2008年8月17日掲載
『列車まかせの旅』小旅行記第13弾(2005年5月3日)


第14部:阪神電鉄

 阪神電鉄は、大阪←→神戸間に路線を持つ中規模私鉄で、下記の3路線を有します。

路線名区 間路線長
本線梅田←→元町32.1
西大阪線尼崎←→西九条6.3
武庫川線武庫川←→武庫川団地前1.7

 あと、阪神電鉄と言えば、関西に熱狂的なファンが多くいるプロ野球球団『阪神タイガース』の親
会社でもあります。

 阪神の魚崎駅です。阪神電鉄・本線が通るほか、神戸
新交通・六甲ライナー線の魚崎駅と連絡通路で結ばれて
います。
【兵庫県・阪神電鉄・魚崎駅】

 それでは阪神の乗り潰しですが、本線には旅行記においても何度か乗っているので、今回は西大阪
線と武庫川線に乗ります。まずは武庫川線なので武庫川駅に向かいます。

 改札を抜けホームに降りると、最初に梅田行の直通特急がやって来ましたが、特急は武庫川には停
まらないのでパス。特急を見送って2分もしない内に梅田行の普通列車が来ました。

 列車54本目。魚崎駅に到着する阪神梅田行・普通列
車です。車両は5000系。阪神では、普通列車用車両
は、このようにクリームと紺色のツートンに塗装されて
おり、通称「青胴車」と呼ばれているとか。ただし、近
年就役している新型車両では、このような列車種別での
塗り分けも行われなくなったようです。
【兵庫県・阪神電鉄・魚崎駅】

 魚崎を出た我が列車は、途中、西宮で後着の梅田行・直通特急(山陽車)を退避しました。隣のホ
ームに直通特急が着くと、我が列車からほとんどの人が乗り換えました。西宮から普通列車で梅田ま
で行くと30分以上掛かりますが、特急ならば半分の時間で着きますからな。

 さらに後から着いた急行も先に行かせてから我が列車は西宮から発車しました。魚崎から20分で、
さっき来た今津に到着。同駅で乗って来た女の子が、陽の当たっていない側の席に座ってブラインド
を下ろしました。はて、何の意味があるんやろ?

 西宮から6分で武庫川に到着。それでは武庫川線に乗り換えましょう。

 ホームに降りると目の前は川でした。武庫川駅は、武
庫川を跨ぐように駅が建てられているのです。
【兵庫県・阪神電鉄・武庫川駅】
 本線のホームから武庫川線ホーム/西出口方面への連
絡通路です。少々歩かねばなりません。
【兵庫県・阪神電鉄・武庫川駅】

 連絡通路を通って駅の西側に出て階段を降りると、西口駅舎と武庫川線の中間改札がありました。


第15部:「盲腸線探訪・その8」/阪神電鉄・武庫川線

 中間改札機にスルッとKANSAIカードを通すと運賃が引かれたようです。ふつうカードから運賃が引
かれるのは改札を出る時なんですが、どうやら武庫川線はJR和田岬線と同じく先払い方式のようで
すな。

 阪神・武庫川線は、武庫川←→武庫川団地前間の僅か1.7キロの盲腸線で、途中には東鳴尾、洲先
の2駅があります。本線からの乗り入れ列車はなく、列車はすべて路線内の区間運転のみです。

 武庫川線は武庫川駅から南に伸びていますが、ホームから見ると線路は北側にも伸びており、ホー
ムから少し北側の位置にラッシュ用と思しき列車が1本留置されていました。

 武庫川線ホームから北側に見えた留置中の列車です。
ラッシュの時間帯は2編成で輸送を行うのでしょう。
【兵庫県・阪神電鉄・武庫川駅】

 予備車がある場所より北側にも線路は続いており、その先で線路は2本に分かれて留置線が設けら
れていました。その2本に分かれている手前で左手(西側)から線路が1本合流しており、それが本
線との連絡線でした。

 その線形からすると、武庫川線の車両を本線へ回送する場合、いったん北側の留置線に入り、そこ
でスイッチバックして連絡線を通って上り本線に出るようですな。

 列車55本目。武庫川駅の武庫川線ホームに折り返し
で到着した武庫川団地前行列車です。車両は7960系
の2両編成。
【兵庫県・阪神電鉄・武庫川駅】

 7960系の座席は柔らかくて座り心地は良好でした。車内からホームを見ると、LEDのテロッ
パが設置されており、甲子園球場のプロ野球入場券が売り切れである旨が繰り返し流されていました。
これも阪神電鉄ならではのサーヴィスですな。

