2004年03月20日掲載
『列車まかせの旅』第15弾(2003年08月28日)


第2部:「ちょっとこだわりの路線」その6/JR指宿枕崎線

 お次は西鹿児島から枕崎へと延びるローカル路線・指宿枕崎線の乗車です。が、待ち時間が1時間
9分もあったので、その時間を利用して乗車車両の「撃墜マーク」を増やす為、鹿児島本線を走る未
乗車の車両2つに「ちょい乗り」する事にしました。

 その未乗車の車両とは、急行型電車の475系と近郊型電車の717系です。両車両ともそこそこ
古い車両であり、現在では鹿児島本線の南方線区で普通列車として運用されているようです。

 本当は1車種ずつ起終点駅間を乗ってじっくりと堪能したいところなんですが時間がそれを許さな
いので、西鹿児島から鹿児島本線を3駅後戻りした伊集院駅までの往復で我慢するしかありませんで
した。

 私の手持ちの乗車券は枕崎までのものだったので、そのまま伊集院まで戻る分けには行きません。
そこでいったん途中下車で改札を出て券売機で伊集院までの乗車券を購入しました。

 西鹿児島駅です。鹿児島本線が通るほか、指宿枕崎線
の起終点駅でもあります。公式には鹿児島本線と日豊本
線の起終点駅は隣の鹿児島駅ですが、両本線の列車は当
駅を着始発駅としており、実質的にはこちらがターミナ
ル駅となっています。屋根の上には九州新幹線用の架線
の末端部が見えます。九州新幹線開業と共に駅名が鹿児
島中央と変わる事になっています。
【鹿児島県・西鹿児島駅】
 西鹿児島駅前の様子です。平日の10時とあってか人
通りはそれほどでもありませんでした。
【鹿児島県・西鹿児島駅】
 上の画像より左手を写したところです。駅前はビルが
林立するような風景ではありませんでしたが、ダイエー
もあるし、けっこう賑わっているようです。「本家」で
ある鹿児島駅には行った事がないのですが、あっちと比
べてどうなんでしょうね?
【鹿児島県・西鹿児島駅】
 西鹿児島駅の「裏手」です。在来線ホームとは直角に
九州新幹線の長いホームと駅舎が建設されていました。
その為、同駅は奥行きが長い駅になっています。
【鹿児島県・西鹿児島駅】
 駅舎内で見つけた特産品陳列コーナーです。鹿児島と
言えば、何と言っても薩摩の焼酎ですわな。
【鹿児島県・西鹿児島駅】

 再び改札を入り、列車の案内表示板で3番ホームに目的の11:05発の列車を見つけてホームに降り
ました。

 ホームに降りて見ると、ちょうど寝台特急『なは』が
留置線に引き揚げられるところでした。同列車は8時間
後の新大阪へ向けての出発に備え留置線で整備を受ける
のです。
【鹿児島県・西鹿児島駅】

 『なは』を見送った後、3番ホームに停まっていた11:05発の列車を見てみると、車両は予定して
いた元急行型の475系ではなく近郊型の717系でした。ありゃりゃ?

 まぁ整備とかの関係で車両が入れ替えられる事は珍しくありませんが、717系は伊集院からの戻
りで乗る予定にしていたので、これでは475系に乗れなくなってしまいます。うーむ・・・

 列車を見つめたまま頭の中で唸っていると、その列車の行先表示が「国分」となっているのに気が
つきました。え? 国分?

 鹿児島県は仕事で1度訪れた事があるだけでしたが、その時、国分市には足を運んでいたので、国
分と鹿児島市の位置関係ぐらいは知っていました。それによると国分は伊集院とは逆方向のはずです。

 今一度、列車の発車時刻を見ると、やはり乗る予定の11:05で合っています。しかし、この列車は
伊集院方面には行かないはず・・・。どーなってんだこりゃ?

