2008年11月30日掲載
『列車まかせの旅』小旅行記第13弾(2005年5月4日)


第19部:「盲腸線探訪」その11/阪急電鉄・嵐山線

 第4日目となる5月4日。今日は我が「ホーム鉄道」である阪急の嵐山線から乗ります。同線は、
京都本線の桂から分岐し嵐山に至る4.1キロの盲腸線で、途中には上桂と松尾の2駅があります。

 京都でもメジャーな観光スポットのひとつである嵐山へのアクセス路線ですが京都本線からの乗り
入れ列車は無く、すべて路線内の区間運転のみです。

 さてと、それではまず桂駅まで移動しましょう。

 列車76本目。梅田駅に停車中の河原町行・臨時特急
です。車両は7300系。いったい何のための臨時特急
かは知りませんが、前面に「いい古都エクスプレス」な
るヘッド・マークを掲げているところからして休日に運
行される京都への観光客輸送用列車でしょうか?
【大阪府・阪急電鉄・梅田駅】

 「いい古都エクスプレス」は、私の乗る車両の乗車率は90%ほどで梅田から発車しました。単な
る増発の特急だと思って乗ったのですが、車内放送によると何と桂には停まらないだと?

 せっかく乗ったのですが、途中の高槻市で降りて急行に乗り換える事にしました。24分で高槻市
に到着。では降りましょう。

 続いて来た正規の特急は予想通り混んでいたのでパス。その次に来た特急もパスしました。阪急・
京都線では大阪←→京都間を移動する人々は主に特急を利用しているため同列車は平均的に混んでい
るのですが急行や普通列車は空いているのです。

 私も京都線を利用する場合、やはり座って行きたいので、梅田や河原町などの始発駅から乗る場合
は特急を利用しますが、途中駅から乗る場合は急行や普通に乗るようにしています。

 私は15分ほど待ってやって来た河原町行の急行に乗りました。

 列車77本目。高槻市駅に到着した河原町行・急行。
車両は臨時特急と同じ7300系でした。
【大阪府・阪急電鉄・高槻市駅】

 急行は、いつもどおりガラガラでしたが、途中の停車駅で徐々に乗客を増やし、高槻市から21分
で桂駅に到着しました。それでは嵐山線に乗り換えましょう。

 列車78本目。桂駅に停車中の嵐山行列車です。車両
は8300系。
【京都府・阪急電鉄・桂駅】

 嵐山行列車は、私の乗る車両の乗車率70%ほどで桂駅から発車しました。桂駅に隣接する車庫を
左に見つつ登りながら左へカーブ。

 3分で上桂に到着。同駅では5人乗りました。同駅の西方約1キロには、「苔寺」こと西芳寺と、
「鈴虫寺」こと華厳寺などがあります。

 次の松尾駅の近くには松尾大社があります。同駅では我が車両から数人が降りました。松尾では、
臨時列車との交換停車をする旨のアナウンスがありました。

 同駅で私の隣に座ったカップルの男性が彼女に向かって、「今日は列車(の編成)が長い。行楽シ
ーズンだからね」と話すのが聞こえました。

 へぇ〜、嵐山線てのは、行楽シーズンになると列車増発に加えて編成も増結するようですな。どう
せなら本線からの乗り入れ列車でも設定すればいいような気もしますが、本線のダイヤを調整する手
間を掛けるだけの需要がないのでしょうか・・・?

 松尾から約1キロで列車は終点の嵐山に到着しました。桂からは10分の乗車でした。ホームに降
りてみると、同駅の構内は実に変わっていました。

 私が乗って来た列車が着いた停車線には両側にホームがありましたが、ドアが開けられなかった左
側のホームは一見して臨時用のホームに見えましたが、同ホームからは駅舎1階の改札には行くこと
が出来ず、駅舎の2階に向かってスロープの通路が延びていました。

 この通路を目で追って見ると、駅舎2階を左端から右端まで横断してから再び地上に降りており、
そこにはトイレがあって、そこから1階の改札まで通路が設けられていました。

 片や駅舎内には、先のトイレとは別に改札の内側にもトイレがあり、こちらが常用のトイレのよう
でした。

 臨時ホームと駅舎2階への通路、そしてその通路の途中にあったトイレなどは鋼鉄製のフェンスで
常用のホームとは仕切られており、フェンスの扉は閉鎖されていました。たぶん、これらは多客時用
の設備なのでしょう。

 嵐山駅です。阪急・嵐山線の起終点駅です。臨時の券
売所もある大きな駅舎です。嵐山の中心部からは南に少
し外れた位置にあります。
【京都府・阪急電鉄・嵐山駅】

 嵐山駅前には、そこそこの人数の観光客がいました。駅から出た人々は、駅から西に400メート
ルほどの所にある渡月橋に向かって歩き始め、私もそれに加わりました。

 駅前の道をまっすぐ進み、嵐山公園に入って左に曲がると右前方に渡月橋が見えました。橋へ向か
う遊歩道を歩いて行くと沿道には出店が並んでいました。

 京都の名勝のひとつ、桂川に架かる渡月橋です。趣の
ある橋ですが、橋自体は近代的な構造物のようでした。
橋上を大勢の観光客が歩いています。
【京都府・京都市・嵐山】

 嵐山は、北側に接する嵯峨野と共に、観光スポットがたくさんある一大観光地ですが、私の目的は
観光ではないので、さっさと先に進みましょう。お次は "嵐電" こと京福電鉄・嵐山線の乗車です。

 観光客に引っ掛かりながら渡月橋を渡った私は、土産物屋や飲食店の並ぶ軒先を足早に京福の嵐山
駅へと向かいました。


第20部:京福電鉄

 次に乗るのは、嵐山と京都市内を結ぶ京福電鉄・嵐山線で、下記の2路線を有します。ちなみに、
同電鉄は鉄道ではなく路面電車と同じ軌道線です。

路線名区 間路線長
嵐山本線四条大宮←→嵐山7.2
北野線帷子ノ辻←→北野白梅町3.8

 嵐山電鉄の嵐山駅です。この建物は、商業施設『はん
なりほっこりスクエア』で、駅は、この中にあります。
【京都府・京福電鉄・嵐山駅】

 駅のある建物の中にも大勢の観光客がいました。嵐電で嵐山を訪れる人々も、けっこういるのでし
ょうか?

