました。次の日本橋
は堺筋線、近鉄・難波線の乗り換え駅で、同駅では、けっこう降りました。

 さらに西に進んで、なんばに着。同駅でもそこそこの乗降がありましたが、乗った人数の方が多か
ったような気がします。

 次の桜川は、乗り換え駅とは言えませんが南海・汐見橋線(高野線)の汐見橋駅の最寄り駅です。
同駅を出て進路を北に変え西長堀に到着。同駅は長堀鶴見緑地線の乗り換え駅です。

 さらに北へ進んで阿波座着。同駅は中央線の乗り換え駅です。阿波座を出て進路を北西に変え、玉
川に停車。同駅はJR大阪環状線の乗り換え駅です。

 玉川から2分で列車は終点の野田阪神に到着しました。谷町九丁目からは12分の乗車でした。

 野田阪神駅。大阪市営地下鉄・千日前線の起終点駅で
す。同駅は阪神電鉄・本線、JR東西線の乗り換え駅で
す。写真左側に写っている高架は阪神の野田駅。
【大阪府・大阪市交通局・野田阪神駅】

 野田阪神の駅前には国道2号線を含めた大通りが交差しており、駅周辺には商店も多く大勢の人々
で賑わっていました。

 さ、それでは南巽に向かいましょう。

 列車125本目。野田阪神駅に停車中の南巽行列車で
す。車両は新20系。
【大阪府・大阪市交通局・野田阪神駅】

 南巽行列車は、私の乗る車両は乗車率30%ほどで野田阪神から発車しました。途中駅では目立っ
た乗降はありませんでしたが、なんばでは、さすがにそこそこの乗客が入れ替わりました。

 次の谷町九丁目を越えて東へ進み鶴橋に着。同駅は近鉄・大阪線、奈良線、JR大阪環状線の乗り
換え駅ですが、降車客はあったものの乗った人はいませんでした。意外やなぁ・・・。

 さらに東へ進み今里に着。同駅の南側には千日前線の今里検車区がありますが、施設は地下にある
ため地上からは何も見えません。

 続いて新深江に停車後、進路を南に変えて小路に停車。次の北巽で乗客は、あらかた降りてしまい、
我が車両は乗客7人で列車は終点の南巽駅に到着しました。野田阪神からは24分の乗車でした。

 写真左側中央に写っている明るい所が南巽駅の出入口
です。駅周辺は、普通の下町でした。
【大阪府・大阪市交通局・南巽駅】

 これで千日前線は完乗です。お次は谷町六丁目に移動して長堀鶴見緑地線に乗ります。もうすっか
り日が落ちてしまいましたが・・・。

 列車126本目。南巽駅に停車中の野田阪神行列車。
車両は新20系です。
【大阪府・大阪市交通局・南巽駅】

 野田阪神行列車は、私の乗る車両は乗客3人で南巽駅から発車しました。各駅での乗車はポツポツ
と少なく、鶴橋でも5〜6人程度でした。南巽から11分で谷町九丁目着。ここで谷町線に乗り換え
ます。

 列車127本目。谷町九丁目駅に到着する都島行列車
です。車両は新20系。
【大阪府・大阪市交通局・谷町九丁目駅】

 2分の乗車で谷町六丁目に到着。それでは長堀鶴見緑地線に乗り換えます。同線は大阪市内を横断
して大正←→門真南間を結ぶ路線で、1990年の京橋←→鶴見緑地間部分開業からスタートした、この
「旅」の時点では大阪市営地下鉄で最も新しい路線です。

