2007年5月5日掲載
『列車まかせの旅』第22弾(2004年7月8日)


第8部:「夜行列車愛好家への道」その18/特急『まりも』

 本「旅」の主役である根室本線の普通2429Dを乗覇し、釧路湿原も眺めたところで、いよいよ今回
の「旅」も帰路の行程に入ります。

 次に乗る特急『まりも』は、札幌←→釧路間を石勝線、根室本線経由で結ぶ夜行の特急です。同2
路線が非電化であるため車両はキハ183系特急型気動車が使用されています。

 キハ183系は国鉄時代に北海道専用に製造された車両です。『まりも』では、キハ183系に加
え編成中に2両の14系の寝台型客車が連結されています。

 特急『まりも』の特急券・B寝台券です。普通2429D
の長時間乗車で疲れるだろうと予想して今回は寝台車を
選びました。
 釧路駅の、みどりの窓口で買った釧路から大阪までの
乗車券です。経由表記は根室線、石勝、千歳線、旭浜、
東北、八戸、新幹線、東京、そして印刷し切れなかった
分が手書きで新幹線、新大阪と書かれていました。運賃
は19,950円です。
 夜の釧路駅に停車中の特急『まりも』です。車両はキ
ハ183系特急型気動車です。同気動車には2種類の先
頭車形状があり、この高運転台タイプの車両は初期製造
車です。
【北海道・釧路駅】
 このキハ183系200番台車は、重い寝台客車を併
結するために基本番台車のエンジンを高出力の物に換装
したタイプなんだそうです。
【北海道・釧路駅】

 一般的に客車は機関車で牽くものであり、そのため北海道の非電化区間で客車列車の牽引に使われ
るDD51型ディーゼル機関車などは1両で2200psの出力を持っています。

 しかし、自車のみを走らせれば良い気動車の場合、キハ183系の初期製造車では1両あたりの出
力は、先頭車で220ps、中間車でも440psに過ぎません。

 『まりも』の場合、先頭車2両と中間車1両で合計出力は880psに過ぎず、これでは重い寝台
客車を牽くのは難しいようです。

 そこで先頭車のエンジンを出力420psのタイプに換装した改造車200番台が造られ、編成の
出力は1280psに向上して客車の牽引が可能となったそうです。

 座席車と寝台車の併結部分です。手前が寝台車、向こ
う側が座席車です。
【北海道・釧路駅】
 このスハネフ14は14系寝台型客車であり、旅行記
第6弾での寝台特急『あかつき』で乗りました。
【北海道・釧路駅】
 寝台車には「スリーピング・カー」のエンブレムが描
かれていました。
【北海道・釧路駅】
 『まりも』の方向幕です。編成はキハ183系特急型
気動車3両に14系寝台型客車2両の5両編成です。
【北海道・釧路駅】

 この気動車特急列車に寝台車を併結するスタイルは全国でもJR北海道だけが行っているもので、
この「旅」の当時は『まりも』以外にも『利尻』、『オホーツク9号/10号』などがありましたが、
『まりも』以外の2列車は利用者の低迷から2006年3月のダイヤ改正で季節列車へと格下げされてし
まいました・・・。

 『まりも』の14系寝台型客車の開放型B寝台の様子です。今回
は上段寝台でした。
【寝台特急『まりも』車内】
 このB寝台は、これまでに乗って来たB寝台と大して変わらない
ものでした。ちなみに『まりも』の寝台は開放型B寝台のみです。
【寝台特急『まりも』車内】

 寝台で発車を待っていると間もなく検札が来ました。私が釧路駅で買った大阪までの乗車券の券面
を確認した車掌氏は、札幌まで行くのであれば札幌←→南千歳間の往復乗車券が必要である事を私に
告げました。