 あーだ、こーだと悩んでいる内に発車時間が迫って来たので、私はいったん橋上の駅舎に戻り、各
ホームの方面表示を確かめる事にしました。

 そこで改めて見直して見ると、改札の位置からは柱の陰で見えなかった所に、その奥の5番ホーム
の案内表示板があり、そこに「11:05・普通・出水行」の文字を発見しました。これこそが目的の列
車だったのです。(^^;

 まさか同時刻に発車する他方面行の列車があるとは思いませんでした。何事もちゃんと見なければ
いけませんな。(^^;

 西鹿児島駅に停車中の鹿児島本線・出水行・普通44
0Mです。先の旅行記で私が騒いでいた165系と同じ
元急行型の475系と呼ばれる古い車両が使用されてい
ます。
【鹿児島県・西鹿児島駅】
 165系と同じくドアは両車端の2つのみ。これが元
急行型の特徴です。
【鹿児島県・西鹿児島駅】
 475系の車内です。本来ならば端から端までボック
ス・シートがずらりと並んでいるはずなのですが、やは
りこの車両は近郊化改造が施され、デッキ付近はロング
・シートに換装されていました。
【鹿児島本線・出水行・普通440M車内】

 475系と、6月に全車が退役した165系は共に元急行型電車です。両者の違いは適用電源方式
であり、165系は直流専用、475系が交直流両用となっています。

 両車共に古い形式ですが、165系が退役したのに対して475系が未だに現役の普通列車用とし
て運用されている理由は分かりません。

 ともあれ、発車数分前に車内に乗り込むと、着席率は30%程度ながら、すべての椅子にひとり以
上の人が座っていたので私は立ち乗りで行く事にしました。伊集院まで3駅、ほんの20分程度の乗
車ですから立ってもどってこたぁありません。

 11:24に伊集院駅に到着。同駅はプラットフォームひとつで2線のホームを持つ小ぶりな駅でした。
しかし、特急が止まるのですから、何か理由があるんでしょうな。

 折り返し列車が来るまで8分です。私は早足で陸橋を渡ると改札を抜けて駅前に出て駅舎の写真を
撮りました。

 鹿児島本線の伊集院駅です。駅舎はそこそこ大きいの
ですが、ホームは1線で2面しかありません。本駅には
すべての特急が停車します。
【鹿児島県・伊集院駅】

 駅前の様子を確かめる間もなく私は西鹿児島までの乗車券を買うとそそくさとホームに戻りました。
鹿児島方面行のホームには、十人前後の人々が列車を待っていました。

 伊集院駅に到着する西鹿児島行・普通441Mです。
717系と呼ばれる近郊型車両が使用されています。
【鹿児島県・伊集院駅】

 この717系なる車両は、ローカル線区に転用された元急行型の古い451系や453系をリサイ
クルしたもので、車台はそのまま流用し、老朽化していた車体を、新造した近郊型タイプの物に取り
替えてしつらえた車両なんだそうです。

 到着した列車に乗り込むと座席はほぼ埋まっており、乗降口付近には4〜5人が立っている程度の
混み具合でした。この地区は、やはり鹿児島方面との流動が多いようですな。

 717系の座席は、関西圏でも見られる近郊型の113系や115系で見慣れたセミクロス・シー
トでした。

 再び20分程度の乗車で西鹿児島駅に帰着。さてと、ではお次の指宿枕崎線の乗り潰しへと参りま
しょうか。

 と、その前に、何でこの路線がこだわりなのかと言いますと、同線は、この8月10日に沖縄県の
モノレール『ゆいレール』が開業するまでは日本最南端の鉄道だった路線であり、その名残として同
線中で最も南に位置する西大山駅には「日本最南端の駅」なる看板が立てられています。