 改札を抜けると、そこには3面で3線のホームがありました。ちなみに嵐電は1回乗車200円の
均一運賃です。

 列車79本目。京福電鉄・嵐山駅に停車中の四条大宮
行列車です。車両は101形の2両編成。
【京都府・京福電鉄・嵐山駅】

 車内で発車を待っていると別線にも列車が到着し、3線のホームすべてが列車で埋まりました。休
日の嵐電は盛況のようですな。

 2両目の運転台にも車掌(?)が乗り込み列車は嵐山から発車しました。嵐電は基本的にワンマン
運行ですが車両間は通路で結ばれていないため各車両で運賃清算をする必要があり、そのため2両目
にも車掌を乗せているのでしょう。

 列車は専用軌道を走り、30秒と経たずに嵯峨駅前に到着。同駅の北250メートルには、JRの
嵯峨嵐山駅と嵯峨野観光鉄道のトロッコ嵯峨駅があります。

 軌道線である京福電鉄・嵐山線の駅間は300〜500メートルほどしか離れておらず、列車は1
〜2分おきに駅に停まります。

 嵯峨駅前を出た我が列車は、鹿王院、車折、有栖川の3駅に停車しつつ、嵐山から5分足らずで帷
子ノ辻に到着しました。同駅で降りて北野線に乗り換えます。

 列車80本目。帷子ノ辻駅に停車中の北野線・北野白
梅町行列車です。車両は611形の2両編成。狭いホー
ムは本線列車との乗り換え客でごった返しています。
【京都府・京福電鉄・帷子ノ辻駅】

 5分の接続で北野白梅町行は発車。乗車率は105%と、なかなか盛況です。嵐電の電車も、路面
電車よろしく途中駅で降りる場合は押しボタンを押します。

 常盤、鳴滝と停車し、その次の高雄口では駅の両側に緑がありました。続く御室では、けっこうな
降車客がありました。

 この時の私は嵐電沿線のリサーチをしていなかったので、なぜ同駅で大勢降りたのかは分からなか
ったのですが、同駅の北200メートルには、有名な観光スポットのひとつである仁和寺があったの
です。

 車内から嵐電の駅を観察して見ると、2面2線の交換可能な駅と、単線の線路に上り線と下り線の
ホームが別々に千鳥状に配置された駅の2種類がありました。

 不思議なのは単線の駅です。他の鉄道では単線の棒線駅のホームは1線だけであり、上り下りの列
車は同じホームに停車するのがふつうです。

 それが嵐電では、わざわざ上り下りのホームを別々に設置している分けですが、これには何の意味
があるんやろ? やはり上下線列車の誤乗車防止でしょうか・・・?

 次の妙心寺は、その上下線別ホームの駅でした。ちなみに同駅の南には、駅名ともなっている妙心
寺の広大な境内が広がっています。

 続いて竜安寺、等持院の2駅に停車し、帷子の辻から17分で列車は終点の北野白梅町に到着しま
した。

 北野白梅町駅です。京福電鉄・北野線の起終点駅。3
面2線のホームを持つ有人駅です。同駅の北東約400
メートルには北野天満宮があります。
【京都府・京福電鉄・北野白梅町駅】

 北野白梅町駅は西大路通に面していました。駅前の風景は都市部の町中そのものです。さぁ、お次
に参りましょう。

 駅の券売機で切符を買おうとしたところ、おばあさんが券売機での切符の買い方が分からずに戸惑
っていました。

 買い方っつっても大人200円と子供100円のボタンが並んでいるだけなんですが、同じボタン
が並んでいるのを見て意味が分からず悩んでいるのかも知れませんな。

 列車81本目。北野白梅町駅に停車中の帷子の辻行で
す。車両は往路と同じ611形。
【京都府・京福電鉄・北野白梅町駅】

 帷子の辻行単行列車は、乗車率110%ほどで北野白梅町から発車しました。けっこう乗っとりま
すなぁ。

 道中、途中駅での乗降の様子を観察すると、降りるときは、ちゃんと降車ボタンを押していました。
あと、運賃箱の所にはカード・リーダーもあり、スルッとKANSAIも使えるようです。

 北野白梅町から12分で列車は帷子の辻駅の行き止まりホームに着きました。それでは本線の大宮
行列車に乗り換えましょう。

 列車のドアが開くと、他の乗客は、すでに到着していた大宮行列車に乗るべく大急ぎで同列車に向
かって行きました。北野線の行き止まり式ホームは本線ホームからは少し離れているのです。

 私はバタバタするのが嫌いなので次の列車に乗る事にします。列車本数が多いので予定を立てなく
ても「旅」が出来るのが都市部の良いところですな。

 大宮行列車が行ってしまうとホームからは人影が消えました。帷子の辻は、もっぱら乗り換えメイ
ンの駅のようです。

 10分ほどで次の大宮行が到着。ホームに入って来たのは611形でしたが、何と後ろにレトロ車
を連結していました。

 列車82本目。帷子の辻駅に到着する嵐山本線の四条
大宮行列車です。車両は611形とレトロ車の2両編成
でした。
【京都府・京福電鉄・帷子の辻駅】

 レトロ車との遭遇は予想外でした。もちろんレトロ車の方に乗りましたが車内はラッシュ並に混ん
でいます。さすが観光スポット・エリアを縦貫する路線だけはありますな。

 気が付くと束の間併用軌道を走って太秦に着。同駅は東映太秦映画村の最寄り駅であり、北へ30
0メートル行くと映画村があります。ちょっと寄って見たい気がしますが今日はパス。同駅では、や
はりけっこう降りました。