 改めて私の乗車券を確認して見ると、なるほど最短区間で発券されていました。これだと石勝線が
千歳線に合流する南千歳で函館方面への列車に乗り換えなければなりません。

 釧路駅の、みどりの窓口で乗車券を買う際には『まりも』で札幌まで行くと言ったつもりだったの
ですが、ちゃんと伝わってなかったようですな。

 単に本州方面へ移動するだけならば南千歳で乗り換えれば効率が良いのですが、せっかくこだわり
の夜行列車に乗るのですから私は終点の札幌まで乗り通したかったのです。

 JRでは原則的に重複区間を含む乗車券は発券出来ない事になっていたので、私の行程通りの経路
となると釧路→札幌、札幌→大阪の2枚に分けての発券となるのです。

 ちなみに、この「旅」当時の私は、そのルールの事を知らなかったため、乗車券が1枚でも何ら疑
問を抱いていませんでした。(^^;

 『まりも』の車内で車掌から買った札幌←→南千歳間の往復乗車
券です。運賃は1,620円でした。
【寝台特急『まりも』車内】

 『まりも』は定刻の23時ちょうどに釧路から発車しました。我が2号車のB寝台は、ほとんどの
寝台が埋まっているように見えました。これほど盛況な開放型B寝台を見たのは、今はなき寝台特急
『はくつる』以来です。まぁ長距離夜行を座席に座って行くのは辛いですからな。

 時間は、すでに23時を回っており、発車後、寝台車は、すぐに放送休止となり車内灯が消されま
した。

 車内は適温で布団要らずでしたが、時々、轟音と共にエアコンが動き、その度に少々涼しくなりま
した。上段寝台なので天井に近いぶん、エアコンの音が気になってしまうのです。

 今日は普通2429Dの長時間乗車を始め盛りだくさんの1日であり少々疲れていたので『まりも』で
は何もせずにゆっくり寝て行く事にしました。

 車内観察はしていなかったのですが、時刻表通りだと釧路を出た『まりも』は根室本線を走りなが
ら、途中、白糠、音別、浦幌、池田、帯広などに停まり2:17に新得着。

 そこで19分停車して下りの『まりも』と交換。新得を出ると列車は根室本線から離れ石勝線に入
ります。

 石勝線は札幌←→釧路間の短絡ルートとして敷設された路線であり、現在、釧路とを結ぶ特急は、
すべて石勝線経由で運行されています。

 同線は普通列車より特急の方が多いのも特徴であり、人がほとんど住まない新夕張←→新得間に至
っては何と特急しか走っておらず、同区間に限り乗車券のみで特急に乗る事が出来ます。

 新夕張←→新得間には占冠、トマムの2駅がありますが『まりも』は、いずれにも停まらず、石勝
線内で停まるのは明け方の4:51に着く追分のみです。

 真夜中の駅着を見る事もなく5:08に南千歳に停車。同駅から札幌までは千歳線を走ります。例によ
って眠れたのかよくわからない内に気が付くと列車は南千歳を出ていました。

 同じ寝台ブース内にいた他の3人は、どうやら南千歳で降りたようです。同駅は、函館/本州方面
および新千歳空港方面への乗り換え駅ですからな。

 それからほどなく、5:50に『まりも』は終点の札幌駅に到着しました。外はまだ暗く、札幌駅の構
内には数本の列車が帯泊していました。

 釧路から6時間50分かけて札幌に到着した特急『ま
りも』です。こちらは先頭車ですが後期に製造された車
両のため、同じキハ183系でも最後尾の車両とは前面
形状が異なります。左右のホームには夜間留置されてい
る近郊型電車の姿が見えます。
【北海道・札幌駅】

 札幌の気温は意外にも適温でした。次は1時間10分待ちで函館行の特急『スーパー北斗2号』に
乗り換えますが、まだ日も明けやらぬ早朝なのに加え夜行乗車明けで疲れていたので、ウロウロせず
に改札内のベンチに座って待つ事にしました。


第9部:「ちょっとこだわりの列車」その41/特急『スーパー北斗2号』

 特急『スーパー北斗』は、札幌←→函館間を結ぶ気動車特急であり日に7往復が運行されています。
車両はJR北海道が誇る新鋭の振子式特急型気動車キハ281系およびキハ283系で運行されてい
ます。