 そう言えば、我がホーム鉄道の阪急にも、かつてどこかの駅のホームに野球のスコアリング・ボー
ドがあり、当時はプロ野球・阪急ブレーブスの試合結果を表示していたのを憶えています。

 もっとも、そのスコアリング・ボードは、ブレーブスがオリックスに移管されてからしばらくして
撤去されましたが・・・。

 列車は定刻に、私が乗る車両の乗車率は40%ほどで武庫川から発車しました。武庫川線は武庫川
に沿って走るため、左側(東側)は堤防の土手がずっと続いており、右側が住宅地となっています。

 700メートル走って東鳴尾に停車。ここで半分ほどの乗客が降りました。さらに400メートル
走って洲先に到着。

 洲先を出ると武庫川から少し離れ、600メートルで終点の武庫川団地前に到着しました。武庫川
から、わずか5分の乗車でした。

 武庫川団地前駅です。武庫川線の起終点駅です。駅舎
の左には停車中の電車が見えます。駅の南側の道路向か
いには高須東小学校があり、その南側に広大な武庫川団
地が広がっています。
【兵庫県・阪神電鉄・武庫川団地前駅】

 駅周辺は住宅地であり、特に見るものもありません。駅舎の写真を撮ると私は早々にホームに戻り
ました。乗って来た列車の折り返し列車に乗って武庫川団地前を後にしました。

 途中、列車交換が可能な東鳴尾駅では、ホームから列車の写真を撮っている人がいました。おそら
く鉄道ファンでしょう。間もなく武庫川駅に帰着。

 さて、お次は西大阪線です。それでは尼崎駅まで移動しましょう。

 列車57本目。武庫川駅に到着する阪神梅田行・急行
です。車両は8000系。このクリームと赤のツートン
塗装は阪神の急行色で、通称「赤胴車」と呼ばれている
そうです。
【兵庫県・阪神電鉄・武庫川駅】

 列車が武庫川駅を出ると、すぐ左手に尼崎競艇場の巨大な建物があり、見ればスタンドには、もの
すごい数の観客がいました。武庫川から3分で尼崎に到着。それでは西大阪線に乗り換えます。

 列車58本目。尼崎駅の西大阪線ホームに停車中の西
九条行列車です。車両は7900系。急行色である「赤
胴車」ですが、西大阪線を走る列車は、すべて各駅停車
のみです。
【兵庫県・阪神電鉄・尼崎駅】

 阪神・西大阪線は尼崎と西九条を結ぶ路線で、梅田を経由せずに、尼崎から直接、大阪市内中心方
面に出られるのがウリですが、本線の神戸方面からの乗り入れ列車が運行されていないことや、普通
列車しか設定されていないことから想像するに、それほど利用率は高くないのでしょう。

 その証と言いますか、梅田行の急行から西九条行列車に乗り換えたのは私ひとりでした。西九条行
は私の乗る車両の乗車率は40%ほどで尼崎から発車しました。

 動き出した列車から見ていると、本線ホームの梅田方の端でカメラを構える2人の男性が見えまし
た。特急型の車両こそ走っていないものの、阪神にも色々な車両がありますからな。

 右手に尼崎車庫の留置線を見ながら本線と平行して走り大物(だいもつ)駅に到着。同駅を出ると
本線と分かれて右(南東)に向かいました。

 左門殿川、神崎川を渡り出来島に着。沿線は町で、変化には乏しい風景です。続いて、何やら御利
益でもありそうな福駅に停車後、川幅が優に700〜800メートルはありそうな淀川を渡り伝法に
到着。

 同駅を出た列車は、途中、千鳥橋に停車しつつ終点の西九条に到着。尼崎からは10分の乗車でし
た。途中駅で多少の乗降はあったものの、尼崎を出た時とさして変わらぬ乗車率のまま西九条に着き
ました。