 再び専用軌道を走って蚕ノ社に到着。同駅を出ると併用軌道に出て同線唯一の路上電停である山ノ
内に停車。

 同電停を出て併用軌道を進み、北野白梅町駅も面している西大路通の手前で信号停車。信号が変わ
るのを待って通りを横断し三条口に着。

 再び専用軌道区間に入り左に車庫を見て四条通を渡って西院駅に到着。同駅は阪急・京都線の西院
駅に近くけっこうの降車客がありました。ここでは、運転士が運賃や切符を集めた後で交代しました。

 ここから先は地下を走る阪急と平行して四条通の南側の専用軌道を走り列車は終点の四条大宮駅に
到着しました。

 四条大宮駅に到着してから撮ったレトロ車です。21
形と呼ばれる車両で、旧車ではなくレトロ調で新造され
たものです。車内も木や金メッキ仕上げの金属部品が多
用されていて趣のある内装になっています。
【京都府・京福電鉄・四条大宮駅】
 四条大宮駅です。京福電鉄・嵐山線の起終点駅です。
9階建ての立派なビルの1階に駅があります。
【京都府・京福電鉄・四条大宮駅】

 お次は京都市営地下鉄に乗るため、阪急で烏丸駅まで移動しましょう。

 阪急の大宮駅。阪急・京都線が通ります。どデカい建
物ですが、駅は地下にあります。京福の四条大宮駅とは
交差点を挟んで斜向かいにあります。
【京都府・阪急電鉄・大宮駅】

 地下ホームに降りると、目の前を河原町行の特急が轟音を上げて通過して行きました。はて? 大宮
って特急停まらんかったっけ?

 特急通過後、ほどなくして河原町行の急行が到着しました。

 列車83本目。大宮駅に到着する河原町行・急行。車
両は5300系です。
【京都府・阪急電鉄・大宮駅】

 ひと駅の乗車で烏丸に到着。それでは京都市営地下鉄・烏丸線に乗り換えましょう。


第21部:京都市交通局

 京都市交通局の地下鉄は、京都市内に下記の2路線を有します。

路線名区 間路線長
烏丸線国際会館←→竹田13.7
東西線六地蔵←→二条15.1

 烏丸線は近鉄・京都線と相互乗り入れを行っており、東西線には京阪・京津線が京都市役所駅まで
片乗り入れを行っています。

 さてと、まずは京都市内を南北に走る烏丸線を南下して竹田駅を目指します。

 列車84本目。京都市営地下鉄・四条駅に到着する竹
田行列車です。車両は相互乗り入れを行っている近鉄の
3200系です。
【京都府・京都市交通局・四条駅】

 竹田行列車は私の乗る車両の乗車率は50%ほどで四条駅から発車しました。3200系のシート
は柔らかくて座り心地は良好です。

 五条駅の停車を挟んで列車が京都駅に着くと乗客の半分が降りましたが、意外にも乗った客は、ほ
とんどいませんでした。

 九条、十条と停車し、鴨川の下を潜って、くいな橋に到着。同駅を出ると路線は地上に昇り、間も
なく終点の竹田駅に到着しました。四条からは10分の乗車でした。

 竹田駅です。近鉄・京都線が通るほか、京都市交通局
・烏丸線の起終点駅でもあります。
【京都府・京都市交通局・竹田駅】

 竹田駅の駅前に人影は少なかったもののビルやマンションが建ち並んでいて、新しい街の印象を受
けました。

 さぁ、次に参りましょう。ホームに戻ると、さっき乗って来た近鉄車が停まっていましたが、せっ
かくなので地下鉄車に乗りましょう。

 列車85本目。竹田駅に到着する国際会館行・急行。
車両は京都市営地下鉄の10系です。
【京都府・京都市交通局・竹田駅】

 地下鉄に急行が設定されているとは知らなかったのですが、後に調べたところ地下鉄・国際会館←
→近鉄奈良間で急行が運行されていました。

 竹田←→京都間で地下鉄・烏丸線と近鉄・京都線は平行していますが、京都止まりの近鉄に対して
地下鉄は京都市内に直通していますから、観光スポットを巡るならば地下鉄の方が便利です。

 メジャーな観光地である京都と奈良を結んでいる近鉄としても、地下鉄に乗り入れを行うメリット
は充分にありそうですな。

 竹田からは各駅に停まる国際会館行・急行は、私の乗る車両は乗車率30%ほどで竹田駅から発車
しました。

 列車が京都に着くとドっと乗って来て乗車率は120%ほどに。四条では、けっこう降りて、そこ
そこ乗りました。

 地下鉄・東西線との乗り換え駅である烏丸御池では、そこそこ降りて乗車率95%ほどになりまし
た。次の丸太町、その次の今出川駅間の東側には広大な京都御所の敷地が広がっています。今出川の
北東には相国寺もあります。

 その次は鞍馬口と言う名の駅でしたが、ここはまだ京都の街中であり、鞍馬の入口は、まだまだ北
にあります。昔は、この辺りが入口だったのでしょうか?

 北大路の停車を挟んで北山に到着。同駅は京都府立植物園に隣接しており、けっこうな乗客が降り
ました。植物園と聞いても、私は余り興味をそそられないのですが、けっこう訪れる人は多いんでし
ょうか?

