2008年7月6日掲載
『列車まかせの旅』小旅行記第13弾(2005年5月3日)


第10部:阪急電鉄

 中1日開いて第3日目の5月3日。今日は阪急電鉄からです。阪急電鉄は、京阪神エリアに路線を
持つ大手私鉄で下記の9路線を有します。

路線名区 間路線長
神戸本線梅田←→三宮32.3
今津線宝塚←→今津9.3
伊丹線塚口←→伊丹3.1
甲陽線夙川←→甲陽園2.2
宝塚本線梅田←→宝塚24.5
箕面線石橋←→箕面4.0
京都本線十三←→河原町45.3
千里線天神橋筋六丁目←→北千里13.6
嵐山線桂←→嵐山4.1

 ちなみに、阪急は通勤で毎日乗っている我がホーム鉄道ですが、今回は今まで乗った事がない路線
に乗るので楽しみです。

 「旅」において阪急には、これまでに京都本線と宝塚本線には乗りました。そこで今回は、まず、
神戸本線と、その支線から乗りましょう。

 神戸本線には伊丹線と甲陽線の2支線があり、さらに西宮北口駅では準幹線と言える今津線が交わ
っています。これらも併せて乗りましょう。まずは伊丹線に乗るため塚口駅に向かいます。

 列車35本目。毎度おなじみの梅田駅に停車中の神戸
線・三宮行・普通です。車両は8000系。
【大阪府・阪急電鉄・梅田駅】

 三宮行・普通は、我が車両の乗客は20人で梅田駅から発車しました。車内アナウンスによると西
宮北口までこの列車が先着するとのこと。

 日中の神戸線は特急と普通が交互に出るのですが、特急は塚口には停まらないので普通列車で行く
事にしました。

 5分ほどで十三に到着。同駅では何人か降りましたが乗車はありませんでした。神戸線の普通列車
は普段から比較的空いているのですが、まったく乗らないとは・・・。やはりゴールデン・ウィーク
で皆さん遠出しとるんかな?

 梅田から13分で塚口に到着。それでは伊丹線に乗り換えますが、けっこう大勢の人が同線に乗り
換えていました。


第11部:「盲腸線探訪・その6」/阪急・伊丹線

 阪急・伊丹線は、塚口←→伊丹間3.1キロの盲腸線で、途中には稲野、新伊丹の2駅があります。
列車は路線内の区間運転のみで、神戸線からの乗り入れ列車はありません。

 列車36本目。塚口駅の伊丹線ホームに停車中の伊丹
行列車です。車両は3100系。
【兵庫県・阪急電鉄・塚口駅】

 伊丹行は、私の乗る車両の乗車率は95%ほどで塚口から発車しました。車内アナウンスによると、
JRの振り替え輸送を行っているとのことでした。

 鉄道ファンとしては、とても辛い事なのですが、この「旅」の1週間前にJRの福知山線事故があ
り、大勢の方々が亡くなったり怪我をされました。

 事故発生以降、福知山線は全面運休となっていて、JR伊丹駅から福知山線を利用していた乗客は
阪急・伊丹線で振り替え輸送が行われていたのです。

 3分で稲野着。伊丹線の沿線は都市部であり、これと言って見るものもありません。さらに1分で
新伊丹着。同駅は、阪神大震災で倒壊した伊丹駅が復旧するまで終着駅となっていました。

 同駅を出ると高架へ上がり、2分で終点の伊丹に到着。塚口からは、わずか6分の乗車でした。

 伊丹駅です。阪急・伊丹線の起終点駅です。複合商業
ビル『リータ・タミータウン』の中に駅があります。J
Rの伊丹駅とは直線距離で700メートルほど離れてい
ますが、阪急・伊丹駅の方が伊丹の市街地中心部にあり
ます。
【兵庫県・阪急電鉄・伊丹駅】

 ちなみに、かつての伊丹駅は阪神大震災で倒壊し、現在の駅は4年かけて再建されたものだそうで
す。さぁ、それでは次に参りましょう。

 列車37本目。伊丹駅に停車中の塚口行列車です。車
両は往路と同じ3100系の4両編成。どうやら2編成
でピストン輸送しているようですな。
【兵庫県・阪急電鉄・伊丹駅】