 また、その他にも沿線には開聞岳なる形の美しい山があるので、うまく行けばその写真も撮れるで
しょう。

 指宿枕崎線の列車運行形態は、大ざっぱに分けて4つあるようです。ひとつ目は西鹿児島←→五位
野間で、この間は区間運転で約20分間隔で列車が走っています。

 二つ目は西鹿児島←→喜入間で約40分間隔、三つ目は西鹿児島←→山川間で約1時間間隔、そし
て四つ目となる山川から先は運転系統が分かれ、山川←→枕崎間は1日6.5往復と列車は激減します。

 通常、西鹿児島から枕崎へ行く場合は、途中の山川駅で乗り替える事になるのですが、今回、乗る
列車は数少ない枕崎行の直通です。

 乗り替え時間は16分ありましたが、ローカル線の常として、列車は発車時間の遙か前から入線し
ているはずです。

 指宿枕崎線のホームに行くと、案の定、列車が入線し
ていました。車両はお馴染みの一般型気動車キハ47系
です。それにしても、北から南まで活躍している車両で
すなぁ。
【鹿児島県・西鹿児島駅】
 このキハ47はワンマン化改造が施されていました。
指宿枕崎線には、キハ47のエンジン強化換装型のキハ
147と言う車両も走っているので、出来ればそちらに
乗りたかったです。
【鹿児島県・西鹿児島駅】

 さっそく2両編成の列車に乗り込むと、着席率は25%程度でガラガラでした。私は難なくボック
ス・シートを確保する事が出来ました。

 ふと見ると、隣のホームには、西鹿児島←→宮崎間で
運行されている特急『きりしま』が停車していました。
車両は旧式な485系で、真っ赤に塗られた「きりしま
車」と国鉄色車両の混結編成でした。
【鹿児島県・西鹿児島駅】

 ほどなく発車時刻が来ましたが、何でも本線の列車が遅れている関係で発車が若干、遅れるとの事
でした。

 いくらか遅れて枕崎行・普通1339Dは西鹿児島駅を発車しました。ホームに停車中の「ガラガ
ラガラ」と言うディーゼル・エンジン音が「ガーーーーー」に変わり、列車はゆっくりと加速して行
きます。やっぱローカル線は気動車で行くのが趣があっていいですな。

 発車して間もなく、左手の留置線に『なは』が車体を休めているのが見えました。かつては、何編
成ものブルトレがここに停まっていたんでしょうな・・・。

 ひとつ目の駅に停車した際に右手の山の上に大きなテレビ塔が見えました。次の南鹿児島駅では、
上りの快速『なのはな』と交換しました。

 黄色い「なのはな色」に塗装された新しい気動車キハ200系で編成された快速『なのはな』には
帰路で乗る予定です。

 列車が次の次の谷山駅を出ると、沿線風景は街から閑静な住宅地へと変わりました。その次の慈眼
寺駅では、左手に大きな街並みが見えましたが、駅は街はずれの山の手にありました。同駅では、再
び上りの列車(キハ200)との交換がありました。

 慈眼寺を出ると列車は坂を登り始めました。エンジン音を聞くと少々しんどそうな感じです。けっ
こうキツい坂なのでしょうか?

 そして坂を登り切ったところにあったのが坂之上駅でした、なるほど・・・。同駅のホームには大
勢の女子中学生がいました。皆同じようなバッグを持っているのでクラブか何かでしょうか?

 坂之上を出ると列車は快調に飛ばし始めました。次の五位野駅に着くと女子中学生集団は降りて行
きました。同駅では3本目の上り列車(キハ200)と交換しました。

 ふと見ると、ホームに「平川動物公園下車駅 コアラ42匹」なる看板が見えました。後で調べた
ところ、この駅から徒歩20分の所に平川動物公園なる施設があったようです。

 地味なデザインの看板と園名からして地方の小さな動物園の類だろうとその時は思ったのですが、
後に同園のHPを見て、何と31.4万平方メートル(東京ドーム6.6個分)もの敷地と、コアラやレッ
サー・パンダを含む1000点以上の動物を有する大型施設である事を知りました。

 まだ昼の12時台だと言うのに、次の平川駅では大勢の高校生が列車を待っていました。テスト時
期なのかな?