 北山を出た列車は松ヶ崎に停車後、東山の地下を通って終点の国際会館駅に到着しました。竹田か
らは26分の乗車で、到着時の我が車両の乗客は15人ほどでした。

 余談ですが、国際会館駅のホームから地上までの階段は85段もありました。もちろんエレベータ
が設置されています。

 国際会館駅です。京都市営地下鉄・烏丸線の起終点駅
です。駅名となっている国立京都国際会館は駅の南側に
あり、その南側には宝ヶ池公園が広がっています。
【京都府・京都市交通局・国際会館駅】
 駅の出入口から見えた京都国際会館の屋根です。駅か
らは200メートルほど南にあります。
【京都府・京都市交通局・国際会館駅】

 駅前は公園の風情でしたが、特に興味を引くようなものもありませんでした。さてと、お次は東西
線に乗りましょう。

 列車86本目。国際会館駅に停車中の奈良行・急行。
車両は地下鉄の10系です。
【京都府・京都市交通局・国際会館駅】

 奈良行・急行は、ガラガラで国際会館から発車しましたが、植物園のある北山でドっと乗り込んで
乗車率は一気に105%に。13分の乗車で列車は東西線との乗換駅である烏丸御池に到着しました。

 次に乗る京都市営地下鉄・東西線は1997年に開業した比較的新しい路線で、建設費を抑えるため小
断面トンネル方式で建設されました。

 小断面トンネル方式は読んで字の如くトンネルの断面が小さく、それに合わせて車両も幅の狭い車
両が採用されています。

 また、駅のホームも幅を抑えて造られているため、乗客の安全を確保するために新交通と同じホー
ム・ドアが採用されているのが特徴です。

 さてと、それではまず西の二条行の列車に乗りましょう。

 列車87本目。烏丸御池駅に到着する二条行列車。ホ
ーム・ドアに遮られて車両は、ほとんど見えませんが地
下鉄の50系と呼ばれる車両です。
【京都府・京都市交通局・烏丸御池駅】

 次の停車駅である二条城前は、文字通り観光スポットである二条城の脇にあります。二条城の南側
を通過すると列車は終点の二条に到着。烏丸御池からは、わずか4分の乗車でした。

 地下鉄・二条駅はJR二条駅に隣接しています。写真
に写っている大きな建物はJR二条駅の駅舎で、凝った
造りの屋根を備えています。地下鉄・二条駅の出入口は
右端に小さく写っています。
【京都府・二条駅】

 二条駅前は何の変哲もない街中でしたが、新たなビルが何棟か建設中でした。さてと、それでは東
端の駅である六地蔵に向かいましょう。

 列車88本目。地下鉄・二条駅に停車中の東西線・六
地蔵行列車です。車両は地下鉄の50系。
【京都府・京都市交通局・二条駅】

 六地蔵行は、私の乗る車両の乗客は10人程度で二条駅から発車。列車が烏丸御池に着くと我が車
両の半分の客が降りました。

 次の京都市役所前では数人が乗り降りしました。続く京阪本線との乗り換え駅である三条京阪では
5〜6人が乗降。

 その次の東山駅の近場には、北東に平安神宮と京都市動物園。南東に知恩院などの観光スポットが
あります。続く蹴上駅の北には、これまた有名な南禅寺があります。

 蹴上を出ると路線沿線は山間となりますが地下鉄に乗っていると、それも分かりません。数分で列
車は京阪・京津線との分岐駅である御陵に到着。同駅では、ひとりずつ乗降がありました。

 御陵を出ると京阪・京津線が分かれて次の山科に到着。同駅はJR東海道本線・山科駅との乗り換
え駅であり、京阪の山科駅とも隣接しています。

 同駅では乗客の半分が降りました。たぶんJRに乗り換えるんでしょう。そして降りた人数と同じ
ぐらいが乗りました。

 東野の停車を挟んで椥辻(なぎつじ)に停車。同駅では、そこそこの乗客が降りました。周辺には
観光スポットはありませんが、ここの駅は山科区役所に隣接しています。

 西に観光スポットの勧修寺がある小野の停車を挟んで醍醐に到着。同駅の東約800メートルほど
にはメジャーな観光スポットのひとつ醍醐寺があります。

 我が車両の残る乗客8人で醍醐から発車。次の石田駅の周辺にはたくさんの団地があり、一大ベッ
ト・タウンとなっています。

 そして列車は二条からきっかり30分で終点の六地蔵に到着しました。

 地下鉄・六地蔵駅の出入口です。同駅はJR奈良線、
京阪・宇治線との乗り換え駅です。背後に写っているの
はJRの六地蔵駅。
【京都府・京都市交通局・六地蔵駅】

 駅周辺は普通の住宅地でした。この辺りには観光スポットもありません。さてと、お次は京阪の石
山坂本線に乗ります。まずは御陵まで戻って京阪の京津線で浜大津に向かいましょう。

 列車89本目。六地蔵駅に停車中の二条行列車。車両
は往路と同じ50系です。
【京都府・京都交通局・六地蔵駅】

 六地蔵駅を出発した二条行列車は、16分の乗車で御陵駅に到着。それでは京阪・京津線に乗り換
えましょう。


第22部:京阪電鉄

 ここから先は京阪電鉄の乗り潰しも兼ねています。京阪は、大阪←→京都←→大津間に路線を持つ
大手私鉄で下記の6路線を有します。

路線名区 間路線長
京阪本線淀屋橋←→三条49.3
鴨東線三条←→出町柳2.3
交野線枚方市←→私市6.9
宇治線中書島←→宇治7.6
京津線御陵←→浜大津7.5
石山坂本線石山寺←→坂本14.1

 これまでの「旅」で京阪本線、鴨東線、京津線の3路線には乗っているので、今回は、それ以外の
路線に乗ります。

 御陵駅のホームは二層構造になっていて、上の階を地下鉄、下の階を京阪が使用しています。列車
から降りた私は下の階へと降りました。

 列車90本目。御陵駅に到着する京阪・京津線の浜大
津行列車です。車両は京阪の800系。
【京都府・京都市交通局・御陵駅】

 列車に乗り込むと車内放送で、この列車は地下鉄・山科駅には行かない事。地下鉄の切符で京阪山
科駅で降りると別料金が掛かる事を案内していました。

 御陵←→山科間で京阪と地下鉄は平行しており、両線の山科駅も隣接しているので、堅いことを言
わずに乗車を認めてもいいような気もするのですが・・・。

 御陵駅から発車した浜大津行列車は、京阪山科手前で地上に出ると、逢坂山の急勾配を越えて滋賀
県に入りました。浜大津駅の直前で車と一緒に交差点で信号待ちしたあと、列車は終点の浜大津駅に
到着しました。