 西九条駅です。阪神・西大阪線の起終点駅です。JR
大阪環状線の西九条駅と隣接しています。
【大阪府・阪神電鉄・西九条駅】

 現在、阪神・西九条駅と近鉄・難波線の近鉄難波駅間を結ぶ阪神なんば線が建設されており、2009
年には阪神と近鉄で相互乗り入れが開始され、神戸と奈良を結ぶ直通列車が運行される予定になって
います。

 この記事を書いている時点で、すでに阪神の近鉄乗り入れ用車両である9000系の試運転が近鉄
・奈良線で行われていました。

 さて、お次は南海本線の、みさき公園駅に移動しての多奈川線に乗ります。それでは南海本線に乗
るため新今宮まで行きましょう。

 列車59本目。JR西九条駅に到着する大阪環状線・
内回り列車です。車両は103系のリニューアル車。
【大阪府・西九条駅】

 我が内回り列車は、関空特急『はるか』を先行させてから発車し、13分で新今宮に到着しました。

 新今宮駅では、南海とJRの改札が真向かいにあり乗
り換えが非常に便利になっています。写真はJRの改札
を出ると目の前にある南海の改札です。
【大阪府・新今宮駅】
 列車60本目。新今宮駅の南海本線ホームに到着する
和歌山行の特急『サザン』です。指定席の特急型10000
系4両+自由席の通勤型7000系4両の併結8両編成
です。私は自由席車に乗りました。
【大阪府・南海電鉄・新今宮駅】

 新今宮を出た特急『サザン』の車内で、私は、いつの間にか眠り込んでしまい、みさき公園で降り
ねばならなかったのに気づけば和歌山市に着いていました。あちゃー。(*_*;

 これが地方の路線だったら致命的なミスになるところですが、そこは天下の南海です。特急から普
通列車までが15分間隔で出ているので安心です。

 ともかく、みさき公園駅まで戻らねば・・・。とは言え、鉄道ファンがキセル乗車をする分けには
行かないので、私はいったん改札を出ました。

 今回の「旅」では、切符を買う代わりにスルッとKANSAIカードを使って乗車していますが、そろそ
ろカードの残高が少なくなって来たので、和歌山市駅の自動券売機で同カードの南海版である『コン
パス・カード』(5000円)を購入しました。

 列車61本目。和歌山市駅に停車中の難波行・急行で
す。車両は7000系。予定外の列車です・・・。
【和歌山県・南海電鉄・和歌山市駅】

 12分の乗車で、みさき公園に到着。それでは多奈川線に乗り換えましょう。


第16部:「盲腸線探訪・その9」/南海電鉄・多奈川線

 南海・多奈川線は、みさき公園←→多奈川間2.6キロの盲腸線で、途中には深日町、深日港の2駅
があります。本線からの乗り入れ列車はなく、列車はすべて路線内の区間運転のみです。

 かつて私が和歌山方面に仕事で通っていた頃には、深日港と淡路島の津名港間にフェリーが運航さ
れており、このフェリーの旅客のために難波←→多奈川間に急行『淡路号』が運行されていたのです
が、1993年に南海本線の列車が増発された際に、この急行は廃止されてしまい、以降、南海本線から
多奈川線に乗り入れる列車はなくなりました。

 列車62本目。みさき公園駅に停車中の多奈川線・多
奈川行列車です。車両は2200系の2両編成。
【大阪府・南海電鉄・みさき公園駅】

 この2200系は、2ドアでロング・シートと言う珍しい車両でした。通勤型車両と言うのは、乗
降時間を短縮するため、ふつう3つ以上のドアを備えているものなのです。ちなみに、この車両の座
席は、やや硬めでした。

 列車は定刻の17:15に、みさき公園から発車。私の乗る車両の乗客は8人でした。列車は、しばし
南海本線と平行したのち、右へと分かれました。すぐに深日町に到着。同駅では、ふたり降りました。

 沿線は住宅地ですが、港町にありがちな瓦葺屋根の立派な佇まいの家がたくさん見えます。さらに
700メートル走って深日港に到着。

 深日港駅は、かつて仕事で何度か訪れた事のある駅です。同駅には繁忙期のフェリー乗客をサバく
ためだったのでしょうか臨時の改札があります。

 駅前にある食堂の他人丼は私の大のお気に入りで、そこでは他人丼しか頼んだ事がないほどでした。
あの食堂は今でもやっているのだろうか・・・?

