「貸本屋」
今でも「貸本屋」は存在するが、昭和40年代までは、「レンタルビデオ屋」のごとく町のあちこちに「貸本屋」があった。
私が子供の既には「貸本専用漫画」は殆どなく、新書が貸本として扱われていた。
当時の本の定価は200円から240円。今から40年も前であるから、感覚的には、高価なモノである。
それが、1泊10円で借りれるのだから、小遣いの少ない子供たちには、結構人気があった。
主流は虫コミ、サンコミ、曙、少画(キングコミックス)、若木(B6)、ひばり、KCなど。
50年代に入り、貸本屋が淘汰されるにつれ、古本屋にこれらの貸本が売られていた。
しかしその殆どは売り物にならず処分された。
糸綴じ、カバー貼付、印など難点があり、商品としての価値はなかった。
それらが、今ビンテージコミックとして扱われている。
若木、曙などの一部の商品は、「貸本」なんて関係ないって思える値段がつく。
改めて漫画の奥深さを痛感させられる。
 
 

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