 では石山坂本線に乗り換えましょう。


第23部:ちょっとこだわりの路線・その32/京阪電鉄・石山坂本線

 京阪の石山坂本線は、大津市内の石山寺←→坂本間を結ぶ路線です。同線は、鉄道線である本線系
とは異なり、路面電車などと同じ軌道線であるのが特徴で、浜大津←→三井寺間は併用軌道となって
います。ちなみに、浜大津まで乗って来た京津線も軌道線です。

 浜大津で石山坂本線に乗り換えるのですが、同線はスルッとKANSAIが使えないため、私はホームの
精算機にスルッとカードを入れて乗継券を購入しました。さて、まずは石山寺を目指しましょう。

 列車91本目。浜大津駅に到着する石山坂本線・石山
寺行列車です。車両は600形の2両編成。軌道線用の
車両ですが、同線には路面電車みたいな低床ホームがな
いため鉄道線車両と同じ形状をしています。
【滋賀県・京阪電鉄・浜大津駅】

 石山寺行列車は私の乗る車両の乗車率は150%ほどの混雑で浜大津駅から発車しました。高校生
が大勢乗っており、例によって悪ふざけで騒いでいました。ったく、うるせーな。

 列車は琵琶湖に沿って東に走りますが建物が邪魔して湖面は見えません。2分で島ノ関着。同駅は
滋賀県庁の最寄り駅です。

 1分で次の石場に着。さらに1分半走ってJR東海道本線との乗り換え駅である京阪膳所に到着。
同駅では大勢降りるものと思っていたのですが、意外やそれほど降りませんでした。いまいましい高
校生どもも車内に残っています。

 京阪膳所を出た列車は、錦、膳所本町、中ノ庄、瓦ヶ浜、粟津と停車、沿線は住宅地が続き、軌道
線らしく駅間は400〜800メートルと短く、列車は1〜2分毎に駅に停車します。

 粟津を出た列車はJR東海道本線をオーバー・クロスし、2分半ほどでJRとの乗り換え駅である
京阪石山に到着しました。

 同駅で高校生の半分が降りましたが、騒いでいた男子高校生どもは降りませんでした。いったいど
こまで行くんやこいつらは?

 京阪石山を出た列車は国道1号線をアンダー・クロスし唐橋前に着。同駅は観光スポットである瀬
田の唐橋の最寄り駅であり、東200メートルほどに、その橋があります。

 唐橋前から1分半で列車は終点の石山寺に到着しました。到着時の乗客は、うるさい高校生どもを
含めて列車全体で8人。浜大津からは23分の乗車でした。

 駅の改札には、なぜか女子高生がいました。・・・と、思ったら何とそれは女性の駅員でした。高
校生風の制服に黒のハイソックス姿だったため勘違いしてしまいました。

 石山寺駅です。京阪・石山坂本線の起終点駅です。駅
名が示すとおり、観光スポットである石山寺の最寄り駅
であり、駅の南800メートルほどに同寺があります。
【滋賀県・京阪電鉄・石山寺駅】

 石山寺駅は瀬田川のほとりにありました。駅前には駄菓子屋風の商店が1軒だけあり、その店先に
は例の高校生どもがたむろしていました。

 その先にある石山寺は一見の価値がある観光スポットのようですが、今回の「旅」は観光は度外視
なのでさっさと先に進みましょう。それでは、もう一方の端の駅、坂本を目指す事にしましょう。

 列車92本目。石山寺駅に停車中の坂本行列車。車両
は往路と同じ600形です。
【滋賀県・京阪電鉄・石山寺駅】

 坂本行列車は、列車全体の乗客8人で石山寺駅から発車しました。途中、石山駅でそこそこ乗って
乗車率50%、その後、どんどん乗客が増えて乗車率120%ほどの混雑で浜大津駅に到着しました。

 浜大津でドッと降りるかと思えば、何と降りたのは数人で乗った方が多く、乗車率は150%ほど
に増えました。

 同駅を出ると、列車は石山坂本線で唯一の併用軌道区間に入りました。片側1車線程度の道幅しか
ない道路に複線の軌道が敷いてあり、どう考えても列車と車は併走出来ません。

 さらに路肩もさして広くないのに路上駐車している車まであります。列車は安全のためか徐行しな
がら走っていました。

 500メートルほどの短い駅間を走り駅着前に専用軌道に戻って三井寺に到着。同駅の真西には駅
名ともなっている観光スポットの三井寺があります。

 続いて、大津市役所の目の前にある別所の停車を挟んで皇子山に着。同駅はJR湖西線との乗り換
え駅で、すぐ北にJR西大津駅があります。同駅ではそこそこ降りました。

 さらに600メートル走って近江神宮駅に到着。同駅の北側には石山坂本線の車庫があります。ま
た、駅の北西約500メートルには駅名となっている近江神宮があります。

 近江神宮では、そこそこの乗客が降りました。皆さん近江神宮でも見に行くのでしょうか? 車内を
見ると、乗車率は、まだ105%ほどです。

 近江神宮を出ると列車はトバしました。南滋賀、滋賀里と停車し、穴太手前で右手に琵琶湖が遠望
出来ました。けっこう高い所を走っとるなぁ。

 穴太を出た時点での乗車率は50%程度。続いて松ノ馬場に停車。ここいらの駅では運転士が切符
を回収しているようです。自動改札が無いんかな?