 平川を出ると左に海が見えました。次に停車した瀬々串駅では4本目の上り列車と交換しました。
この列車は車体は黄色の快速「なのはな色」でしたが種別は「普通」になっていました。

 瀬々串から5駅目の薩摩今和泉では、赤色に塗装されたキハ200と交換しました。この塗装色の
列車は普通専用なのでしょうか?

 そして西鹿児島を出て1時間11分後、列車は指宿駅に到着しました。ここまでの道中では、乗客
の増減はほとんどありませんでした。

 予想外だったのは乗客に若者がチラホラいた事です。これまで乗った地方のローカル線では、乗客
のほとんどは熟年域以上だったのですが、指宿枕崎線では通学の高校生を除いても若者の姿が目立っ
ていました。

 指宿枕崎線のネーム駅のひとつである指宿は、プラットフォーム2面で3線のホームを持つ駅で、
構内にはキハ47系の姿も見られました。

 ここまでの途中で交換した4本の列車は、すべて新しいキハ200でしたから、この路線ではかな
り世代交代が進んでいるようですな。

 指宿では意外なことに若干乗客が増えました。普通、ローカル線は市街地から外へ向かうほど乗客
は減って行くものなのです。

 指宿を出て6分で山川駅に到着。同駅は指宿枕崎線の運転系統が分かれる駅であり、ここから先は、
1日わずか6.5往復の列車しか走っていません。

 西鹿児島←→山川間と山川←→枕崎間の「分水嶺駅」と言う事で、留置線のある、指宿と同程度の
駅を想像していたのですが、意外や上下線それぞれの外側にホームがあるだけの小さな駅でした。

 しかも駅は海と崖に挟まれたせまい土地にあり、山川の市街地は海を挟んだ対岸にありました。ま
ぁ、列車の本数が少ないですから、折り返し駅と言っても留置線や待避線などは必要ありませんわな。

 1分の停車で山川を出発。次の大山駅では大勢の高校生が降りましたが、同じぐらいの人数が乗っ
て来ました。

 大山を出ると、列車右手に、指宿枕崎線の見所のひとつである開聞岳が見えて来ました。

 大山駅を出た所で列車右手に見えて来た開聞岳です。
【指宿枕崎線・枕崎行・普通1339Dの車窓より】

 開聞岳が見えて間もなく、線路が右方向にカーブした為、開聞岳はすぐに視界から消えてしまいま
した。

 そー言えば開聞岳って線路より南側にあるんだったっけ、などと考えている内に列車は無人駅の西
大山に停車しました。

 この西大山駅は指宿枕崎線のもうひとつの見所で、2003年8月に沖縄県のモノレール『ゆいレール』
が開業するまでは日本最南端の駅だったのです。

 西大山駅の駅名標の左側には「最南端の駅」の看板が
立てられていました。ちなみに、現在の日本最南端の駅
は、沖縄の『ゆいレール』赤嶺駅です。
【指宿枕崎線・枕崎行・普通1339Dの車窓より】

 この駅に停まれば、乗客にも何らかの反応があるだろうと思えば、案の定、親子連れが車内を歩い
て来て「最南端」の看板を窓から撮影していました。

 鉄道ファンからすれば特別な意味を持つ駅ですが、運行ダイヤ上は他の無人駅とまったく同じ扱い
であり、列車は1分の停車で動き始めました。

 車窓から過ぎ行く西大山駅のホームを眺めていると、ホームの枕崎側の端に立てられていた、これ
また「最南端」と書かれていた柱を撮影している少年がひとりホームに残っているのが見えました。

 次の列車は戻る方向の山川行ならば3分後に来ますが、枕崎行は1時間9分後となります。彼はこ
の後どうするつもりなのでしょうか・・・?