 7分の乗車で塚口に帰着。次は今津線に乗るので、西宮北口に移動します。

 列車38本目。塚口駅に到着した三宮行・普通列車で
す。車両は8000系。
【兵庫県・阪急電鉄・塚口駅】

 三宮行は、ほぼ100%の乗車率で塚口から発車。6分で西宮北口駅に到着しました。さてと、そ
れでは今津線に乗り換えます。

 阪急・今津線は、宝塚←→今津間を結ぶ路線ですが、神戸本線とクロスする西宮北口駅で、宝塚←
→西宮北口間の北線、西宮北口←→今津間の南線に分断されています。

 かつては、西宮北口駅構内で神戸線と今津線は直角に平面交差しており、その線路の交差部分は正
方形をしているところから「ダイヤモンド・クロッシング」と呼ばれていました。

 私がそれを見ることは叶わなかったのですが、鉄道ファンからすると複線同士の線路が交わる光景
は壮観な眺めだったと思いますが、神戸線の輸送力増強の必要性に迫られて同線の列車を10両化す
るにあたりホームを延長する事となり、クロスは解消されて1984年に現在の形態になりました。

 これにより今津線を全線通しで乗る場合、西宮北口での乗り換えを余儀なくされますが、地理的に
見て、そのような乗客は、そう多くないように思われます。

 ではと、まずは「北線」から乗りましょう。ちなみに、同線は仕事の関係で、ちょくちょく利用し
ている馴染みの路線です。

 列車39本目。西宮北口駅の今津(北)線ホームに停
車中の宝塚行列車です。車両は3000系。かつては、
手前の車止めがなく、手前(南)に向かって線路が延び
ていました。
【兵庫県・阪急電鉄・西宮北口駅】

 到着した今津線の列車からは大勢が降りました。おそらく神戸線の列車に乗り換えるのでしょう。
私はガラガラになった列車に乗り込みました。

 乗った時はガラガラだった列車も、待っている間に、どんどん乗客が増えて、発車した時の乗車率
は120%ほどになっていました。これもいつもの事です。

 最初の停車駅である門戸厄神では、デカいバッグを抱えた高校生グループが乗って来ました。同駅
の北西約700メートルほどには、駅名ともなっている門戸厄神(東光寺)があります。

 高校生グループは、その次の甲東園で下車。同駅の近くには高校2校の他に、西側約1キロには、
かの有名な関西学院大学のキャンパスがあります。

 次の仁川の北東側には広大なJRA阪神競馬場の敷地が広がっています。ネットで調べたところで
は、競馬開催日には阪急を利用して訪れる人もかなりいるようで、仁川駅には常用ホームとは別に宝
塚寄りに競馬客用の降車専用臨時ホームと臨時改札などもあるようです。

 小林の停車を挟んで逆瀬川に到着。ちなみに、同駅は宝塚市役所の最寄駅です。逆瀬川で空席が出
来ましたが、あとふた駅で宝塚なので、もう座らんでもええわ。

 宝塚南口の停車を経て武庫川を渡った列車は、"宝塚" こと宝塚歌劇団で有名な宝塚大劇場を南に
見ながら終点の宝塚に到着しました。

 宝塚には、かつては阪急が運営する遊園地『宝塚ファミリーランド』もありましたが、2003年に廃
園となり、跡地は有料公園の『宝塚ガーデンフィールズ』となっています。

 さてと、お次は今津(南)線に乗るので、ここでは15分で折り返します。

 列車40本目。宝塚駅の今津線ホームに停車中の西宮
北口行列車です。車両は3000系。
【兵庫県・阪急電鉄・宝塚駅】

 16分の乗車で西宮北口に帰着。私は階段を昇り、今津(南)線のホームに向かいました。同ホー
ムに向かうには、神戸線の2面4線のホームを跨ぐため、ちょっと歩く事になります。

 列車41本目。西宮北口駅の今津(南)線ホームに停
車中の今津行列車です。車両は6000系。画像の右手
に消えて行く線路は神戸本線との連絡線です。
【兵庫県・阪急電鉄・西宮北口駅】

 今津行列車は3両編成でした。北線の列車は6両編成でしたから、南線の利用率は、それほど高く
ないのでしょう。

 今津行は、私の乗る車両の乗車率は70%ほどで西宮北口から発車。JR東海道本線をオーバー・
クロスすると阪神国道に着。同駅では列車から7〜8人降りました。駅の南側は国道2号線に面して
おり、駅名は、そこから来ているのでしょう。