 そして松ノ馬場から600メートルで列車は終点の坂本駅に到着しました。到着時の我が車両の乗
客は8人。石山寺からは33分の乗車でした。

 坂本駅。石山坂本線の起終点駅です。比叡山の玄関口
駅として力を入れているのでしょうか、何とも近代芸術
っぽいデザインの駅舎です。
【滋賀県・京阪電鉄・坂本駅】

 坂本駅は、JRの比叡山坂本駅と共に比叡山へのアクセス駅となっており、同駅の西約600メー
トルには比叡山ケーブルのケーブル坂本駅があります。

 また同駅周辺には、日吉大社を含め実にたくさんのお寺や神社があります。これらも比叡山の関連
なのでしょうか?

 さて、お次は京阪の宇治線です。まずは本線の中書島まで移動しましょう。現在時刻は夕方の18
時、少々涼しくなって来たので私はシャツの袖を伸ばしました。

 列車93本目。坂本駅に停車中の石山寺行列車。車両
は600形です。
【滋賀県・京阪電鉄・坂本駅】

 石山寺行はガラガラで坂本駅から発車しました。見れば車掌が乗っています。ここまで乗って来た
列車にも乗ってたんかな?

 途中駅でポツリ、ポツリと乗車があり、我が車両の乗客は13人で列車は浜大津駅に到着しました。

 列車94本目。浜大津駅に到着する京津線・市役所前
行列車です。車両は800系。
【滋賀県・京阪電鉄・浜大津駅】

 浜大津駅を出た所の交差点を見ると、ガードマンが交差点内に入ろうとしていた車を止めていまし
た。何せ4両編成の列車が通る特殊な交差点ですから信号だけでは安全管理が十分ではないからでし
ょうな。

 23分の乗車で三条京阪に到着。それでは本線に乗り換えましょう。

 列車95本目。三条駅に到着する淀屋橋行・特急。車
両は我がお気に入りの8000系です。
【京都府・京阪電鉄・三条駅】

 例によって四条で大勢の乗客が乗り込みました。三条から14分で中書島駅に到着。時間は19時、
すでに日はとっぷりと暮れてしまいました・・・。

 列車96本目。中書島駅に停車中の宇治線・宇治行・
普通列車です。車両は2600系。
【京都府・京阪電鉄・中書島駅】

 宇治行は、私の乗る車両は乗車率105%ほどで中書島駅から発車しました。2分で観月橋に到着。
同駅は文字通り観月橋の袂にあるのですが、もはや暗くて見えません。

 観月橋は観光スポットになっていますが、昔はともかく現代の同橋は近代的で何の変哲もない橋で
あり、わざわざ見に来るほどではないような気がするのですが・・・。

 さらに2分走って桃山南口に着。同駅の北側には明治天皇伏見桃山陵があります。同駅では、けっ
こう降りて乗車率は50%になりました。

 次に停車したのは地下鉄でも訪れた六地蔵。ここでもけっこう降りて乗車率は20%に。たった4
駅で5分の4も降りましたな。

 木幡駅の停車を挟んで黄檗(おうばく)に到着。同駅はJR奈良線との乗り換え駅であり、両線の
駅は隣接しています。ここでもけっこう降りて我が車両に残る乗客は6人となりました。

 最後の停車駅三室戸では3人下車。同駅の次は終点の宇治駅でしたが、両駅は400メートルしか
離れていません。列車は中書島から14分で終点の宇治に到着。

 ホームに降りた乗客はパラパラ程度でした。宇治駅は10円硬貨にデザインされている超有名な平
等院の最寄り駅なんですが、こんな時間から訪れる人は、いませんわな。

 宇治駅です。京阪・宇治線の起終点駅であり、JR宇
治駅よりは、若干、平等院に近い位置にあります。
【京都府・京阪電鉄・宇治駅】

 駅前に出ると傍らを宇治川が流れていましたが暗くて周辺は見えません。ちなみに、平等院は、目
前に架かる宇治橋を渡って南へ500メートルほどの所にあります。

 さっ、戻りましょう。お次は交野線です。本線の枚方市駅まで移動しましょう。ぼちぼちスルッと
KANSAIカードの残高が心細くなって来たので、同カードの京阪版である5000円の『Kカード』を
購入しました。

 列車97本目。宇治駅に停車中の中書島行・普通列車
です。車両は往路と同じ2600系。宇治駅のホームは
1面2線ですが、やたらと幅が広く取られています。こ
れは大勢の観光客を想定しての事か?
【京都府・京阪電鉄・宇治駅】

 私は最後尾の車両に乗りましたが、同車両の乗客は私ひとりで列車は宇治駅から発車しました。往
路とはエラい違いで、我が車両の乗客5人で中書島に到着。

 列車98本目。中書島駅に到着する淀屋橋行・急行。
車両は新鋭の近郊型9000系です。
【京都府・京阪電鉄・中書島駅】

 淀屋橋行・急行は乗車率110%と、そこそこ混んでおり座れませんでした。まぁ枚方市までは2
0分程度ですから、どってこたァありません。

 20:22に枚方市駅に到着。それでは交野線に乗り換えましょう。

 列車99本目。枚方市駅の交野線ホームに停車中の私
市(きさいち)行・普通列車です。車両は宇治線と同じ
2600系。
【大阪府・京阪電鉄・枚方市駅】

 私市行・普通列車も乗車率は110%と混んでいて座れませんでした。枚方市駅を出た列車は右へ
と曲がり南へと向きを変え、すぐに宮之阪に到着。同駅の北東400メートルには史跡の百済寺跡が
あります。

 国道1号線をアンダー・クロスすると星ヶ丘に着。同駅で何とか座る事が出来ましたが、乗車率は、
まだ100%です。

 2分で村野着。外は暗くて見えませんが、この辺りは郊外の住宅地になっているはずです。さらに
2分で次の郡津に着。駅着毎に7〜8人ずつが降りて行きます。

 次に着いたのが線名となっている交野市駅で、ここでは、さすがにドッと降りて残る乗客は15人
ほどになりました。

 交野市を出た列車は、JR片町線をオーバー・クロスして河内森に到着。同駅はJR片町線との乗
り換え駅ですが、JRの河内磐船駅とは300メートルほど離れています。

 河内森を出た列車は、我が車両の乗客5人で終点の私市に到着しました。枚方市からは13分の乗
車でした。

 私市駅。京阪・交野線の起終点駅です。駅周辺は山手
の住宅地であり観光スポットなどはありませんが、西南
西へ400メートルほど行くと大阪市立大理学部の植物
園があります。
【大阪府・京阪電鉄・私市駅】