 深日港から終点の多奈川までは、たった200メートルしかなく、深日港のホームからは多奈川に
停まっている列車がよく見えたものです。

 深日港を出た我が列車は、1分足らずで終点の多奈川に到着。みさき公園からは、わずか6分の乗
車でした。

 多奈川駅です。多奈川線の起終点駅。港町の中に駅が
あります。駅周辺には新日本工機の工場や関西電力の多
奈川発電所などがありますが、それらへの通勤利用はな
さそうです。
【大阪府・南海電鉄・多奈川駅】

 多奈川駅前からは海は見えませんでした。辺りは田舎町の趣で、これと言って見るべきものもあり
ません。さぁ、次に参りましょう。

 列車63本目。多奈川駅に停車中の普通列車・みさき
公園行です。車両は2200系。同駅には2面で2線の
ホームがありますが、写真の左側に写っている草生した
ホームは使用されていません。
【大阪府・南海電鉄・多奈川駅】

 みさき公園行は、私の乗る車両は乗客5人で多奈川から発車しました。次の深日港では6人乗車、
深日町での乗降はなく、多奈川から6分で、みさき公園着。

 さて、お次は水間鉄道に乗るので、難波方面行きの列車に乗って貝塚まで移動しましょう。

 列車64本目。みさき公園駅に到着する難波行・急行
です。車両は7000系。ホームには、みさき公園帰り
と思しき家族連れが大勢待っていました。
【大阪府・南海電鉄・みさき公園駅】

 難波行・急行の乗車率は130%ほどで座れませんでした。これもいつもの光景です。南海本線で
は普通列車で行くと時間が掛かるので、日中の急行は、たいてい混んでいるのです。

 それにしても、駅から見える、みさき公園の駐車場には多数の車が停まっているし、いっしょに列
車に乗り込んだ乗客の数からすると、同園は、そこそこ流行っているようですな。

 大阪の街中にはUSJや海遊館などもあると言うのに、わざわざ和歌山との県境にある、みさき公
園まで脚を伸ばすとは、ここには何か売りでもあるんかいな?

 列車が淡輪駅を過ぎると、左手の海沿いに広大な公園が見えました。これは延長2キロにも及ぶ、
せんなん里海公園で、園内には、たんのわ海水浴場と箱作海水浴場が含まれています。

 みさき公園から約20分で列車は貝塚に到着。それでは水間鉄道に乗り換えましょう。


第17部:ちょっとこだわりの路線・その31/水間鉄道

 水間鉄道は南海本線の貝塚駅から内陸の水間とを結ぶ小規模私鉄で、5.5キロの1路線を有します。
地元では「スイテツ」の愛称で呼ばれているようですな。

 貝塚駅では南海と水間鉄道の駅舎は隣接していますが、南海が橋上駅舎なのに対して水間鉄道のは
地上にあります。私は階段を降りて水間鉄道の駅舎に向かいました。

 水間鉄道の貝塚駅です。同鉄道の起終点駅で、2つし
かない有人駅のひとつです。
【大阪府・水間鉄道・貝塚駅】

 水間鉄道ではスルッとKANSAIカードは使えないため、水間までの切符を買おうと券売機のところに
行くと、「新千円札×」なる張り紙があったため旧札を入れましたが返って来ました。

 試しに新札も入れてみましたが、やはり返って来ます。どうしたもんかと思案していると、傍らの
窓が開いて駅員が顔を出しました。

 駅員は私の旧千円札を使い古された物と交換してくれましたが、やはりダメ。結局、その券売機は
不調と言う事で、もう1台ある券売機で買うように言われました。

 見れば改札には自動改札機が設置されていましたが、そこには「コンパス・カードは使えません」
の張り紙。ちなみに同カードはスルッとKANSAIの南海版です。

 改札を抜けると、1面2線のホームの片方に電車が停まっていましたが、これは営業車ではなく留
置中の車両でした。

 少々、涼しくなって来たのでシャツの袖を伸ばしました。見れば日が沈みかけており、気温が下が
り始めていたのです。ほどなく私の乗る列車が到着し、30人ほどの乗客が降りて来ました。