 もっとも、天下の国道2号線に出られると言っても、そこにはバス・ターミナルもなく、単に駅が
国道に面しているだけです。ちなみに、西に500メートルほど行くとJRの西ノ宮駅があります。

 阪神国道から500メートルほどで終点の今津に到着。西宮北口からは、わずか3分の乗車でした。
これじゃまるで盲腸線ですな。

 今津駅です。阪急・今津線の起終点駅です。南側には
阪神電鉄の今津駅があり、両駅間はペデストリアン・デ
ッキで結ばれています。昔、今津駅が地上にあった頃に
は阪急と阪神を結ぶ連絡線があったそうです。
【兵庫県・阪急電鉄・今津駅】

 さ、お次に参りましょう。西宮北口に戻って西へと向かいます。

 列車42本目。今津駅に停車中の今津線・西宮北口行
列車です。車両は6000系。
【兵庫県・阪急電鉄・今津駅】

 西宮北口行は、私の乗る車両の乗車率は70%ほどで今津駅から発車しました。6000系の座席
は柔らかくて座り心地は良好です。

 列車は3分で西宮北口に到着。お次は甲陽線に乗るので夙川に向かいます。

 列車43本目。西宮北口に到着する三宮行・普通列車
です。車両は5000系。
【兵庫県・阪急電鉄・西宮北口駅】

 三宮行・普通列車は、いつものように後着の新開地行・特急を先行させてから発車しました。夙川
は、ひとつ先なので3分で到着。


第12部:「盲腸線探訪・その7」/阪急・甲陽線

 阪急・甲陽線は、夙川←→甲陽園間の僅か2.2キロの盲腸線で、途中にある駅は苦楽園口のひと駅
のみです。伊丹線と同じく、列車は路線内の区間運転のみで神戸線からの乗り入れ列車はありません。

 見れば甲陽線の列車は、すでにホームに停まっていましたが、同線ホームへの狭い通路で4人の家
族連れが通路を塞いでモタついていたため列車の時間ギリギリとなってしまいました。

 私は列車の写真を撮ってから乗りたかったので、その列車はパスして次の列車に乗る事にしました。
甲陽線の列車は10分間隔で出ているので、1本ぐらい待っても、どって事ぁありません。

 列車44本目。夙川駅の甲陽線ホームに到着した甲陽
園行列車です。車両は6000系。同列車からは大勢の
乗客が降りて来ました。
【兵庫県・阪急電鉄・夙川駅】

 甲陽園行列車は、わずか2分の停車で発車しました。早っ! 列車は3両編成で、私の乗る車両の
乗客は7人でした。時間は、まだ10時であり、世間は、まだお出掛けする時間ですから下り列車は
空いているんでしょうな。

 夙川を出た列車は右に夙川公園を見ながら走り、1分半ほどで苦楽園口に到着。同駅を出ると列車
は少しトバしました。そして夙川から5分の乗車で列車は終点の甲陽園に到着しました。

 甲陽園駅です。阪急・甲陽線の起終点駅です。2003年
には近畿の駅百選に選ばれたそうです。
【兵庫県・阪急電鉄・甲陽園駅】

 駅前には大きな建物はありませんでしたが、商店が建ち並びコンビニもありました。山手に近いこ
ともあり緑が目立ちます。

 甲陽園で下車した乗客の中にはウォーキング・スタイルの人がチラホラいたのですが、地図を調べ
たところ、北へ直線距離で1キロちょいの所には広大な甲山森林公園があり、西に1キロほど行くと、
これまた広い北山公園がありました。同園内には北山緑化植物園もあるようです。

 いずれも森林浴やハイキングを楽しむには良さそうな所ですが、甲陽園駅から北側は山手の傾斜地
なので、脚に自信がなければ少々キツいでしょうな。

 甲陽園について後にネットで調べたところ、西宮で地名に「園」が付く高級住宅地である、甲子園、
昭和園、甲風園、甲東園、苦楽園、香櫨園などと共に「西宮七園」のひとつに数えられているとか。