 長堀鶴見緑地線は、日本初となるリニアモーター方式
の車両を採用しているため、線路の間にリニア軌道があ
ります。
【大阪府・大阪市交通局・谷町六丁目駅】

 また、長堀鶴見緑地線は小断面トンネル方式で建設されているため、車両もそれに合わせた断面の
小さな物になっているのが特徴です。

 列車128本目。谷町六丁目の長堀鶴見線ホームに到
着する大正行列車。車両はリニアモーター駆動の70系
です。
【大阪府・大阪市交通局・谷町六丁目駅】

 70系は車両断面が小さいぶん従来車両と比べて乗降口の縦寸が短く、私が乗ろうとすると頭が当
たりました。

 大正行列車は、私の乗る車両の乗車率は30%ほどで谷町六丁目から発車しました。次の松屋町と
は400メートルしか離れておらず1分で到着。

 さらに西に進んで長堀橋に着。同駅は堺筋線との乗り換え駅です。その次の心斎橋は御堂筋線、四
つ橋線との乗り換え駅で、ここでは大勢降りて我が車両に残る乗客は8人となりました。

 西大橋の停車を挟んで西長堀に到着。同駅は千日前線との乗り換え駅です。西長堀を出ると路線は
南へと向きを変え、大阪ドーム前千代崎に着。

 同駅は、プロ野球パ・リーグのオリックス・バファローズが本拠地とする大阪ドームの文字通り目
前にあります。ここで残る乗客は5人になりました。

 大阪ドーム前千代崎を出た列車は2分で終点の大正駅に到着。谷町六丁目から11分の乗車でした。

 大正駅前の様子です。写真左手に写っているのはJR
大阪環状線の大正駅です。
【大阪府・大阪市交通局・大正駅】

 時間は、もう20時近くになっています。さっさと門真南へ向かいましょう。

 列車129本目。大正駅に停車中の門真南行列車。車
両は70系で、同線を走る車両は本車両のみです。
【大阪府・大阪市交通局・大正駅】

 ほどなく列車は大正から発車しました。今回の長堀鶴見緑地線では初のリニア車両乗車だったので
期待していたのですが、その乗り心地は従来車と大差ないものでした。

 何かこう、スーっと走り初めてスーっと停まる次世代的な乗り心地を期待していたため、いささか
拍子抜けでした。

 考えてみりゃ、単にモーターがリニア方式なだけで普通の線路の上を走っているのですから、乗り
心地がそげに変わるわきゃありませんわな。

 ちなみに、世間一般で「リニア・モーター・カー」と呼ばれている磁気浮揚式の車両は、本「旅」
から19日後に実施した小旅行記第14弾での愛知県の「リニモ線」で初めて乗る事になります。

 大正駅からの帰りの道中、心斎橋で少しまとまった乗車があり、谷町六丁目では、我が車両の乗車
率は、ほぼ100%になりました。

 さらに西に進み玉造に着。同駅の比較的近くにはJR大阪環状線の玉造駅があります。玉造を出て
急激に北に進路を変えると森ノ宮に到着。同駅は中央線、JR大阪環状線の乗り換え駅であり、駅は
大阪城公園の南東角に位置しています。

 森ノ宮を出て大阪城公園の東側の敷地下を通り大阪ビジネスパーク駅に到着。同駅は大阪では「O
BP」で通っている、一流企業が入居するビル群地区の西端に位置しています。

 大阪ビジネスパークを出て北東に向きを変え、すぐに京橋に到着。同駅は、京阪本線、JR大阪環
状線、東西線の乗り換え駅です。京橋では意外や数人の乗り降りがあった程度でした。

 京橋を出た列車は国道1号線の下を走って西へ進み蒲生四丁目に着。これまでの停車駅では乗降者
数は同じぐらいありましたが、同駅から降りる客ばかりになり、次の今福鶴見ではドッと下車客があ
りました。

 さらに次の横堤でも数人降りて、我が車両に残る乗客は7人になりました。同駅を出て北へ、その
先で北東へ向きを変えて鶴見緑地駅に到着。同駅の南には長堀鶴見緑地線の鶴見検車場があります。

 鶴見緑地駅の北側には花博記念公園鶴見緑地の広大な敷地が広がっています。同公園は1990年に開
催された「花と緑の博覧会」の会場となった所であり、長堀鶴見緑地線の開業目的のひとつが、その
会場への観客輸送だったのです。

 ちなみに、花博記念公園内には、咲くやこの花館、鶴見スポーツセンター、水の都ホール、いきい
き地球館、UNEP国際環境技術センター、乗馬センター、キャンプ場などがあります。