 列車65本目。貝塚駅に停車中の水間行列車です。車
両は7000系。同車は、元東京急行7000系を譲り
受けたものです。
【大阪府・水間鉄道・貝塚駅】

 水間行列車は2両編成で、少ない乗客やホームの雰囲気などからして何となく地方のローカル私鉄
の趣を感じました。

 直線距離で8キロほどの所には、やはり南海の駅から分岐する泉北高速鉄道があるのですが、都会
的な同線とはエラい違いです。もっとも、鉄道ファンとしては水間鉄道の方に魅力を感じるのは言う
までもありません。

 我が水間行列車は、私の乗る車両の乗客は13人で貝塚から発車。左へカーブしながら家の軒先を
かすめるように走ります。

 カーブを曲がり終えると列車は少しトバしましたが、すぐに貝塚市役所前に到着。同駅では、ひと
り乗りました。ここから市役所までは300メートルほどです。

 ちなみに、この車両にエアコンは装備されておらず、天井に扇風機があるのみでした。これも財政
的な都合なのでしょう。

 水間鉄道のように乗客が多くなく列車の編成が短い鉄道では、コスト削減のためワンマン運行が定
番ですが、なぜか列車には車掌が乗っていました。

 貝塚市役所前から、次の近義の里(こぎのさと)駅までは、何と400メートルしか離れていませ
ん。まさに路面電車並みですな。同駅での乗降なし。

 JR阪和線をオーバー・クロスして石才に着。同駅ではひとりずつの乗降がありました。同駅を出
ると右手に大きなマンションが見えました。沿線人口は少なくなさそうですが・・・。

 次の清児では多くの乗客が降りて残り6人となりました。近くに何があるのだろうかと、後に地図
を調べたところ、400メートルほど西に府営の橋本住宅がありました。ここで降りたのは、そこの
住人たちでしょうか?

 400メートル走って次の名越に到着。同駅では、ひとり下車しました。名越は水間鉄道で唯一、
列車交換が可能な駅であり、必ず列車交換が行われます。

 上り列車と交換して発車。駅間が短い水間鉄道にあって最長の1.1キロを走り、次の森駅に到着。
同駅では乗降なし。

 また400メートル走って三ツ松に着。ここでは2人おりてひとり乗車。またまた400メートル
走って三ヶ山口着。同駅では乗降なし。

 三ヶ山口から400メートルで列車は終点の水間に到着しました。降りた乗客は4人。貝塚からは
13分の乗車でした。

 水間駅です。水間観音こと水間寺の最寄駅であり、駅
舎も、それに合わせたデザインになっています。同駅は
水間鉄道の本社も兼ねています。
【大阪府・水間鉄道・水間駅】

 水間駅から水間観音までは500メートルほどしか離れていませんが、今日は観光するつもりは無
いので、さっさと先に参りましょう。

 水間駅ホームの傍らには、かつて水間鉄道を走ってい
た501形電車が静態保存されていました。ちなみに、
同車は元南海の1201形なんだそうです。
【大阪府・水間鉄道・水間駅】
 列車66本目。水間駅に停車中の貝塚駅列車(右)で
す。左側は留置中の車両。
【大阪府・水間鉄道・水間駅】

 貝塚行は、乗客わずか4人で水間から発車しました。水間鉄道では、両端の駅以外は、すべて無人
なので、途中駅から乗ってくる乗客は車掌から切符を買っていました。

 車掌はペラペラの切符を取り出すと、ハサミをカチカチやりながら手際よく切符にパンチ穴を開け
てから乗客に渡していました。

 何だか懐かしい光景に、私は思わず昔を思い出しました。私が小さい頃、当時住んでいた地元の電
車だかバスだかに乗った際には、車掌が同じように切符にパンチしていたのを憶えています。当時は
何でもかんでも人の力でやっていた時代だったのです。