 ちなみに、同区間には特急『北斗』も運行されており、日に4往復が設定されています。こちらの
車両は『まりも』と同じキハ183系であり、振子式ではないため『スーパー北斗』と比べて走行時
間が長くなっています。

 両特急は、東北新幹線の八戸延伸開業と共に走り始めた新幹線『はやて号』および本州←→北海道
連絡特急である『スーパー白鳥』、『白鳥』と合わせて東京←→札幌間の連絡鉄道を構成しています。
今回の帰路では『スーパー白鳥』と『はやて』に乗ります。

 特急『スーパー北斗2号』の特急券です。札幌→函館
の所要時間は3時間11分です。
 札幌駅に停車中の特急『スーパー北斗2号』です。車
両は新鋭のキハ283系です。面長で何とも印象的なフ
ロント・マスクですが、このデザインはJR北海道の新
鋭特急型車両の標準となっています。
【北海道・札幌駅】
 先頭車の側面には振子式車両であるのを強調するかの
ように「FURICO」の文字が描かれていました。
【北海道・札幌駅】
 乗降口のドアはプラグ・イン・タイプでした。ドア横
の表示器類は、すべてカラーLED方式であり、本車両
が新鋭車両である事を如実に表しています。
【北海道・札幌駅】
 キハ283系の車内です。いかにも新鋭車両然とした
車内で座席も今時の背もたれの薄いタイプです。
【特急『スーパー北斗2号』車内】

 指定席の私の座席まで行くと、すでに通路側席にはオバさんが座っていました。さすがに、『スー
パー北斗』は特急『北斗』と合わせて日に11往復も運行されているだけあって札幌←→函館間の利
用率は高いようですな。

 列車は定刻の7時ちょうどに札幌から発車しました。今日は天気が良くなかったのですが、外を見
ると雨が降っています。

 私が乗る指定席の乗車率は50%と言うところですが、窓側席が空いているのにオバさんが通路側
席に座ってるんですから、こんなガラガラのまま行くはずはありません。途中で乗って来るのか?

 発車してすぐに検札が来ました。『スーパー北斗2号』は、いきなり全速で飛ばし始めました。お
ー、速い速い。

 札幌から沼ノ端まで同列車が走る千歳線は高速運転を行うため高規格化されており、ここを走る電
車は130キロ運転を行っています。

 そして我らが新鋭キハ283系の最高速度は気動車最速となる145キロを誇っており、その能力
を如何なく発揮しとりますな。

 苗穂駅を通過し、豊平川手前の右カーブで車体が右に傾きました。これぞ振子の威力です。意外だ
ったのは、けっこう縦揺れした事でした。

 白石、平和と通過し、函館本線が左に分かれたところで新札幌駅に到着。同駅ではドっと乗車があ
り、車内は、ほぼ満席になりました。スーツ姿のビジネスマンが多く見えます。

 新札幌を出た『スーパー北斗2号』は再び全速力で飛ばしました。にしても速い! これぞ特急っ
て走りっぷりです。

 18分で次の南千歳に到着、同駅の右手には新千歳空港が見えました。南千歳からは新千歳空港駅
に向かう千歳線の支線と釧路方面に向かう石勝線が分岐しています。

 苫小牧、東室蘭、の停車を経て長万部に到着。長万部を出ると列車は室蘭本線から函館本線に入り
ました。車販の放送で『蟹めし弁当』(1,000円)が販売されるとの事。駅で積み込んだのかな?

 長万部を出ると左手に海がよく見えました。この辺り
の海は広大な内浦湾の中であり、同湾は通称「噴火湾」
と呼ばれています。
【特急『スーパー北斗2号』の車窓より】

 次の停車駅である八雲の手前でブルトレとすれ違いました。時間から察するに往路で乗った寝台特
急『北斗星1号』でしょう。

 八雲から18分で森に停車。同駅から函館本線は山側を走るメイン・ルートと海側を走る通称「砂
原線」に分かれますが、我が『スーパー北斗2号』はメイン・ルートを通ります。

 森から16分で大沼公園駅に到着。同駅は大沼、小沼と名が付いた2つの大きな湖に挟まれた場所
にあり、傍らには大沼森林公園があります。

 駅周囲にはリゾート地っぽい建物がたくさん見えました。同駅では停止信号で発車が遅れました。
何かあったんか?