 鶴見緑地駅で車両に残る乗客は3人となり、同駅を出て2分で列車は終点の門真南に到着しました。
大正からは31分の乗車でした。

 門真南駅の出入口です。駅は、なみはやドームの目前
にあり、駅前にはロータリーもあります。
【大阪府・大阪市交通局・門真南駅】

 ちなみに、なみはやドームは、1997年に開催された「なみはや国体」のメイン会場として建設され
た多目的ドームで、中には国際公認の50メートルと25メートル・プールがあり、冬季にはアイス
・スケート・リンクとしても利用されているそうです。

 時間は20時半、辺りにひと気は、ほとんどなく、なみはやドームの灯りも消えていました。さ、
次に参りましょう。お次は中央線です。

 列車130本目。門真南駅に停車中の大正行列車。車
両は同じく70系です。
【大阪府・大阪市交通局・門真南駅】

 大正行列車は、私の乗る車両は乗客2人で門真南から発車しました。14分の乗車で森ノ宮に着。
途中駅で少しずつ乗車があり、車内の乗客は12人に増えていました。

 では中央線に乗り換えましょう。同線は大阪市内を横断して大阪港←→長田間を結ぶ路線で、大阪
港から西は第三セクターの大阪港トランスポート・システムのテクノポート線と相互乗り入れしてコ
スモスクエア駅まで、長田から東は近鉄・東大阪線と相互乗り入れして近鉄の生駒駅まで列車が運行
されています。

(※注・この記事を書いている時点では、大阪港トランスポート・システムのテクノポート線は大阪
 市交通局に移管されて中央線に編入され、近鉄・東大阪線は学研奈良登美ヶ丘まで延伸されて路線
 名を「けいはんな線」に改称しています)

 列車131本目。森ノ宮駅の中央線ホームに到着する
生駒行列車です。車両は20系の旧型車。
【大阪府・大阪市交通局・森ノ宮駅】

 ちなみに、森ノ宮駅の北側にはJR大阪環状線の森ノ宮電車区があり、その東に隣接して中央線の
森ノ宮検車場があります。ここでは、中央線だけでなく千日前線の車両の検査も行っているそうです。

 生駒行列車は、私の乗る車両の乗車率は80%ほどで森ノ宮から発車しました。路線は中央大通の
下を走り、緑橋、深江橋、高井戸と停車し、各駅では数人ずつ降りました。

 そして森ノ宮から8分で列車は中央線の東端駅である長田に到着しました。ここから先は近鉄の東
大阪線に入るため、ここでいったん降りて乗車券をスルッとKANSAIに切り替えます。

 長田駅の出入口です。同駅は地下鉄・中央線と近鉄・
東大阪線の境界駅で、周辺はありふれた街並みでした。
路線の上には阪神高速の東大阪線が通り、駅の東500
メートルほどには阪神高速・東大阪線と近畿自動車道が
交わる東大阪ジャンクションがあります。
【大阪府・大阪市交通局・長田駅】

 駅周辺の写真を撮ると、すぐにホームにとって返しました。

 列車132本目。長田駅に到着する生駒行列車。車両
は相互乗り入れしている近鉄の7000系です。
【大阪府・大阪市交通局・長田駅】

 長田で乗務員が大阪市交通局から近鉄に交代し、列車は発車しました。東へ進み荒本に停車。同駅
を出ると東大阪線は地上に出て吉田に着。辺りにはマンションがたくさん見えました。

 さらに東に進んで新石切に停車。同駅でまとまった降車があり、我が車両に残る乗客は6人だけと
なりました。

 新石切を出た列車は、生駒山の麓を貫く全長4,737メートルの生駒トンネルに入りました。中程度の
速度で走り続けた列車は大阪府から奈良県に入り、トンネルを抜けるのに5分程度掛かりました。

 生駒トンネルを抜けると列車は終点の生駒駅に到着。長田からは13分の乗車でした。近鉄・東大
阪線は大阪市営地下鉄とスルーで乗り入れを行っている関係で、生駒駅の改札では他路線との間に中
間改札が設けられていました。