 今では地方に行っても、めったに見られないような光景を、関西の、しかも通勤圏にある水間鉄道
で見られるとは思いませんでしたな。水間から14分で列車は貝塚に到着。

 さて、お次は南海の高師浜線です。まずは羽衣まで移動しましょう。

 列車67本目。貝塚駅に到着する難波行・普通列車で
す。車両は7000系。
【大阪府・南海電鉄・貝塚駅】

 この後、高師浜線だけでなく高野線の汐見橋←→岸里玉出間も乗る予定なのに、時間は、もはや1
9時で外は、すっかり暗くなっています。

 こうなると、うっかり寝過ごして和歌山まで行ってしまったのが効いてきたな・・・。先を急ぐた
めに岸和田で降りて急行に乗り換える事にしました。

 列車68本目。岸和田に到着する難波行・急行です。
車両は7100系。
【大阪府・南海電鉄・岸和田駅】

 10分ほどの乗車で羽衣駅に到着。それでは高師浜線に乗り換えましょう。


第18部:盲腸線探訪・その10/南海電鉄・高師浜線

 南海電鉄の高師浜線は、羽衣←→高師浜間でわずか1.5キロの盲腸線で、途中には伽羅橋のひと駅
があります。本線からの乗り入れ列車はなく、路線内の区間運転のみとなっています。

 ほどなく羽衣に到着した高師浜線の折り返し列車からは、大勢の高校生が降りて来ました。たぶん
部活帰りなんでしょうな。

 列車69本目。羽衣駅の高師浜線ホームに停車中の高
師浜行列車です。車両は2200系。
【大阪府・南海電鉄・羽衣駅】

 この2200系は多奈川線でも乗りましたが支線用の車両なんでしょうか? 高師浜行は、私の乗
る車両の乗客は10人で羽衣から発車。

 わずか1分で伽羅橋に到着。同駅では6人降りてひとり乗りました。日が落ちて周りの景色は見え
ませんが、この辺りは住宅地のはずです。

 さらに2分で列車は終点の高師浜駅に到着。羽衣からは3分の乗車でした。

 高師浜駅。南海電鉄・高師浜線の起終点駅です。駅舎
は、何ともモダンな造りですな。
【大阪府・南海電鉄・高師浜駅】

 それにしても不思議な路線やなぁ。高師浜駅周辺も住宅地ですが、特にデカい団地があるわけでも
なく、普通の住宅地の中に忽然と駅があるのです。

 駅の西側、約1キロほどには広大な臨海工業地帯がありますが、高師浜駅前からはバスも出ていな
いようなので通勤には使えないでしょう。果たして、何の意味があって鉄道の支線を引いたのだろう
か・・・?

 ま、それはともかく次に参りましょう。

 列車70本目。高師浜駅に停車中の羽衣行列車です。
車両は往路と同じ2200系。
【大阪府・南海電鉄・高師浜駅】

 羽衣行は乗客3人で高師浜から発車。3分で終点の羽衣に到着しました。さぁ、岸里玉出に向かい
ましょう。

 列車71本目。羽衣駅に到着する難波行・普通列車で
す。車両は7100系。
【大阪府・南海電鉄・羽衣駅】

 高野線に乗り換える岸里玉出は、南海の2大幹線である南海本線と高野線の交差駅なのですが、な
ぜか普通列車しか停まりません。このままこの列車で参りましょう。

 我が難波行・普通列車は、途中、浜寺公園で急行を退避しつつ、羽衣から27分で岸里玉出に到着
しました。

 ホームに降りてみると、それは島式のホーム1面で、高野線のホームは見当たりませんでした。見
れば、ホームより難波寄りで線路が分岐しており、高野線の列車は東に向かって行くのが見えました。

 岸里玉出は、2大幹線の交差駅とは言え、南海本線と高野線は別駅舎になっていて、長い連絡通路
で結ばれています。

 同駅には普通列車しか停まらない事もあって、実質的に両線の乗り換え駅の役割は果たしていない
ものと考えられます。両線を乗り継ぐ乗客は隣の天下茶屋駅で乗り換えているのでしょう。

 ホームから難波方を見ると、少し離れたところに短いホームがあるのが見えました。それが高野線
・汐見橋方面行の6番線ホームです。

 岸里玉出駅の南海本線ホームから見た汐見橋方面行ホ
ームです。長大な本線ホームと比べて何とも短いホーム
ですな。
【大阪府・南海電鉄・岸里玉出駅】

 同ホームには列車が停まっていましたが、私が着いて1分もしない内に列車は出て行ってしまいま
した。

 南海本線のホームはエラく長いので、それを歩いてからいったん改札階に降り、また階段を昇って
6番線に行くには若いモンでも数分は掛かるでしょう。出て行ったあの列車は、接続列車ではなかっ
たのでしょうか・・・?

