第4部:「ちょっとこだわりの列車」その28/特急『さざなみ1号』 |
さて、これからの行程ですが、まず東京から特急『さざなみ1号』に乗って内房線の館山へ。館山
から内房線の普通列車で安房鴨川へ。安房鴨川から特急『ビューわかしお12号』で外房線を通り東
京へと戻ります。つまり房総半島を反時計回りに一周する分けですな。(^^;
6:18に山手線で東京駅に着いた私は、地下の京葉線のホームへと向かいました。『さざなみ1号』
は6:45発なので、乗り換え時間は27分です。
かつて友人の結婚式が東京ディズニー・ランド横のホテルで行われた際、一度だけ京葉線を利用し
た事がありましたが、その時は東京駅での乗り換え距離がやたらと長かったのを憶えています。
何処かで仕入れた情報によると、東京駅の地上ホーム群から地下の京葉線ホームまでの移動距離は
何と520メートルもあり、これは地下鉄ならば、ひと駅分の距離に相当すると書かれていたと思い
ます。
とあるHPには、「京葉線ホームは、東京駅よりも隣の有楽町駅の方が近い」とか、まともに歩く
と「15分程度かかる場合がある」とか書かれていました。
連絡通路の途中にはエスカレータ3つとムーヴィング・ウォーク3つが設置されているので、実際
に歩かねばならない距離は知れていますが、それでも移動してみると、まるで別の駅に乗り換えに向
かっているような印象を受けましたね。
特急『さざなみ1号』のB特急券です。列車の混み具 合を把握していない路線なので、とりあえず指定席を取 りました。 |
ようやく地下4階にある京葉線のホームに辿り着いてみると、特急『さざなみ1号』は、すでに入
線していました。
特急『さざなみ』は、内房線経由で東京←→館山間(上り1本だけ君津→東京)で1日4.5往復が運
行されています。
内房線の特急には、『さざなみ』以外にも『ビューさざなみ』、『おはようさざなみ』、『ホーム
タウンさざなみ』などがあり、特急「さざなみシリーズ」として通番の号数を付けられて運行されて
います。
東京駅の京葉線ホームに停車中の『さざなみ1号』で す。国鉄時代に製造された183系と呼ばれる車両で編 成されています。 【東京都・東京駅】 |
183系は、房総半島の各路線が電化された際に、特 急『わかしお』、『しおさい』などに使用するために新 造された直流電源専用の特急型電車で、通勤利用者の乗 降時の利便性を考慮して特急型車両では初めて乗降口を 2つ持った車両となったそうです。 【東京都・東京駅】 |
残念ながら2004年10月のダイヤ改正で『さざなみ』 の車両は新鋭のE257系に置き換えられてしまったた め、この時の乗車が183系『さざなみ』の乗り納めに なってしまいました。 【東京都・東京駅】 |
183系の車内です。印象的には485系などと同じ 旧国鉄っぽい内装です。ただし、デッキ・ドアは自動で した。 【特急『さざなみ1号』車内】 |
座席は、この後の旅行記で乗車した国鉄型特急車両である183 系や485系と同じリクライニング・タイプでした。おそらくオリ ジナルの座席ではなく中古座席の転用品ではないでしょうか? 【特急『さざなみ1号』車内】 |
床面は通路部分が一段低くなっていました。これは座 席を嵩上げしているからなのでしょうか? 【特急『さざなみ1号』車内】 |
車内の写真を撮り終わって落ち着いていると案内放送が聞こえて来ました。それによると、君津か
ら先は普通列車として運行するとの事でした。
それからほどなく、まだ発車前にも関わらず検札がありました。後から客室に入って来た女性が車
掌にA席は日が当たるのでD席に替えて欲しいと頼むが聞こえて来ました。車掌氏曰く、「空いてい
るから大丈夫ですよ」