 森駅を出ると『イカめし』と『大沼ダンゴ』の車販が始まりました。私は、これらを買いませんで
したが10時には売り切れの放送がありました。

 それから5分と経たない10:05、列車は七飯で信号停車しました。車内放送で、この先は雷雨のた
め徐行する事、先行の普通列車が五稜郭に着いたら発車する事が告げられました。

 函館本線は特急から普通列車、貨物列車までもが数多く走る北海道の主要幹線のひとつなのですが、
いかんせん単線なのです。

 約5分で発車しましたが、えらくゆっくり徐行しています。このままでは函館には大幅に延着する
のは確実です。

 続く放送によると、定時運行なら五稜郭で接続予定だった江差行の普通列車とは接続しないが、八
戸行の特急『白鳥18号』とは接続するとの事でした。

 我が『スーパー北斗2号』から江差行に乗り換える乗客は、ほとんどいないとは思いますが、次の
列車は何と3時間後の函館13:03発までないので、もしいたらさぞかし怒るでしょうな。

 『スーパー北斗2号』の本州方面接続列車は特急『白鳥18号』ですが、私は『スーパー白鳥』に
乗りたかったので13:40発の『スーパー白鳥24号』まで函館で3時間半ほど時間調整をするため、
この程度の遅れは屁でもありません。

 それにしても窓から外を見る限り、もう雨は降っていないのにエラくゆっくり走っています。列車
は桔梗駅を21分遅れで通過したところでようやく速度を上げました。

 20分遅れで五稜郭に着。結局、函館には24分遅れて10:35に到着しました。列車から降りた乗
客で『白鳥18号』に乗り換えた乗客は意外に少なく、大半の人々は改札へ向かいました。

 函館駅の新駅舎です。旅行記第3弾で訪れた時の旧駅
舎と比べると、中がずいぶんと広くなりました。駅舎は
完成しているようですが駅前は、まだ工事中でした。
【北海道・函館駅】

 次に乗る『スーパー白鳥24号』まで、たっぷり時間があるので、持参していたドッキング式カバ
ンから旅行品の入ったバックを外してコイン・ロッカーに預けると私は駅を出ました。

 函館の観光名所は旅行記第3弾であらかた回りましたが、今回は先の旅行記で夜景が見られなかっ
た函館山と、土方歳三最期の地にある石碑を見に行きましょう。

 でと、まずは函館山からです。昼間登っても、さほど感動はないかも知れませんが、将来の夜景見
物の「下見」を兼ねて一度登っておきましょう。

 ロープウェイの山麓駅は前回も訪れているので、すんなりと辿り着きました。しかし、そこで私が
見たものは・・・。

 霧の中に消え行くロープウェイのワイヤー・・・って
前回と同じやんけ!!
(↑旅行記第3弾の記事参照)
【北海道・函館】

 まるで旅行記第3弾のリプレイを見ているようやな・・・。ひょっとして函館山ってのは晴れてる
事が少ない山なんか?

 よーし、わかった。(←何が?)そっちがそー来るならこっちもヤケや、登っちゃろーやないけ、
霧の函館山に!

 私が勇んでロープウェイ山麓駅の切符売場に行くと、窓口の女の子は訝しむような目で私を見上げ
ながら、

 「いま霧が掛かってますけど・・・」

と、親切に告げてくれました。無為に切符を売らず、ひとこと忠告してくれたのを感心しながら、

 「はいっ、構いません!」

と、私は応えました。「そいつを見に来たんスよ」とは付け加えませんでした。

 こんな悪条件下で上に登ろうとするやつなんかおらんやろうと思っていたら、登りのゴンドラには
私以外にも何とオバちゃんひとりに高校生が6人も乗っていました。

 おそらくツアーか修学旅行で函館を訪れて霧に見舞われ、不本意ながらも登るしかなかったっつー
ところか?