 西大山を出ると、今度は開聞岳が列車左手に見えて来ました。私は進行方向右側の座席に座ってい
るので撮影する事が出来ません。開聞岳の撮影は帰りにする事にしましょう。

 薩摩川尻、東開聞に停まったあと、開聞駅に到着しました。同駅のホームには、当然の如く開聞岳
の案内看板が立てられていました。

 開聞駅のホームに立てられていた開聞岳の案内看板で
す。地図を見ると、同駅から開聞岳の麓までの距離は
1.5キロぐらいでしょうか。
【指宿枕崎線・枕崎行・普通1339Dの車窓より】

 開聞駅から二つ目に停車した難読駅の頴娃(えい)では、駅の目の前が畑でした。ローカル線っぽ
くなって来ましたな。

 頴娃駅の目の前は畑でした。傍らにフェニックスがあ
るのがいかにも南国と言った雰囲気です。
【指宿枕崎線・枕崎行・普通1339Dの車窓より】

 山川を出て以降は、停車駅毎に少しずつ乗客が減って行きました。ふと気が付くと、駅に停車する
度に車内からホームの駅名標を撮影している親子連れがいました。

 駅ごとに駅名標の立っている場所が異なるので、親子連れは停車する度に車内を言ったり来たりし
て駅名標を探し回っていました。

 どうやら指宿枕崎線の全駅の駅名標を撮るつもりのようですが、小学校低学年のお子さん二人は途
中で飽きてしまったようで、ラスト3分の1ぐらいの撮影はお父さんひとりがうろうろしていました。
要するにお父さんがやりたかったんでしょうな。

 その後も列車はローカル線らしく数分走っては駅に停車するを繰り返し、最後の途中停車駅である
薩摩板敷を発車しました。終点の枕崎までは、あと4分です。

〔次は、終点、枕崎。終点、枕崎です。お降りになる方は前の車両の前方のドアからお降り下さい〕
なる女性の声の自動放送が・・・。

 ・・・って、え? え? その降り方はワンマン運転式やで。次は終点なのに何でわざわざワンマン
式なんだ? まさか著名な土地にある枕崎駅が無人ってこたぁないでしょうに。誤放送か?

 しかし、間違い放送でも何でもなく、枕崎駅に着いた列車は1両目の前方扉だけを開け、運転士が
切符を集め始めました。

 とりあえず私も心の中で首を傾げながら運転士に切符を渡して列車から降りました。

 枕崎駅の線路終端部です。その先の原っぱの向こうに
は住宅地がありました。
【鹿児島県・枕崎駅】
 枕崎駅に到着した1339Dです。ホームと駅舎は離
れており、その間には優に片側1車線道路1本分ぐらい
の幅がありました。
【鹿児島県・枕崎駅】

 ホームに降りて見ると駅舎は10メートル以上離れたところにありましたが、駅舎と線路を囲むフ
ェンスはありませんでした。これはまさしく無人駅の雰囲気です。

 駅舎の横を通って外へ出て見ると、中ぐらいのロータリーがありタクシーが何台か停まっていまし
た。駅前には大きなビルこそありませんでしたが、無人駅の駅前にしては開けており、少々違和感を
覚えました。

 枕崎の駅舎横から駅前を写したところです。高いビル
こそありませんが、田舎の雰囲気でもありません。
【鹿児島県・枕崎駅】
 駅前の道路まで出て左手(南方向)を写したところで
す。スーパーらしきビルと看板が見えます。ひと気はあ
りませんでした。
【鹿児島県・枕崎駅】
 枕崎駅の駅舎です。後に知ったところでは、この駅舎
はここから薩摩半島の西側を巡って伊集院まで通じてい
た私鉄である鹿児島交通の所有だったそうです。
 無人駅ですが、駅舎の中には観光案内所を兼ねた売店
があります。
【鹿児島県・枕崎駅】
 枕崎駅前にある灯台のレプリカです。距離にして10キロほど離
れたところにある坊ノ岬の灯台を模した物なのでしょうか? 側面
には「日本最南端の始発駅」と書かれていましたが、今となっては
沖縄の『ゆいレール』が開業したので、この称号も過去のものにな
ってしまいました・・・。
【鹿児島県・枕崎駅】