 今さら焦る必要も無いのでトボトボと歩いて6番線に行くと、私と共に難波行列車から降りて、大
急ぎで階段に向かったオバちゃんがいました。

 このオバちゃん、汐見橋行に乗ろうとして急いだものの乗り遅れたんですな。そりゃそーでしょう。
1分足らずじゃ若いモンでも走らんと間に合いませんがな。

 時刻表を見ると、汐見橋行は1時間に2本しかなく、次の列車は30分後でした。これじゃまるで
ローカル線ですな。

 南海・高野線は、汐見橋←→極楽橋間ですが、線路は岸里玉出で分断されており、主な列車の運行
は難波←→極楽橋間で行われています。

 汐見橋←→岸里玉出間は区間運転のみで、高野線とは名ばかりの支線扱いになっています。そのた
め、同区間は高野線ではなく「汐見橋線」とも呼ばれているようです。

 地図を見ると、「汐見橋線」はバリバリに大阪市内を走っているのですが、比較的近くに南海本線
やJR大阪環状線が通っているので、わざわざ「汐見橋線」に乗って汐見橋や岸里玉出に出て他の路
線に乗り換えるよりも、ハナから他路線に乗った方が効率的です。この何とも中途半端な路線の位置
関係からして、利用者は、そう多くないのでしょう。

 ホームのベンチに座り、目の前の南海本線や、少し離れた高野線を頻繁に行き交う列車を見ながら
オバさんと待っていると、何ともわびしい気持ちになりました。

 20分ほど待ったところで「汐見橋線」の列車が到着し、乗客が4人降りてきました。

 列車72本目。岸里玉出駅の「汐見橋線」ホームに停
車中の汐見橋行列車です。車両は、多奈川線、高師浜線
と同じ2200系です。
【大阪府・南海電鉄・岸里玉出駅】

 ワンマン運行の汐見橋行列車は乗客5人で岸里玉出から発車。すぐに高架を下って地上に降りまし
た。2分で西天下茶屋に着。同駅は、天下茶屋駅から直線距離で700メートルほど西にあります。
ここでは乗降なし。

 さらに2分で津守に着。同駅では例のオバちゃんが降りました。2分で次の木津川に停車。同駅で
は乗降なし。

 またまた2分で芦原町に到着。同駅では、ひとり乗りましたが、どうも南海の職員のようです。同
駅を出ると右側に道幅の広い新なにわ筋が並びました。

 芦原町から700メートルで列車は終点の汐見橋に到着しました。岸里玉出からは9分の乗車でし
た。こりゃまるで盲腸線ですな。

 汐見橋駅です。南海・高野線の起終点駅です。中途半
端な大きさの無骨な建物ですが、かつては高野線の本線
列車も発着するターミナル駅だったそうです。
【大阪府・南海電鉄・汐見橋駅】

 汐見橋駅前の千日前通では、広い車線の中央を囲って何かの工事が行われていました。この時の私
は知らなかったのですが、これが阪神・西九条駅と近鉄難波駅間を結ぶ阪神なんば線の工事だったよ
うです。さて、戻りましょう。

 列車73本目。汐見橋駅に停車中の岸里玉出行列車で
す。車両は往路と同じ2200系。ホームに人影は無く
何とも寂しい眺めです・・・。
【大阪府・南海電鉄・汐見橋駅】

 岸里玉出行は、乗客わずか4人で汐見橋から発車。9分で終点の岸里玉出に到着。

 列車74本目。岸里玉出駅に到着する南海本線の難波
行・普通列車です。車両は7100系。
【大阪府・南海電鉄・岸里玉出駅】

 3分の乗車で列車は新今宮に到着。今回は、ここでJR大阪環状線に乗り換えて大阪まで戻ります。

 列車75本目。新今宮駅に到着するJR大阪環状線・
外回り列車です。車両は103系。
【大阪府・新今宮駅】

 環状線列車の車掌は女性でした。季節は5月とは言え、日が落ちると気温がえらく下がり、寒くて
凍えそうでした。

 列車は21:36に大阪駅に到着。今日は、ここまでにしておきましょう。

 パート5につづく・・・。



小旅行記
第13弾パート4

第13弾
パート3
第13弾
パート5
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