 大阪より神戸方面の高級住宅地と言えば芦屋ぐらいしか知らなかったのですが、調べてみれば色々
と発見があるもんですな。

 さて、お次に参りましょう。次は神戸線で三宮経由で新開地まで乗ります。

 列車45本目。甲陽園に停車中の夙川行列車です。車
両は6000系。
【兵庫県・阪急電鉄・甲陽園駅】

 夙川行列車は、到着するとすぐに発車しました。甲陽線は全線単線なので、1編成の列車でピスト
ン運転しているようです。

 5分で夙川に到着。列車からは乗車率100%ほどの乗客が降り、広くない甲陽線ホームは人でい
っぱいになりました。

 三宮方面行き列車に乗り換えるべく神戸線のホームに出ると、目の前を特急が通過して行きました。
甲陽線の乗車率は高そうなのに、この駅に特急は停めないんですな。

 列車46本目。夙川駅に到着する三宮行・普通列車で
す。車両は5000系。
【兵庫県・阪急電鉄・夙川駅】

 三宮行・普通列車の乗車率は110%ほどで座れませんでした。まぁ三宮までは20分ほどなので
立ち乗りでも構いません。

 19分の乗車で列車は終点の三宮到着。これで阪急・神戸線は完乗ですが、阪急は、この先の神戸
高速線の新開地駅まで乗り入れているので、そこまで行きましょう。

 列車47本目。三宮に到着する新開地行・特急です。
車両は8000系。阪急で三宮から神戸高速線に乗り入
れている列車は特急のみです。
【兵庫県・阪急電鉄・三宮駅】

 てっきり三宮で大半の乗客が降りて座れると思っていたのですが、大勢降りたものの乗車率は11
0%ほどで座れませんでした。

 三宮を出た列車は、短い時間、JR線と平行した後、JR元町駅付近で地下に降りました。すぐに
花隈に着。

 次の高速神戸では阪神電鉄・三宮方面からの線路が合流します。見れば隣のホームには阪神の50
00系が停まっています。

 梅田←→三宮間で競合している阪急と阪神の列車が並んで見られるのも神戸高速線の駅ならではの
光景です。

 とは言え、世間ではライバルと言われていた両鉄道ですが、2006年に阪急が阪神の株を大量に取得
して子会社化し、今や共存関係にあるのですから何とも驚きです。

 高速神戸を出た列車は終点の新開地に到着しました。同駅で降りた私は階段を昇って神戸電鉄線ホ
ームに向かいました。

 とは言え、今回の目的は列車ではなく、用があったのは神鉄線改札内にある立ち食いそば屋であり、
そこで、たぬきそばを食べました。

 ここのそばつゆは、醤油の匂いがツーンとするものの立ち食いの常である薄味でした。それにして
も、たぬきそばときつねそばの違いが、いまひとつ判然としませんな。

 新開地駅です。同駅は地下駅であり、周辺は神戸の街
中です。神戸電鉄は新開地を起終点としており、阪急・
神戸線の特急も、ここまで乗り入れています。阪神、山
陽は同駅を通って直通特急を運行しており、山陽は普通
列車も同駅を通って運行しています。
【兵庫県・神戸高速鉄道・新開地駅】

 さてと、お次は三宮まで戻ってポートライナーに乗ります。

 列車48本目。新開地に停車中の梅田行・特急です。
車両は8000系。写真にはクロス・シートが写ってい
ますが、8000系は編成の内、2両だけは転換クロス
・シートを備えています。
【兵庫県・神戸高速鉄道・新開地駅】

 阪急の神戸線でクロス・シート車を見たのは、これが初めてです。せっかくなのでクロス・シート
に座りました。

 新開地では山陽車との並んだ後に発車。次の高速神戸では阪神車と並び、同時発車しました。この
列車と連絡していたのでしょうか? 新開地から6分の乗車で三宮着。

 三宮駅のホームでは、アルバイトのホーム・スタッフが慣れた口調で案内放送をしていました。ア
ルバイトと言っても長くやっているベテランがいるんでしょうな。

 三宮駅です。阪急・神戸線と神戸高速・東西線の接続駅です。こ
の駅ビル内には阪急・三宮駅とJR三ノ宮駅の改札があります。
【兵庫県・阪急電鉄・三宮駅】


第13部:神戸新交通

 神戸新交通は、神戸の街と沖にあるポートアイランド、六甲アイランド間を結ぶ新交通システムで、
下記の2路線を有します。

路線名区 間路線長
ポートアイランド線三宮←→中公園6.4
六甲アイランド線住吉←→マリンパーク4.5

 ちなみに、新交通システムに乗るのは、これが生まれて初めてです。新交通システムとは、鉄の車
輪ではなくタイヤを備えた小型車両を連ねたもので、高架の案内軌条に沿って走行します。