間もなく定刻の6:45が来て『さざなみ1号』は東京駅・京葉線ホームから出発しました。指定席の
乗客は、私を入れてもたったの4人しかいませんでした。
発車後の案内放送によると、京葉線の駅は通過するとの事。またNREによる車内販売があるとの
事でした。
すぐに列車は地上へと出ました。座席の変更を申し出た女性が言ったのとは逆に太陽の光が左(D
列側)から差していたので、〈おいおい・・・〉と呆れていたら、列車が左に大きくカーブすると右
側(A列側)から日が差すようになりました。なるほど、さすがですな。(^^;
左カーブを曲がり終えると、右手に東京湾が望めまし た。かなり高い高架上を走っています。 【特急『さざなみ1号』の車窓より】 |
6:50ごろ舞浜駅を通過しました。天下の東京ディズニー・ランドの最寄駅通過は、ちょっとビック
リしましたが、京葉線には快速や普通列車が1時間に10本ぐらい運行されているのですから、わざ
わざ特急を停める必要はありませんわな。
列車は、比較的新しい高架上を走っているにも関わらず、よく揺れました。そんなにスピードも出
していないのに不思議です。単に新しいだけで高規格の線路にはなっていないのでしょうな。
舞浜を過ぎると右手に倉庫や工場群が見えて来ました。この辺りは、いわゆる京葉工業地帯と呼ば
れている所ですな。
すれ違う列車や、駅の上りホームに停車している列車を見ると、車体に赤帯を巻いた205系の京
葉線ヴァージョン車でした。この車両は京葉線でしか見る事が出来ません。
列車が南船橋駅付近に差し掛かると、右手に途方もな く巨大な施設が見えて来ました。のちにネットで調べて みたところ、これはバブル末期の1993年に完成した『ザ ウス』と呼ばれる屋内人工スキー場であり、全長490 メートル、高さ90メートルもの超巨大な建築物です。 バブルの終焉と共に業績が悪化し、2002年9月一杯で閉 鎖になっていたそうで、この時はすでに営業していなか ったんですな。この記事を書いている時点で施設は解体 済で跡地にはマンションが建つみたいです。 【特急『さざなみ1号』の車窓より】 |
7:17に最初の停車駅となる蘇我に到着。同駅は京葉線の起終点駅であると共に、内房線と外房線の
分岐駅でもあります。『さざなみ1号』は、外房線の勝浦行・普通列車と同時に発車しました。
蘇我から先、列車は内房線に入りました。対向列車が、これまでの205系や103系等の通勤型
車両ではなく、紺色とベージュのツートンで、ファンの間では通称 "スカ色" と呼ばれる塗装の11
3系へと変わりました。
ちなみに、"スカ色" とは、かつての横須賀線車両用の塗装色の事であり、横須賀線の運用から外
れた113系が、そのままの塗装で内房線/外房線の普通列車として使用されているのです。
7:24に五井駅に到着。左手には同駅から内陸へと延び る路線を持つ小湊鉄道の古そうな気動車が停まっていま した。乗りてぇなぁ・・・。 【特急『さざなみ1号』の車窓より】 |
ふと気がつくと、太陽の光が左側(D列席側)から差し込んでいました。おいおい、おねぇーさん
・・・って、もーどうでもいっか。(^^;
次の姉ヶ崎駅の上り線ホームには、"スカ色" の帯をまとった217系が停まっていました。東京
圏の列車運行形態をよく知らない私は、てっきり横須賀線でのみ運用されている車両かと思っていた
のですが、ここまで乗り入れているんですな。
217系を眺めた後、昨晩、七尾で買った『ジョージア/テイスティ』を開けてモーニング・コー
ヒーにしました。うーん、うまい。(^^;
列車が袖ヶ浦駅に差し掛かった時にふと見ると、京葉線の205系がホームに停まっているのが見
えました。ここまで乗り入れているのでしょうか?
