「想い出の古本屋4」
すっかり酔っ払って、タクシーで家に向かっている途中の事である。
運ちゃんと、雑談している内に、運ちゃんが自分の事を語り始めた。
初めは、特に気にならなかったが、なんと「アル中」との事。
言われてみれば、しゃべり方もなんだか変。
一気に私の酔いは覚め、まだ家までは5K以上もあるのだが、ちょっと用を思い出したと嘘を言い、降ろしてもらった。
降りたところは、古本屋の前。
そこは知らぬ店ではなく、月1程度の割合で顔を出しては店主とバカ話をして、
何も買わずに帰るような店。
店内に入ると、店主が「1日遅かったよ!」といいながら、本を出してきた。
虫コミのアッコちゃん、オバQなど。
「えっ、売約済?」って聞くと、「いや、残ったのがこれだけ。」
聞くと少画の怪物くん、猫目などもあったらしい。
残りものでもこれだけあれば十分。約10冊程度買わして頂いた。
この時購入した本はダブリを除き、自分のコレクションとなっている。
後日、私の前日に買った人間は古本繋がりの友人の友人だった。
何を購入したとの話しに、1日違いの大きさを悔しがった。
今でも、その店はたまにお邪魔するが、店主とバカ話をするだけである。
 
 

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