 近鉄の生駒駅です。近鉄・奈良線、生駒線、生駒ケー
ブル線の乗り換え駅です。
【奈良県・近畿日本鉄道・生駒駅】

 生駒駅は、これまで仕事の移動で一度だけ降りた事があります。ともあれ、今日の「旅」で唯一の
大阪府外の来訪駅となりますな。さ、戻りましょう。

 お次は路線の反対端であるコスモスクエアを目指すのですが、列車は1本でも近鉄、大阪市営地下
鉄、大阪港トランスポート・システムの3路線に跨っているため、地下鉄の1日乗車券を使おうとす
ると、途中の長田と大阪港で、それぞれ改札を出入りしなければなりません。

 時間は、もう21時半を回っているので、ちまちま乗り換えていると今日中の地下鉄全線乗り潰し
が危うくなりそうなので、私は生駒駅の券売機でコスモスクエアまで乗り通せる連絡切符を購入しま
した。

 ホームに降りると、そこにはコスモスクエア行の近鉄車が停まっていましたが、今日は「地下鉄特
集」なので地下鉄車に乗ろうと思いパスしました。

 しかし、次にやって来たのも近鉄車でした。もう時間もないし、乗るっきゃねぇな・・・。

 列車133本目。近鉄・生駒駅に停車中のコスモスク
エア行列車です。車両は近鉄の7000系。
【奈良県・近畿日本鉄道・生駒駅】

 我が車両の乗客は2人で列車は生駒駅から発車しました。時間が遅いだけに途中駅での乗車は少な
く、長田に着いた時ですら、我が車両の乗客は、たった6人でした。

 長田で乗務員が大阪市交通局に変わり、さらに西に進んで森ノ宮に着。次の谷町四丁目は谷町線の
乗り換え駅ですが、わずか1〜2人が乗り降りしただけでした。

 堺筋線との乗り換え駅である堺筋本町の停車を挟んで本町に到着。同駅は御堂筋線との乗り換え駅
であり、数人が降りて十数人が乗りました。

 さらに西に進んで阿波座着。同駅は千日前線の乗り換え駅です。進路をやや南西に変えて九条の停
車を挟んで弁天町に着。同駅はJR大阪環状線との乗り換え駅で、5〜6人が降りました。

 弁天町を出て進路をさらに南寄りに変えて朝潮橋に停車。同駅では、まとまった降車があり、我が
車両に残る乗客は、わずか3人になりました。

 朝潮橋を出て3分で大阪港に着。同駅は大阪の観光スポットのひとつ海遊館の最寄り駅です。ここ
で我が車両の乗客は残り2人となり、隣の車両の乗客も、ほとんど降りました。

 大阪港から先は大阪港トランスポート・システム(OTS)の路線に乗り入れるため別運賃になる
旨の放送がありました。

 実のところ、この運賃別立てが災いしてOTS線の利用率は低く、同社は、この「旅」の約2ヶ月
後に保有2路線の線路以外の鉄道施設と車両を大阪市交通局に譲渡する事となるのです・・・。


第28部:大阪港トランスポート・システム

 OTS社は、鉄道事業、トラック・ターミナル管理、流通施設管理業務を行う第三セクター会社で
あり、鉄道事業として大阪南港の埋立地内に下記の2路線を有します。

路線名区 間路線長
テクノポート線大阪港←→コスモスクエア2.4
ニュートラム・テクノポート線コスモスクエア←→中ふ頭1.3

 中央線の乗車レポートでも書きましたが、テクノポート線は大阪市営地下鉄・中央線と相互乗り入
れを行っており、新交通のニュートラム・テクノポート線も大阪市交通局のニュートラム南港ポート
タウン線と相互乗り入れを行っています。