7:40に木更津に到着。構内には、同駅から内陸へと延びる久留里線の気動車が停まっているのが見
えました。あれにも乗りてぇなぁ・・・。
木更津から7分で君津に到着。これまでの停車駅での乗降はありませんでしたが、同駅では10人
ぐらいが乗って来ました。
君津からは、列車名が特急『さざなみ1号』から普通5151Mへと変わります。それに合わせて案内
放送も「各駅停車館山行です」に変わりました。ここから先は、乗車券だけで特急車に乗れる「乗り
ドク列車」になるわけですな。
普通となった列車が次の青堀駅を出ると線路は単線になりました。その次の大貫では、新鋭の特急
型電車E255系で編成された特急『ビューさざなみ6号』と交換しました。
途中で各停に変わった我が『さざなみ1号』と違い、『ビューさざなみ6号』は、始発である館山
から終点の東京まで特急として走ります。
ここまで来ると、沿線は、田んぼと住宅が入り交じった地方っぽい景色になって来ました。驚いた
事に、普通列車となっても車内販売は続けられていました。
大貫から2駅目の上総湊付近で、ようやく海が少しだけ見えました。
上総湊の次、竹岡駅付近からは、東京湾口の浦賀水道 を挟んで対岸となる三浦半島の久里浜付近が遠望出来ま した。直線距離で10キロほどでしょうか? 【内房線・普通・館山行5151Mの車窓より】 |
浦賀水道には巨大な箱形をした自動車運搬船の姿が見えました。竹岡の次の浜金谷は、金谷←→久
里浜間を結ぶ東京湾フェリーの乗り換え駅であり、駅からフェリー乗場までは500メートルほどの
ようです。
このフェリーを利用すれば、わずか20〜30分足らずで横須賀の近くに渡れてしまうのですから、
西に向かう人々にとっては大変便利ですな。
その後、我が普通5151Mは、安房勝山で特急『さざなみ8号』と、その次の岩井で千葉行の普通1
54Mと交換した後、我が車両の乗客11人で8:45に終点の館山に到着しました。
ホームに降りると、列車全体では40〜50人程度が降りた様子です。私はここで安房鴨川行の普
通列車に乗り換えます。
館山駅に停車中の内房線・安房鴨川行・普通727M です。"スカ色" 塗装の113系でした。 【千葉県・館山駅】 |
内装はオリジナルの113系と同じように見えました が、シートの生地は新しい物に張り替えられているよう です。 【外房線・安房鴨川行・普通727M車内】 |
安房鴨川行・普通727Mは、8:54に館山から出発しました。私が乗った1両目には私を入れても、
たった5人しか乗っておらず、ボックス・シートでくつろぐ事が出来ました。
二駅目となる千倉に停車した際には、駅前にJR関東バスの乗り合いバスが停まっているのが見え
ました。この辺りには地元の民間バスがないのでしょうか?
沿線の風景は、田畑に民家と言った典型的な地方の景色でした。千倉から3駅目となる和田浦の手
前で海が見えましたが、それは水平線まで何もない完全な外洋でした。
和田浦の次の江見駅で館山行の普通722M交換しました。同駅を出たところで運転士が運転席後
ろのシェードを降ろしました。トンネルがあるのでしょうか?
ほどなく列車はトンネルに入りました。その後も多くのトンネルを潜り、太海駅の停車を挟んで館
山出発時の5人のまま終点の安房鴨川に到着しました。この区間の利用者は少ないようですな。
安房鴨川駅で降りると、対面のホームに外房線経由で 東京に向かう特急『わかしお10号』が停まっていまし た。同列車は勝浦までは普通列車(5260M)として運行 されます。 【千葉県・安房鴨川駅】 |
次に乗る列車は、11:35発の外房線経由の東京行・特急『ビューわかしお12号』ですが、2時間
近くインターヴァルがあるので、鴨川シーワールドの正門でも見に言ってみましょうか。(表から見
るだけで中には入らない(^^;)
安房鴨川駅です。房総半島の東京湾側を回る内房線と 半島の太平洋側を回る外房線の境界駅です。1日に内房 線の普通列車35本、外房線の特急10本、普通列車3 7本(うち途中から特急に変わる列車8本)が着発する ターミナル駅ですが駅舎は小振りでした。 【千葉県・安房鴨川駅】 |