 まずは三宮からポートアイランド線に乗りましょう。同線は、三宮と沖にあるポートアイランド間
を結ぶ路線です。

 ただし、この「旅」当時は神戸空港は開港しておらず、同空港に至る路線は、まだ開業していませ
んでした。

 神戸新交通の三宮駅。ポートアイランド線の起終点駅
です。JR三ノ宮駅の南側に隣接しています。
【兵庫県・神戸新交通・三宮駅】

 自動改札を抜けてホームに上がると、ホーム両側にホームドアが並んでいました。完全自動運転の
新交通は、ホームに係員も配置されていないため、ホームドア方式が採用されているのです。

 列車49本目。三宮駅に停車中のポートアイランド方
面行列車です。車両は8000型と呼ばれるものです。
【兵庫県・神戸新交通・三宮駅】

 新交通の車両は小さく、おそらく30〜40人も乗ればいっぱいになるでしょうな。聞くところに
よると定員オーバーすると発車出来ない仕組みになっているとか。

 私の乗る車両の乗車率105%ほどで列車は三宮から発車。走り出すと車両はゴトゴトと揺れまし
た。タイヤなので乗り心地は良いかと思ったのですが、この揺れは、まさに車のノリですな。スピー
ドも余り出ていません。時速40〜50キロぐらいでしょうか?

 ポートアイランド線の路線全体は数字の「6」みたいな形を成しており、ポートアイランド内でル
ープ状になっています。

 三宮から出た列車は、ポートアイランドに渡るとループを左回りに回り、再び三宮に戻って来るル
ートで運行されています。

 単に乗り潰すだけなら、いま乗っている列車にずっと乗ってりゃいいんですが、そもそもそんな切
符の買い方は出来ません。今回は、とりあえず『神戸ポートピアランド』のある南公園で一度降りる
事にしました。

 列車は貿易センター駅を出ると神戸港・新港第四突堤上に造られた高架に入りポートターミナル駅
に到着。

 同駅を出ると橋を渡ってポートアイランドに入り、左の倉庫群を見ながら中公園に着。中公園を出
ると左へ線路が分かれて行きます。

 その先で左にマンション群が現れます。ポートアイランドには、荷役用の埠頭と倉庫だけでなく、
マンション主体の団地やショッピングセンター、幼稚園、小学校に中学校、女子短大、病院、ホテル、
下水処理場、各種公共施設、ヘリ・ポートや遊園地などもあり、ひとつの街が形成されています。

 右に中央市民病院が見えると、同病院の目の前にある市民病院前駅に到着。その次の市民広場前駅
の周囲には、神戸国際展示場やワールド記念ホールなどがあります。

 同駅を出て左にカーブすると『神戸ポートピアランド』のゲート前にある南公園に着。同駅では大
勢の家族連れが降りました。

 今はなき『神戸ポートピアランド』です。同園は阪急
電鉄が運営していました。私が訪れた際は、けっこう賑
わっているように見えたのですが、USJ開業の影響に
よる入場者数の減少から2006年に閉園となりました。
【兵庫県・神戸市】

 この「旅」当時、すでにポートピアランドの閉園は決まっていたのですが、見れば「ポップ・サー
カス」なるイヴェントが開催されていました。閉めると言っても最後まで集客努力は怠らないつもり
なんでしょうな。

 ちなみに、閉園後の跡地には、スウェーデンに本拠を置く大手家具製造販売の『イケア』が2008年
4月に開業したそうです。

 さてと、先に進みましょう。

 列車50本目。南公園駅に到着する三宮行列車です。
車両は同じく8000型。
【兵庫県・神戸新交通・南公園駅】

 南公園を出た列車は少しスピードを出していました。案内放送によると、同列車は三宮行なので、
島内の駅に向かいたい乗客は本州側のポートターミナル駅で乗り換えとのこと。

 島内のループ路線は中公園駅で分岐するので、同駅で乗り換えればいいような気がするのですが、
中公園は上下線ホームが別々で連絡通路が無く乗り換えは非常に不便なようです。