 ちなみに、OTS社は単なる路線保有会社ではなく、大阪市交通局の新20系と同仕様の自社車両
を有しており、中央線で地下鉄車と共通運用されています。

 大阪港駅を出た列車は、河口の下を潜る大阪港咲州トンネルを通り、終点のコスモスクエア駅に到
着しました。生駒からは40分の乗車でした。

 コスモスクエア駅は、鉄道線と新交通ニュートラムの境界駅であり、駅は二層構造になっていて、
下の階が鉄道、上の階がニュートラムのホームになっていました。

 コスモスクエア駅の出入口です。階段を上がると、そ
こは大きなバス・ターミナルになっていました。バスと
の乗り換えは非常に便利そうです。
【大阪府・OTS・コスモスクエア駅】

 コスモスクエア駅は大阪湾の南港埋立地にあり、暗くてよく見えなかったものの、周辺は神戸のポ
ートアイランドや六甲アイランドと似た雰囲気でした。昼間だったら、けっこういい眺めかも知れま
せんな。

 ここには、埠頭や倉庫のほかに、インテックス大阪、アジア太平洋トレードセンター、コスモタワ
ー、野鳥園などの施設があります。

 さ、お次はOTSのニュートラム・テクノポート線です。再び改札へ戻ると、そこには鉄道線から
の乗り換え用中間改札に加えて乗り継ぎ精算機なども設置されていました。

 列車134本目。コスモスクエア駅のニュートラム線
ホームに到着する住之江公園前行列車です。車両は大阪
市交通局の100型。ホームには、他の新交通と同じく
ホーム・ドアが設置されています。
【大阪府・OTS・コスモスクエア駅】

 ホームには意外や鉄道線からの乗り換え客も少しいました。新交通の車両は鉄道線車両と比べてか
なり小さいのですが、車内に入って見ると、この車両は神戸のポートライナーの物より小さく感じら
れました。

 コスモスクエアから発車した住之江公園行列車は、急激に左にカーブすると地上に出てトレードセ
ンター前駅に着。同駅は「ATC」ことアジア太平洋トレードセンターに隣接しています。

 トレードセンター前を出て南東に進み、中ふ頭に到着。同駅はOTS・ニュートラム・テクノポー
ト線と大阪市交通局・ニュートラム・南港ポートタウン線の境界駅であり、同駅の西側にはニュート
ラムの南港検車場があります。

 ここから先は、地下鉄の1日乗車券が使えるので、私はいったん降りて改札を出ました。

 中ふ頭駅です。OTS線と大阪市交通局線の境界駅で
すが、列車は両線を通して運行されています。
【大阪府・大阪市交通局・中ふ頭駅】

 中ふ頭駅の東側には団地がありますが、この時間ともなると、駅周辺に人影は、ほとんどありませ
んでした。さて、先に進みましょう。

 列車135本目。中ふ頭駅に到着する住之江公園行列
車です。車両は100型。
【大阪府・大阪市交通局・中ふ頭駅】

 列車に乗って見ると、5〜6人の乗客がいました。中ふ頭を出た路線は真東に向きを変え団地の中
へと入ります。間もなくポートタウン西に停車。同駅を出て500メートル足らずでポートタウン東
に停まりました。団地の住民に配慮しての駅配置なんでしょうな。

 ニュートラムはATOによる無人運転が行われており
写真のように運転台はカバーで覆われています。
【大阪市交通局・ニュートラム・住之江公園行車内】

 ポートタウン東を出た路線は南南東に向きを変え、阪神高速・湾岸線と合流して南港大橋で水路を
越え、フェリーターミナル駅に着。同駅の西200メートルほどに大阪南港フェリーターミナルがあ
り、駅とは連絡通路で結ばれています。ここではひとりが乗りました。

 フェリーターミナルを出て南南東に進み、その先で再び東に向きを変えて南港東に着。同駅を出て
600メートルで次の南港口に停車。同駅ではニュートラムの職員らしき人物が乗ってきて、車両前
方に立つと前方を見ていました。

 南港口駅を出た路線は、やや南に進路を変え、貯木場の貯水池を二つ越えると平林に着。同駅では
ひとり乗りました。

 平林を出た列車は数分で終点の住之江公園に着きました。同駅の北側には駅名ともなっている府営
住之江公園があります。同園内には野球場、球技場、プールなどがあります。また、住之江公園から
府道29号線を挟んで西側には住之江競艇場があります。