 山上駅に着いて降りてみると、やはり真っ白・・・。しかもすごい湿気です。ま、言うなれば雲の
中にいるようなもんですからな。

 展望台に上がって見ると、そこには数十人の観光客がいました。函館山と言えば夜景ですが、昼間
でもけっこう登る人がおるんやなぁ。

 霧の函館山からの眺めです。街は霞んで、ほとんど見
えません・・・。(-_-;
【北海道・函館市】

 ま、予想通り、ほとんど見えなかったので、すぐに降りる事にしました。往復のロープウェイ運賃
は1,160円もするのですが、なんも見えんのですから長く留まってもねぇ・・・。

 降りのゴンドラには若いカップルが2組に夫婦がひと組乗っていました。函館山ロープウェイのゴ
ンドラは立ち乗り式で、中は、そこそこ広く、所要時間は3分でした。晴れていれば登り降りの際に
も街の景色が拝めるでしょうな。

 さて、それでは土方歳三最後の地碑を見に行きましょう。地図によると、函館駅から北東約500
メートルの八幡通り沿いにある事になっています。

 函館駅まで戻って前を通り過ぎ、広大な道幅の若松広路を右に曲がってすぐに左に曲がり八幡通り
に入りました。

 そこから200メートルほど行った左手に公園のような一角がありました。そこは若松緑地と呼ば
れるところで、土方歳三最後の地碑は、その中にありました。

 若松緑地は、まるで背後に建っている総合福祉センターの敷地内のように見え、思わず入るのをた
めらってしまいました。

 若松緑地の一角に建てられている土方歳三最期の地碑
です。幕末に新撰組副隊長として名を馳せた土方歳三で
したが、戊辰戦争における京都の鳥羽伏見の戦いに敗れ
たあと新撰組を率いて戦いながら本州を北上して旧幕府
海軍副総裁の榎本武揚の脱走艦隊と合流。1868年(明治
元年)に榎本軍は蝦夷(北海道)に上陸して、ここ函館
に新政権を樹立し、土方は陸軍奉行の要職に就いたもの
の、追って来た新政府軍との戦いで、ついにこの地で果
てたのです。
【北海道・函館市】

 土方歳三最期の地碑を見たところで、そろそろ時間が来たので私は函館駅に戻りました。


第10部:「ちょっとこだわりの列車」その42/特急『スーパー白鳥24号』

 次に乗る特急『スーパー白鳥』は、特急『白鳥』と共に2002年12月に東北新幹線が八戸まで延伸
開業したのに合わせて本州←→北海道連絡特急として走り始めた列車で、八戸←→函館間を結んで日
に4往復が設定されています。

 車両は、『スーパー白鳥』用に新造されたJR北海道最新鋭の特急型電車である789系で運行さ
れています。同車には、2002年10月に実施した旅行記第9弾での青森駅で試運転中の列車に遭遇し
たのを憶えています。ちなみに同特急は、JR北海道で初の本州乗り入れ特急ともなりました。

 『スーパー白鳥』は、JR東日本の485系3000番台車(リニューアル車)で日に5往復運行され
る特急『白鳥』と共に東北新幹線の『はやて号』と接続するダイヤが組まれています。

 さらに利用者がわかりやすいように両接続列車の番号は揃えられており、例えば下りの八戸行『は
やて1号』には八戸駅で函館行の『スーパー白鳥1号』が接続すると言った具合になっています。

 東北新幹線の延伸や『スーパー白鳥』の登場は確かに明るい話題でしたが、その影では貴重な列車
が消えて行く事になりました。

 JR最後の客車一般列車だった快速『海峡』、上野←→青森間を東北本線経由で結んでいた寝台特
急『はくつる』などがそれで、貴重な客車列車の廃止は実に悲しい限りです。

 函館駅に戻った私は何も考えずにサクっと改札を通りましたが、そー言やぁドッキング・カバンの
片割れをコイン・ロッカーに入れたままやった。(^^;