鴨川は、以前、仕事で一度だけ訪れた事がありますが、それからはずいぶんと日が経っています。
その時は車で来て夜遅くに着き、翌日も朝から郊外の仕事先にそのまま出向いたため、宿泊したホテ
ルの周辺の景色がおぼろげながら記憶に残るのみでした。
ホテルの名前も場所も、もはや忘却の彼方でした。微かな記憶の風景を探して駅前の近場を適当に
うろついて見ましたが、残念ながらホテルを見つける事は出来ませんでした。
ホテル探しを諦めて海に向かって歩いていると、途中にあったコカコーラの自販機で『テイスティ』
を発見し、大喜びで1本買いました。千葉でも売ってたんですな。
駅から5分も歩くと横渚海岸に出ました。砂浜が広が り、サーファー達がサーフィンを楽しんでいました。 【千葉県・鴨川市】 |
海を見た後、とりあえず駅前まで戻り、駅前の道路を東に向かって歩き出しました。鴨川シーワー
ルドまでどれくらい時間が掛かるか分かりませんが、ともかく行って見ましょう。
駅前の通りを10分も歩くと国道128号線に合流しました。そこから先の国道128号線は片側
1車線の道路ながら両側に綺麗に整備された幅の広い歩道と防風林とおぼしき松林に挟まれた立派な
道となっていました。
交通量は多いものの人通りのほとんどない国道128号線を歩くことしばし、右手に鴨川グランド
・ホテルが見えて来ました。
同ホテルを過ぎると鴨川シーワールドのオフィシャル・ホテルが見えて来ました。駅から歩くこと
30分ばかし、ようやくシーワールドに着いたようです。
後日、シーワールド・ホテルのHPで調べたところでは、宿泊料金は大人で1泊1万6950円均一と
なっていて、オフィシャル・ホテルの特典として、滞在期間中有効なシーワールド入場フリー・パス
が貰えるとの事でした。
オフィシャル・ホテルを過ぎると、松の樹列越しにフェンスが見え、その向こうにシーワールドの
施設と思われる建物群の素っ気ない裏側の壁が見えました。それから間もなく、鴨川シーワールドの
正門に到着しました。
鴨川シーワールドの正門です。海洋生物を扱ったテー マ・パークであり海洋博物館とは一線を画す施設のよう です。同施設ではシャチやイルカのショーも開催されて います。この日は入場口横に人工授精のバンドウ・イル カの案内看板が出ていました。 【千葉県・鴨川市】 |
都心から遠く離れた千葉県の鴨川まで、わざわざ訪れる人々がいるものかと思いましたが、正門前
でしばし観察していると、次から次へとお客が入って行くのが見えました。けっこう流行っているん
ですな。
シーワールドには広大な駐車場があり、お客のほとんどはマイカーか観光バスで来ているようです。
そう言えば、安房鴨川駅前ではシーワールドとのシャトル・バスを見掛けませんでしたな。
どうせ中を見ている時間はないので私は駅に戻る事にしました。
鴨川シーワールド付近の国道128号線の様子です。 道の両側にはタイル敷きの幅広の歩道、その外側には海 岸の砂が内陸部へ飛散するのを防止する保安林がありま す。中央に写っている高い建物はグランド・タワーでし ょうか? 【千葉県・鴨川市】 |
駅までの道のりを半分ぐらい戻った所の左手に、広い駐車場を持つ『しおさい市場』なる、飲食店
と土産物屋が集まった商業施設がありました。
見れば駐車場には、そこそこの乗用車やバスが停まっており、買い物か食事を終えて出発する観光
バスに向かって店の従業員が並んで手を振っているのが見えました。
海を見た後、駅まで戻り、昼食用の食料を調達すべく陸橋を渡って駅の裏側に出てみました。こち
らには大きなロータリーとバス乗り場、それに駅前にはジャスコがあり、そこそこ人が歩いていて表
側より賑わっていました。
その前を通り過ぎて11時頃に駅前に戻ると、フェンス越しに次に乗る特急『ビューわかしお12
号』の姿が見えました。
発車までは、まだ30分以上ありますし、東京着は13:34になるので、車内で食べる昼食を調達し
に行く事にしました。
陸橋を渡って駅の「裏側」に出ると、そこには広いロータリーがあって路線バスやタクシーが停ま
っており、駅前にはジャスコもありました。
閑散としていた駅前に比べてこちらには人通りもそこそこあり賑わっていました。何で駅のこちら
側に改札を設けないのだろう?