 さ、これで京阪は全線完乗です。お次は大阪モノレールに参りましょう。まずは門真市駅まで移動
します。

 列車100本目。私市駅に停車中の枚方市行列車。車
両は往路と同じ2600系。
【大阪府・京阪電鉄・私市駅】

 私市から発車した列車が河内森に着くと、私の乗る車両に6人乗りました。JRからの乗り換え客
でしょうか? 20:54に枚方市駅に帰着。

 列車から降りると、対面ホームに、当時、京阪で最新鋭だった10000系の私市行列車が停まってい
ました。乗りたかったなぁ・・・。

 お次は本線の淀屋橋方面行列車に乗りますが、急行は門真市に停まらないので普通列車に乗ります。

 列車101本目。枚方市駅に到着する淀屋橋行・普通
列車。車両は2200系。
【大阪府・京阪電鉄・枚方市駅】

 枚方市を出た列車は、すぐに枚方公園に停車。同駅は、大阪では "ひらパー" で有名な、京阪が運
営する遊園地『ひらかたパーク』の最寄り駅です。

 枚方公園では女の子が大勢乗りました。"ひらパー" に行ってたんでしょうか? 同園は、ごく一般
的な遊園地なのですが、USJ人気のこの御時世にも不思議と善戦しているのです。

 枚方公園を後にした列車は、途中、香里園で急行を先に行かせ、枚方市から23分で門真市駅に到
着しました。それではモノレールに乗り換えます。


第24部:大阪高速鉄道(大阪モノレール)

 大阪モノレールは、大阪北部郊外を4分の1周するように路線を持つモノレールで、下記の2路線
を有します。

路線名区 間路線長
大阪モノレール線門真市←→大阪空港21.2
国際文化公園都市線(彩都線)万博記念公園←→阪大病院前2.6

 大阪高速鉄道(大阪モノレール)の門真市駅です。大
阪モノレール線の起終点駅です。京阪の門真市駅と隣接
しており両駅は連絡通路で結ばれています。
【大阪府・大阪高速鉄道・門真市駅】
 列車102本目。門真市駅に停車中の大阪空港行列車
です。車両は1000型。
【大阪府・大阪高速鉄道・門真市駅】

 見れば何と転換クロス・シートの車両があったので、それに乗りました。大阪モノレールには、こ
れまで何度か乗った事がありましたが、クロス・シートを見たのは、これが初めてです。

 これは後で知った事ですが、大阪モノレールの1000型には、オール・ロング・シート車とセミ
・クロス・シート車があり、ロング車のみ、ロング車とセミ・クロス・シート車の混結、セミ・クロ
ス車のみの3種類の編成があるそうです。

 大阪モノレール1000型の転換クロス・シートです。座面は、
いま時、よく見られる、やや硬めのタイプです。
【大阪モノレール・大阪空港行・車内】

 門真市駅から発車した大阪空港行列車は、ゴトゴトと縦揺れしました。高架上を走っているので夜
景がよく見えます。

 全線乗り通しても40分に満たない路線にクロス・シートを導入しているのは、この夜景を楽しん
で貰うためだとか?

 列車は、左の近畿自動車道と大阪中央環状線に沿って走り、2分で大日駅に着。同駅は大阪市営地
下鉄・谷町線との乗り換え駅であり、すぐ西側には同線の車庫もあります。

 大日を出た列車は淀川を渡り南摂津に停車。同駅を出て右に東海道新幹線の鳥飼車両基地とJR貨
物の大阪貨物ターミナルを見ながら走り摂津に着。

 さらに2分で沢良宜着。同駅を出ると近畿道と "中環" をオーバー・クロスして両線の西側に渡り、
ここからは左側を沿って走ります。

 続いて南茨木に着。同駅は阪急・京都線との乗り換え駅です。同駅を出ると線路は左に曲がり、ほ
ぼ真西に向かいます。

 そして名神高速、近畿自動車道、中国自動車道が参集する吹田インター・チェンジを越えると、門
真市から18分で列車は万博記念公園駅に到着しました。それでは彩都線に乗り換えましょう。

 万博記念公園駅は、文字通り万博記念公園の中にあり、同駅からは大阪モノレールの支線である彩
都線(国際文化公園都市線)が分岐し、駅の西側にはモノレールの車両基地があります。


第25部:盲腸線探訪・その12/大阪高速鉄道・彩都線

 大阪モノレールの彩都線は、万博記念公園←→阪大病院前間2.6キロの盲腸線で、途中には公園東
口のひと駅があります。

 万博記念公園駅には2面3線のホームがあり、彩都線の列車は両側にホームのある中間の停車線に
停まっていました。これならば本線の上下線どちらの列車からもホーム上での乗り換えができますな。

 列車103本目。万博記念公園駅に停車中の阪大病院
前行列車です。車両は1000型。
【大阪府・大阪高速鉄道・万博記念公園駅】

 4分の折り返し停車で列車は万博記念公園駅から発車。1両目の乗客は私ひとりだけで、2両目に
は6人乗っているのが見えました。

 出てすぐに左へカーブして本線をオーバー・クロスすると万博記念公園の外周に沿って走り2分で
公園東口駅に到着。同駅は万博記念公園内にある日本庭園の最寄り駅です。

 公園東口を出た列車は左へカーブし、しばし記念公園の北側に沿って走ると、ほどなく右へカーブ
すると終点の阪大病院前に到着しました。万博記念公園駅からは、わずか5分の乗車でした。

 阪大病院前駅。大阪モノレール・彩都線の起終点駅で
す。文字通り阪大医学部付属病院に隣接しています。
【大阪府・大阪高速鉄道・阪大病院前駅】

 駅周辺には阪大付属病院の他に大阪大学のキャンパス、マンション、住宅地などがありましたが、
わざわざモノレールの路線を敷くほどの利用人口があるとは思えません。いったい何の目的があるの
だろう?

