「想い出の古本屋3」
その日、携帯電話の呼び鈴で、目が覚めた。
聞いた事がない古本屋の店主からだった。
要約すると、自分は専門外だから絶版漫画を買い取ってほしいとの事。
本の題名を聞きながら、大体の金額を伝えた。成立。
場所を聞くと、ここから2時間弱か。土地感はまったくない場所であるが、
急行もとまる比較的大きな駅前なので、問題はない。
急いで準備し出かけた。店は中規模ながら、整理整頓は行き届いており、繁盛している。
店主は、カウンター前のダンボールを指差した。
電話で聞いた以外にも「おいしい本」が一杯ある。全て買い取り車に運んだ。
一区切りし、しばし店主と談笑。始めから不思議だったのが、なぜ自分に声を掛けてくれたかという事。
聞くと、私と顔なじみの古本屋の店主と仲が良いらしく、電話をくれたそうだ。
初の100アイテム特選品の目玉は全てこの時手に入れた。
2003年春、2年ぶりに尋ねるも、既に閉店していた。
 
 

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