 さ、それでは、今回の小旅行記最後の乗車となる地下鉄・四つ橋線に乗り換えましょう。同線は、
大阪市内を縦断して西梅田←→住之江公園間を結ぶ路線です。

 大阪市内を縦断する地下鉄路線は、西から四つ橋線、御堂筋線、堺筋線、谷町線の4本があります
が、この中で私が最も利用する機会が少ないのが四つ橋線で、これまでに数回しか乗った事がありま
せん。

 ニュートラムのホームから長いエスカレータを降るとその先に通路が延びていて、その通路の先の
階段を降りると四つ橋線のホームがありました。ニュートラム←→地下鉄間は中間改札なしで乗り換
えが出来るようになっていました。

 地下鉄のホームに向かっている最中に、地下鉄の西梅田行最終となる23:33発の列車を案内する放送
が流れていましたが、私はそれより前の23:13発に乗ります。

 列車136本目。住之江公園駅の四つ橋線ホームに停
車中の西梅田行列車。車両は新20系です。車体に四つ
橋線のライン・カラーであるブルー帯を纏っています。
【大阪府・大阪市交通局・住之江公園駅】

 西梅田行列車は、私の乗る車両は乗客7人で住之江公園から発車しました。路線は府道29号線の
下を通って北上し、やがて東に向きを変えて北加賀屋に到着。同駅の西側には四つ橋線の緑木検車場
があります。

 さらに東へ進んで向きを北北東に変えると玉手に着。同駅では3人乗り降りしました。玉手を出る
と国道26号線の下を通って北北東に進み岸里に停車。同駅の北東400メートルほどには、堺筋線
および南海本線の天下茶屋駅があります。

 さらに北に上って花園町に着。乗り換え駅ではありませんが、同駅の近くには南海本線の萩ノ茶屋
駅があります。

 さらに北上すると、(地下なので見えませんが)右から御堂筋線が合流してきて間もなく大国町に
到着。同駅では数人の乗降がありました。見れば右手の御堂筋線ホームに北大阪急行の8000系が
停まっています。

 大国町を出て、しばし御堂筋線と同じルートを走り、なんばの手前で分かれて御堂筋線の、なんば
駅とは200メートル西にある四つ橋線の、なんば駅に到着。同駅では二人が乗り降りしました。

 ここからは、線名ともなっている四つ橋筋の下を走り四つ橋駅に着。同駅は長堀鶴見緑地線の乗り
換え駅ですが、同線には四つ橋駅はなく、乗り換え対象駅は心斎橋です。

 さらに北上して本町に着。同駅は御堂筋線、中央線の乗り換え駅ですが、両線のホームとは少々離
れているので、乗り換え駅と言えるかどうか・・・。

 さらに北へ2分走って肥後橋に停車。同駅ではひとり降りたのに対し3人乗りました。そして肥後
橋から3分で列車は終点の西梅田に到着しました。住之江公園からは21分の乗車でした。

 ちなみに、四つ橋線の西梅田駅は、御堂筋線の梅田駅や谷町線の東梅田駅からは300メートルほ
ど離れているので、乗り換え駅としては非常に不便です。

 結局、今日も遅くなっちまった・・・。今回の小旅行記は気楽な地元乗車のはずだったのが、終わ
って見れば、けっこうハードな「旅」でした。まぁ非常〜に充実したゴールデン・ウィークではあり
ましたな。

 今回は5日間で、山陽、神戸電鉄、北条鉄道、北神急行、神戸市交通局、南海、泉北高速、阪急、
神戸新交通、阪神、水間鉄道、京福、京都市交通局、京阪、大阪モノレール、北大阪急行、大阪市交
通局、大阪港トランスポート・システムの18社を一気に乗覇しました。

 残念ながら近鉄の大阪エリア路線と阪堺電車までは手が回りませんでしたが、それはまた、後日、
乗ることにしましょう。

 『列車まかせの旅』小旅行記第13弾、おわり・・・。



小旅行記
第13弾パート6

第13弾
パート5
第14弾
トップページに戻る