 慌てて改札に戻り、駅員に事情を説明してカバンを出すとホームへ引き返しました。函館まで来て
忘れ物なんかしたらエラいこっちゃがな。

 特急『スーパー白鳥24号』の函館→八戸の指定席特
急券です。所要時間は3時間3分です。
 函館駅に停車中の特急『スーパー白鳥24号』です。
JR北海道最新鋭の789系特急型電車で、外観は特急
型気動車キハ261系のデザインをベースにしているそ
うです。
【北海道・函館駅】
 運転台の側面には「HEAT789」の文字。これは
「ホッカイドウ・エクスプレス・アドヴァンス・トレイ
ン」の略です。
【北海道・函館駅】
 最新鋭車だけに車体側面の行先表示はカラーのLED
式でした。
【北海道・函館駅】
 乗降ドアは引戸式でした。ドアの左側には本州北部と北海道南部
のイラストが控えめなサイズで描かれており、青函連絡列車である
事を表すように津軽海峡の部分にターゲット・マークが書かれてい
ました。
【北海道・函館駅】

 見るとホームに小学生の団体がいました。特急『スーパー白鳥』と『白鳥』は、かつて快速『海峡』
が担っていた青函トンネル内の海底駅見学列車の役割を引き継いでいるため、たぶんあの団体は海底
駅で降りるんでしょう。

 789系の車内の様子です。典型的な新鋭特急車の車
内です。
【特急『スーパー白鳥24号』車内】
 座席は今時の背もたれの薄いタイプでした。とかくこ
のテの座席は硬くて座り心地は良くないのですが、この
座席はなかなか良好でした。
【特急『スーパー白鳥24号』車内】

 列車は9両と言う長い編成で、発車前に検札があったのち、定刻に函館駅から発車しました。気の
せいかすべるように滑らかな加速です。

 五稜郭を過ぎて函館湾を左回りに回り込むと、雲にスッポリ覆われて麓しか見えない函館山が見え
ました。

 函館の夜景は、もはや私にとって「宿題」になっており、いずれ函館市電に乗りに来る際に、また
挑戦しようと思っているのですが、こうも来る度に曇ってばかりだと一生見られないような気がしま
す・・・。

 最初の停車駅となる木古内の手前で海底駅見学に関する案内放送がありました。『スーパー白鳥2
4号』は吉岡海底駅に停車します。

 木古内を出て間もなく列車は青函トンネルに入りました。入って約10分で吉岡海底駅に到着。

 吉岡海底駅に停車中の『スーパー白鳥24号』を車内
からパチリ。海底駅見学には別料金(大人840円、子
供420円)が必要となります。本列車から降りた見学
者は見学コースを終えると、2時間後に着く『スーパー
白鳥28号』に乗車して青森に向かいます。
【特急『スーパー白鳥24号』車内】

 トンネルを出て15:13に蟹田に到着。同駅で乗務員がJR北海道からJR東日本に変わったはずで
すが、車内からその様子を伺う事は出来ません。見るとようやく空が晴れ始めていました。

 そして函館を出て1時間58分後の15:38に『スーパー白鳥24号』は青森駅に到着しました。列
車は青森でスイッチバックして進行方向が変わるため私は座席を回そうとしましたが、前席の兄ぃち
ゃんが席を回さずに背もたれを倒したままにしていたため、私の座席が彼の背もたれにつっかえてし
まいました。

 完全に当たって回せなければ兄ぃちゃんに声を掛けるところですが、少しつっかえているだけだっ
たので、そのまま強引に回しました。

 背もたれが押されて動いたので、座っていた兄ぃちゃんが顔をしかめてこちらを見ました。まぁ確
かに声を掛けなかった私も無礼でしたが、到着前に進行方向が変わるので席を回すようにと案内放送
していたのに兄ぃちゃん聞いとらんかったんかいな?