 乗ってきた1339Dの折り返し列車となる山川行・普通5322Dが出るまで僅か9分しか無か
ったので、駅前をちょろっと見ただけで私は駅に戻りました。同列車に乗り遅れれば、次の列車まで
1時間19分待ちになってしまいます。

 次に用意している切符は西鹿児島から直方までの分なので、枕崎から西鹿児島までは一般乗車とな
ります。無人駅なので列車内で整理券を取る事になるでしょう。

 枕崎駅に停車中の5322Dに乗車の際に取った乗車
証明書です。西鹿児島に着いたらこれを出して窓口で精
算します。

 14:36、ガラガラの5322Dは枕崎駅から出発しました。

 枕崎から3つ目の薩摩塩屋駅前を写したところです。
見事に何もありません。
【指宿枕崎線・山川行・普通5322Dの車窓より】

 途中、西頴娃駅では9分停車し、下りのキハ47系と交換しました。

 再び見えて来た開聞岳です。山頂に掛かった雲が風で
流され独特な景色を醸し出していました。
【指宿枕崎線・山川行・普通5322Dの車窓より】

 枕崎を出てから1時間11分後、5322Dは終点の山川駅に到着しました。ここから先は新型の
キハ200系で編成される快速『なのはな』に乗り替えです。

 山川駅に停車中の快速『なのはな』3352Dです。
新型の一般型気動車であるキハ200系で編成された列
車です。
【鹿児島県・山川駅】

 列車に向かっていると、手前に駅員が立っており、「乗車証はお持ちですね?」と聞かれたので私
は頷きました。

 キハ200系の車内です。気動車ですが新型車両だけ
あって近代的な内装です。
【指宿枕崎線・快速『なのはな』3352D車内】
 キハ200系の転換クロス・シートです。大阪近郊を走る221
系や223系と同様のシートでした。
 キハ200にはロング・シートを備えた通勤型もあるようです。
【指宿枕崎線・快速『なのはな』3352D車内】

 快速『なのはな』3352Dは、定刻の16:08に山川駅を出発しました。私の乗る車両の乗客は、
全部で8人でした。

 新型とは言え、車内の騒音レベルは旧型車両と大差ありませんでした。一般型は防音にはお金を掛
けないようですな。

 山川付近の指宿枕崎線の車窓からは海が見えます。全
線を通じて海が見える区間は少な目なので、観光路線と
しては今ひとつですが・・・。
【指宿枕崎線・快速『なのはな』3352Dの車窓より】

 列車が次の指宿駅に着くと私以外の全員が降りてしまい、新たに乗って来たのは、たったの4人で
した。この辺りの人々は指宿を中心に移動しているようですね。

 そして山川を出発してから1時間9分後の17:17、快速『なのはな』3352Dは終点の西鹿児島
駅に到着しました。

 往路の普通1339Dは西鹿児島→山川間を途中17駅停車で1時間18分、快速『なのはな』は
山川→西鹿児島間を途中11駅停車で1時間9分ですから、両者の所要時間の差は僅か9分。果たし
て快速を設定するだけの御利益があるのかどうか・・・。

 ともあれ、これで指宿枕崎線の乗覇は完了です。枕崎に9分滞在しただけでトンボ帰りした分けで
すが、それでも往復に5時間11分掛かりました。長かった・・・。(^^;

 さてと、ここからは8分の連絡で博多行の特急『つばめ24号』に乗り替えです。その話は、また
次回と言う事で・・・。

 第3部につづく・・・。


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