駅裏を少し歩き回って見ましたがコンビニや弁当屋は見つからなかったので食料の調達は諦めて駅
に戻りました。ま、昼食は少し遅らせて東京駅で調達すればいいでしょう。
第5部:「ちょっとこだわりの列車」その29/特急『ビューわかしお12号』 |
次に乗る特急『ビューわかしお』は、外房線経由で東京←→安房鴨川間を結ぶ特急列車で1日5往
復が運行されています。
特急「さざなみシリーズ」同様、『わかしお』にも『わかしお』、『ビューわかしお』、『おはよ
うわかしお』、『ホームタウンわかしお』の「わかしおシリーズ」があり、やはり通番の号数が付け
られています。
名前にビューが付くか付かないかは使用されている車両で区別されており、付かない方は旧型の1
83系、付く方は新型の255系で運行されています。これは往路で乗った『さざなみ』も同じです。
今回は183系と255系の両方に乗りたかったので、往路は『さざなみ』、復路は『ビューわか
しお』にした次第です。
特急『ビューわかしお12号』のB特急券です。安房 鴨川11:35発・東京13:34着となっています。 |
安房鴨川駅に停車中の特急『ビューわかしお12号』 です。房総半島特急として使用されていた183系の老 朽置き換え用に新造された255系と呼ばれる新型車両 で、1993年より就役しています。 【千葉県・安房鴨川駅】 |
255系の車内です。窓の縦寸が高く、窓枠の柱も細 いので183系と比べて外光がよく入り開放的な感じが します。 【特急『ビューわかしお12号』車内】 |
座席のヘッドレストに掛けられている使い捨て紙製カ ヴァーには「VIEW」のロゴがプリントされていました。 【特急『ビューわかしお12号』車内】 |
座席は、背もたれ部が薄い今どきのタイプですが、バケット式に 窪んでいました。 【特急『ビューわかしお12号』車内】 |
9両編成の特急『ビューわかしお12号』は、定刻の11:35に発車しました。私が乗る1号車・指
定席の乗客は、たったの3人でした。
11分で最初の停車駅である安房小湊に停車。同駅では、安房鴨川へと向かう『ビューわかしお5
号』と交換しました。外房線は単線なのです。この駅で3人が我が車両に乗って来ました。
安房小湊を出ると列車は山間へと入って行きました。再び平地へと戻り、勝浦駅に着く手前に右手
に海が見えました。
勝浦の付近で少しだけ海が見えました。残念ながら海 が見えたのは、ほんの少しの間だけでした。 【特急『ビューわかしお12号』車内】 |
12:01に勝浦に到着。同駅では10人が乗って来ました。勝浦を出ると255系は振り子式の威力
を発揮して高速走行に入りました。ほどなく車販のカートが回って来ました。
勝浦から2駅目の浪花に運転停車し、安房鴨川に向かう特急『わかしお7号』と交換しました。発
車後、数分で大原に停車。
大原からは、元JR東日本の木原線を転換開業した第3セクターのいすみ鉄道線が内陸へと延び、
上総中野駅で内房線の五井駅から来る小湊鉄道線と結ばれています。大原ではひとり乗りました。
さらに11分走って上総一ノ宮に停車。同駅手前の留置線には、E217系の列車が留置されてお
り、駅構内には "スカ色" の113系がいました。
同駅を出たところで線路が複線になったような気がしました。次に停車した茂原駅は、プラットフ
ォーム2面ホーム4線の大きな駅でした。
茂原を出たところで鴨川で買った『テイスティ』でコ ーヒー・ブレイクにしました。(^^; 【特急『ビューわかしお12号』車内】 |
茂原から17分で大網に停車。同駅は東金線との乗り換え駅です。ここではひとり乗って来ました。
発車したところで検札がありましが、大原から乗った兄ィちゃんは指定席である事を知らなかったよ
うです。
土気の停車を挟んで13:03に蘇我に到着。これで房総半島を一周した事になります。同駅では、右
手のホームにスカイ・ブルー塗装の東京行201系快速が停まっていました。
蘇我から京葉線に入った列車は、途中駅をすべてパスして約30分で終点の東京駅・京葉線ホーム