 続く案内放送によると、現在、中公園駅に上下線ホームの連絡通路を設置中との事で、それが完成
すれば同駅での乗り換えが便利になるのでしょう。

 南公園を出てから左へカーブして少し行くと中埠頭駅に到着。同駅の東には中埠頭がありたくさん
の倉庫があります。

 続いて北埠頭に停車後、左へカーブしてしばらく行くと右にカーブして中公園に着。同駅から先は
複線となり、南公園から14分で終点の三宮に到着しました。

 さて、お次は神戸新交通の六甲アイランド線です。同線はJR住吉駅を起点としているため、まず
は同駅まで移動します。

 列車51本目。三ノ宮駅に到着した京都行・普通列車
です。車両は205系。この車両も、後輩の207系や
321系に後を譲り、すっかり姿を見なくなりました。
【兵庫県・JR三ノ宮駅】

 京都行・普通列車は8分で住吉に到着。それでは六甲アイランド線に乗り換えましょう。

 住吉駅です。JR東海道本線が通るほか、神戸新交通
・六甲アイランド線の起終点駅です。駅は商業ビル『シ
ーア』の中にあります。
【兵庫県・JR住吉駅】

 六甲アイランド線は、住吉と沖にある六甲アイランド間を結んでいます。路線はポートアイランド
線のようにループ状にはなっておらず、住吉←→マリンパーク間で往復運転が行われています。

 列車52本目。住吉駅に停車中の六甲アイランド線・
マリンパーク行列車です。車両は1000型。同線は開
業がポートアイランド線よりも後なので、車両も、こち
らの方が新しいものです。
【兵庫県・神戸新交通・住吉駅】
 車両には運転台がありますが、基本は無人の全自動運
行なので運転計器類はカバーで隠されており乗客が座る
事が出来ます。
【六甲アイランド線・マリンパーク行車内】

 列車は定刻に住吉から発車しましたが、ポートアイランド線と比べて乗客は、かなり少な目です。
六甲アイランドもポートアイランドと同様にマンションや各種施設のある街になっているのですが、
遊園地のようなエンターテイメント施設がないからでしょうか?

 車両最前列席から見た新交通の軌道です。タイヤで走
るため路面にレールはありませんが、タイヤが通る部分
だけコンクリートが凸状になっています。
【六甲アイランド線・マリンパーク行の車窓より】

 列車は、ポートアイランド線の列車よりはスピードを出していました。間もなく、列車が右手に建
つマンションに近づくと右側の窓が一斉に白濁して外が見えなくなりました。

 白濁して見えなくなった窓。電気的に白濁させる機能
を持つ窓なんでしょう。これはマンションの住人に対す
る配慮ですな。窓には「瞬間くもりガラス〜一部の区間
においてくもります〜」と描かれたステッカーが貼られ
ていました。
【六甲アイランド線・マリンパーク行車内】

 列車は住吉川に沿ってマンションの建ち並ぶ中を走り、魚崎、南魚崎と停車してから六甲大橋を渡
って六甲アイランドに入りアイランド北口に停車。

 ここまで途中駅での乗降はありませんでしたが、次のアイランドセンターでは乗客が降りました。
同駅は島内の居住エリアの中心に位置する駅で、西側には神戸ベイシェラトン・ホテルがあります。

 アイランドセンターを出た列車は、2分で終点のマリンパーク駅に到着しました。住吉からは11
分の乗車でした。

 マリンパーク駅。神戸新交通・六甲アイランド線の起
終点駅です。軌道は同駅の先にも続いており、その先に
は同線の六甲島検車場があります。
【兵庫県・神戸新交通・マリンパーク駅】
 マリンパーク駅周辺は、まだ開発中で空地が多く見え
ました。駅名となっているマリンパークは、南側の岸壁
沿いに広がる公園です。
【兵庫県・神戸新交通・マリンパーク駅】

 周囲にマンションも商業施設もないマリンパーク駅ですが、駅前には、なぜか学生らしき若者の姿
がありました。後に地図を確認して見ると、南側に神戸国際大学がありました。なるほど。

 さてと、次に参りましょう。次は阪神電鉄の武庫川線に乗りに行きます。

 列車53本目。マリンパーク駅に停車中の住吉行列車
です。車両は往路と同じ1000型。
【兵庫県・神戸新交通・マリンパーク駅】

 住吉行列車は、定刻ピタリにマリンパークから発車しました。秒まで正確なところは、さすが完全
自動と言うところでしょうか?

 六甲アイランド線は、魚崎で阪神電鉄本線と乗り換えが出来ます。8分の乗車で魚崎に到着。それ
では、阪神に乗り換えです。

 続きはパート4にて・・・。



小旅行記
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