 結局、兄ぃちゃんも少し遅れて席を回しました。その様子を見ていて、かつて旅行記第3弾で、こ
の『スーパー白鳥』と同じ経路で特急『はつかり10号』に乗って函館から盛岡に向かっている時に、
列車が青森に着いても私が席を回さなかったため、後席のスーツ姿のビジネスマンに不機嫌な声で、
席を回すから背もたれを起こして下さいと声を掛けられたのを思い出しました。

 停車中の車内からホームの様子を見ると、函館で見掛けた小学生の団体がいました。海底駅の見学
ではなかったんですな。

 6分の停車で青森駅から発車。車内を見ると大半の乗客が入れ替わっており、乗客の数は少し減っ
ていました。

 青森から約1時間で『スーパー白鳥24号』は八戸駅に到着しました。東北新幹線が延伸開業する
までは、ここから盛岡まで、特急でさらに1時間10分掛かっていたのです。

 さて、12分の連絡で東北新幹線『はやて24号』に乗り換えです。

 『はやて24号』の特急券です。同列車は東海道/山
陽新幹線の『のぞみ号』と同じく全席指定なのでモレな
く指定席となります。
 八戸駅の新幹線ホームです。2面4線のホームとドー
ム状の凝った上屋を持ちます。開業してまだ2年しか経
っていないだけあって真新しく見えました。
【青森県・八戸駅】
 八戸駅に停車中の東北新幹線『はやて24号』です。
車両はE2系ですが、専用車両である事を表すため車体
にはピンクの帯をまとっています。
【青森県・八戸駅】

 八戸延伸開業までの東北新幹線には、速達タイプと各停両方の停車駅設定がある『やまびこ』と、
郡山以南で運行される各駅停車の『なすの』の2種類の列車がありましたが、新たに東海道/山陽新
幹線の『のぞみ』に相当する速達列車である『はやて』が追加されたのです。

 私が乗り込んだ2号車は乗車率20%程度で八戸駅から発車しました。見ればスーツ姿のビジネス
マンが多く見えます。

 発車後の案内放送では、警察からの指導により車内のゴミ箱は使用を停止しているとの事です。爆
発物を入れられるのを防ぐためでしょうか?

 初乗りの『はやて』ではありますが、東北新幹線にもE2系にも、すでに乗車済みなので今さら目
新しいところはありません。『はやて24号』は、途中、二戸、いわて沼宮内の各駅に停車しました。

 ちなみに、八戸←→盛岡間の延伸区間にあるこの2駅には、『はやて』も1本おきにしか停車しな
いため、列車本数は2時間に1本しかありません。まさに新幹線のローカル駅です。

 我が『はやて』は八戸から38分で盛岡に到着しました。列車は、ここで6分停車し秋田から来た
『こまち24号』を併結しました。同駅では、けっこうな乗車があり8割がたの座席が埋まりました。

 次に停車した仙台では下車客より乗車客の方が多く、ほぼ満席となりました。仙台を出たところで、
タマげた事に前席のオバさんが私と同じデジカメの『サイバー・ショットT1』を取り出して仙台の
街を写していました。

 速達列車である『はやて』は、仙台の次は大宮まで停まりません。車窓風景には特に気を惹かれる
物も無かったので何気にデッキ・ドア上のテロッパーを眺めていると、何と大雨で水郡線が運転を見
合わせているとの事。

 水郡線は、この先の郡山と水戸を結んでいるローカル線です。つー事は・・・、と考えている内に
空が曇り始め、時々、稲光も見えるようになりました。

 18:23、今度は宇都宮線(東北本線の別称)が運転見合わせとのテロップが流れ、ほどなく大雨が
降り出しました。稲光がひっきりなしに光り、窓には雨が叩きつけています。おいおい、この先、大
丈夫なんか・・・?

 しかし、そこはそれ、さすがは新幹線とでも言いましょうか、大雨をものともせず、徐行運転すら
行わずに大宮駅に辿り着きました。

 大宮を出ると20分で上野に着きます。上野駅到着前に、何と前席のオバさんがT1を取り出して
夜の街を撮っていました。おいおい、こんなに暗くてちゃんと写るんかいな?