 この時の私は、その理由を知らなかったのですが、後日、彩都線が延長されるに至って、その目的
を知る事となりました・・・。

 ひと気のない駅前にある阪大病院らしきビルを眺めていると、1台の救急車がやって来て病院に入
って行きました。

 阪大病院前駅舎内の改札前には薬局もありました。モノレールを使って通院する患者さんには、非
常に便利ですな。

 さ、それでは万博記念公園に戻って本線の乗車を続けましょう。

 列車104本目。阪大病院前に停車中の万博記念公園
行列車です。車両は往路と同じ1000型。
【大阪府・大阪高速鉄道・阪大病院前駅】

 阪大病院前駅を後にした列車の車内は、1両目は私だけ、2両目は乗客ゼロ、3両目に数人と言う
状況でした。こんな時間から出かける人も少ないでしょうし、病院から帰る人も、そうおらんでしょ
うな。6分で万博記念公園前駅に到着。それでは乗り換えましょう。

 ホームに降りて気づいたのは、同駅では改札階がホーム階より上にあった事です。私が知る大阪モ
ノレールの他の駅は、改札階が下、ホーム階が上になっていました。

 列車105本目。万博記念公園駅に到着する大阪空港
行列車です。車両は1000型。
【大阪府・大阪高速鉄道・万博記念公園駅】

 次に停車した山田駅は阪急・千里線との乗り換え駅です。その次の千里中央は、大阪市営地下鉄・
御堂筋線との相互乗り入れを行っている北大阪急行線との乗り換え駅で、同駅では5〜6人が降りま
した。

 中国自動車道と大阪中央環状線に沿って走り、少路、柴原と停車したあと、左へ90度の急カーブ
を曲がって蛍池に到着。同駅は阪急・宝塚線との乗り換え駅であり、とうぜんほとんどの乗客が降り
ました。

 車内に残った乗客は、私と女の子ひとりだけでしたが、驚いた事に同駅で女の子がひとり乗って来
ました。この時間では、すでに大阪空港からの飛行機の発着は終わっているので、彼女たちは、いっ
たい何しに空港に行くのだろう・・・?

 蛍池を出た列車は、右へとカーブし、3分で終点の大阪空港駅に到着しました。万博記念公園から
は18分の乗車でした。

 大阪空港駅です。大阪モノレール線の起終点駅です。
大阪空港ターミナル・ビルとは道路で隔てられています
が連絡通路で結ばれています。
【大阪府・大阪高速鉄道・大阪空港駅】

 すでに飛行機の発着が終わっているため大阪空港駅は閑散としていました。さ、お次は本日最後の
乗車となる阪急・箕面線に乗るため宝塚線の石橋まで移動しましょう。

 列車106本目。大阪空港駅に停車中の門真市行列車
です。車両は1000型。
【大阪府・大阪高速鉄道・大阪空港駅】

 3分の乗車で蛍池に着。それでは阪急・宝塚線に乗り換えましょう。同駅ではモノレールと阪急の
改札は共に2階にあり連絡通路で結ばれています。

 列車107本目。蛍池駅に到着する雲雀丘花屋敷行・
普通列車です。車両は6000系。
【大阪府・阪急電鉄・蛍池駅】

 ひと駅、3分の乗車で石橋駅に到着。それでは箕面線に乗り換えます。列車を降りた私は地下通路
を通って同線のホームに向かいました。

 阪急・箕面線は石橋←→箕面間で4キロの短い路線なのですが、宝塚本線経由で梅田←→箕面間で
直通列車が運行されているため、わたし的には盲腸線とは呼べない路線なのです。

 列車108本目。石橋駅の箕面線ホームに停車中の箕
面行・普通列車です。車両は3000系。ちなみに、梅
田←→箕面間直通列車には準急も設定されています。
【大阪府・阪急電鉄・石橋駅】

 箕面行・普通列車は、我が車両の乗客は16人で石橋から発車しました。2分で桜井に停車。同駅
では3人降りました。さらに2分で牧落着。同駅では9人下車。

 この辺りの沿線は住宅地で観光スポットなどはありません。そして我が車両の乗客は4人で列車は
終点の箕面駅に到着しました。石橋からは7分の乗車でした。

 箕面駅です。阪急・箕面線の起終点駅です。駅周辺に
は、けっこう色々な店があります。
【大阪府・阪急電鉄・箕面駅】

 箕面駅の北側には、有名な箕面温泉スパーガーデンがあり、北側から流れてくる箕面川の渓谷に沿
って北へ2キロほど歩くと野生のサルがいる箕面公園があります。

 同園内には箕面大滝などの見所もあり、ハイキングには、うってつけの観光地です。秋には紅葉の
名所としてさぞかし賑わっている事でしょう。

 さ、これで本日の目的は完了です。それでは帰りましょう。

 列車109本目。箕面駅に停車中の石橋行・普通列車
です。車両は往路と同じ3000系。
【大阪府・阪急電鉄・箕面駅】

 再び7分の乗車で終点の石橋に到着。では宝塚線に乗り換えます。

 列車110本目。石橋駅に到着する梅田行・普通列車
です。車両は7000系。
【大阪府・阪急電鉄・石橋駅】

 時間は、すでに23:40。今日は気楽に行くつもりだったのに、終わって見れば、これまでで一番おそ
くなっとるがな・・・。(^^;

 パート6につづく・・・。



小旅行記
第13弾パート5

第13弾
パート4
第13弾
パート6
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