に到着しました。安房鴨川からは1時間59分の乗車、今朝、東京を発ってからは、6時間49分の
「旅」でした。
東京駅で列車から降りてパチリ。255系の側面に描 かれた(貼られた?)「VIEW」のロゴです。波マークの 下には、小さな文字で「BOSO VIEW EXPRESS」と入って います。この255系は、房総半島特急のみで使用され ている車両です。 【東京都・東京駅・京葉線ホーム】 |
さあ、これで今回の「旅」における目的列車はすべて完乗です。大阪へと戻りましょう。例によっ
て京葉線ホームからの長い連絡通路を通って東京駅本屋まで辿り着いて見ると、何だか騒がしい。
構内放送で、どこかの列車が運転を見合わせている旨のアナウンスが繰り返されており、見れば中
央線ホームへと登る長いエスカレータ前には駅員が立ってメガホンで何かを案内していました。
よくよく聴いてみると、中央線の線路切り替え工事が遅れ、八王子/高尾方面への直通列車が運休
中との事でした。
現在、中央線列車は三鷹で折り返し運転を行っており、併せて営団地下鉄・丸ノ内線および京王電
鉄での振り替え輸送を行っている旨の案内がありました。
高尾方面への運行再開は目処が立っていないとの事でした。事故ではなく工事の遅れが運休原因と
なると、これは大失態です。果たして責任者は大目玉で済むかどうか・・・。
大阪へと戻る新幹線の列車は、とりあえず決めていたのですが、別に遅らせても問題なかったので
野次馬根性で中央線のホームに上がって見る事にしました。
中央線ホームの列車案内板の表示は消えていました。 こんなのはそうそうお目に掛かれる事ではないと思いま す。私の前では、中央線に乗ろうとしているのであろう 若者が呆然と案内板を見つめていました。 【東京都・東京駅】 |
案内放送が行き届いてたのでしょうか中央線ホームの人影はまばらでした。私も仕事で東京に来た
際は、よくこのホームで中央線列車に乗り換えていたのですが、普段ならば次々とオレンジ色の列車
が着発しているホームに列車の姿はありませんでした。
しばらく待って見ましたが列車は一向に入って来ません。三鷹で折り返し運転しているとは言え、
やはりダイヤが乱れているのでしょう。
人も列車もいないホームに、これ以上留まっていても何も見るものはないので、私は新幹線のホー
ムへ向かう事にしました。
この中央線の騒動は、もちろんニュースに取り上げられましたが、翌日、ネットのニュースで読ん
だところでは、何と運転再開に半日以上も掛かってしまったとの事でした。
いったん改札の外へ出て東海道新幹線の自動券売機のところへ行き、14:20発の『のぞみ71号』
の指定券を購入しました。
改札を入り、とりあえず食べ損ねた昼食を調達しようと手近にあった弁当売場を覗いて、どれにし
ようかと迷っていると、
「駅弁では珍しい中華弁当はいかがですか?」
と、売り子の女の子に元気良く勧められ、思わず「あ、じゃ、それ」と買ってしまいました。(^^;
東京駅に停車中の新大阪行『のぞみ71号』です。7 00系の列車でした。 【東京都・東京駅】 |
『のぞみ71号』は、定刻の14:30に東京駅を発車。次の停車駅である新横浜を出て車内の雰囲気
が落ち着いたところで遅い昼食にしました。
東京駅で購入した中華風弁当『中華餐々』です。中身 は、やきめし、飲茶風肉まん、唐揚げ3個、チンジャオ ロース、チリ・ソースかけ肉団子2個、緑色の肉まん半 個、金糸卵でくるんだシューマイ、イカの細工物、春雨 やグリンピースなどの和え物で、冷たくてもおいしく頂 けました。 【東海道新幹線『のぞみ71号』車内】 |
これまで「旅」の道中の食事は、ほとんどファースト・フードやコンビニのオニギリで済ませてい
たのですが、駅弁もいいもんですな。(^^;
『のぞみ71号』は、16:53に終点の新大阪駅に到着しました。
今回の最終ランナーとなる、17:07発の新三田行・普通 です。205系でした。 【大阪府・新大阪駅】 |
『列車まかせの旅』第17弾、おわり・・・。
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