 私がT1を「実戦」で使うのは今回でまだ2回目であり、決して使いこなせているとは言えません
が、それでも早朝から夕暮れ、そして夜間までの撮影は、ひと通りこなしました。

 さらに先代のカメラでの撮影経験も駆使しましたが、T1では薄暮から夜間の撮影は静止した状態
で撮っても手ブレがひどくてまともに写せていませんでした。

 なのに、走っている列車から夜景を撮るとは、ひょっとしてこのオバさんはT1を使いこなしてい
るのだろうか・・・?

 そんな小ネタ程度しか見る事もなく『はやて24号』は20:08に終点の東京駅に着きました。お次
は25分の待ち合わせで『のぞみ77号』に乗り換えます。

 列車から降りると、まず余りの暑さに驚きました。何せ北海道から東京まで一気に移動したんです
から、そら体感温度は違いますわな。

 東京駅に入線する岡山行『のぞみ77号』です。この
時間だと博多行の列車は、もうありません。
【東京都・東京駅】

 今回の「旅」のプランを立てた段階で、東京から『のぞみ77号』に乗る頃には長旅で疲れている
だろうと思い、同列車は贅沢してグリーン席にしていました。

 旅行記第1弾以来2度目となる新幹線のグリーン席です。2+2
列配置の重厚な座席は何とも贅沢な限りです。
【新幹線『のぞみ77号』車内】

 特急料金が510円引きになるとは言え、グリーン料金5,150円を余分に払ってまで、なかなかグリー
ン車に乗ろうとは思いませんわな。

 東海道新幹線では、こげなゼータクな車両を編成中に3両も繋いでいるのですが、果たしてそれだ
けの需要があるんかいなと思っていたら、何と続々と客が乗って来て大入り満員となりました。マジ
かいな・・・。

 どんな乗客がいるのか周りを見渡して見ると、いずれも企業の部長クラス以上に見える貫禄ある人
物ばかりであり、観光客風の人々は、パッと見で見当たりませんでした。

 いずれの人物もグリーン車慣れした態度で座席に収まっており、何だかふんぞり返っているように
見えてしまう人もいました。中には席に座るなり後ろに断りもせず思い切り背もたれを倒す輩もいま
した。

 私とて在来線特急で何度かグリーン車には乗っていますが、いずれも大都市間の幹線列車ではなか
ったため乗客は少なく、この『のぞみ』のグリーン車のビジネス・ライクな雰囲気とは明らかに違っ
ていました。

 発車するとすぐにおしぼりが配られました。これもグリーン車ならではのサーヴィスです。車販が
始まると水割りを頼む人が多くいるように見えました。水割りって高いんとちゃうの?

 これが一般座席の方だと缶ビールに袋入りおつまみが定番ですから、やっぱ「グリーン車族」って
のはセレブな人々なんですわ。

 カジュアルな格好したお偉いさんだらけと言った雰囲気の中で、綿シャツにジーンズの少々浮いた
姿の私でしたが、特に見るべき事も無く新大阪に着きました。さすがにグリーン車は快適でしたが、
気軽に使える料金ではないですな。

 新大阪駅に到着する新三田行の普通1241Cです。車両
は201系ですが、今では後発の207系や新鋭の32
1系に東海道/山陽本線、福知山線の普通列車仕業を譲
り他線区に転用されています。
【大阪府・新大阪駅】

 これで「1泊4日」に及んだ第一次北海道ツアーは終了です。念願の根室本線の普通2429Dを始め、
これまた念願の寝台特急『北斗星』やJR北海道の特急4本に地元車両にもいくつか乗れたし、実に
盛りだくさんで充実した「旅」でした。

 しかしながら、北海道の路線で今回乗れたのは、まだ一部に過ぎません。関西在住だと北海道は遠
くて、往復するだけでも1日は余分に旅程を見なければならず、土日で行くのは、ちょっとキツいで
すな・・・。

 北海道で列車旅を楽しむには最低でも3日以上は欲しいところですが、そうそう休みも取れません。
果たして次は、いつ行けるだろうか・・・。

 『列車まかせの旅』第22弾、おわり。


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