綺羅街道ロゴ

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綺羅街道の立案から完成まで。そして・・・

 本稿は、平成13年10月11日、寿都町で行われた北海道商工会青年部連合会「後志ブロック青年部員研修会」において発表したものを、一部表現を修正し上梓しております。
 しかしながら綺羅街道の全貌を説明するに足るものではありませんのでご了承ください。


旧本通商店街1 綺羅街道1

 まず、こちらの写真をご覧いただきます。
 これは、今年度完成をみるニセコのマチの新しい顔「綺羅街道」の、昔と今を比べたものであります。ほぼ同じ位置から写したものですが、昔といってもほんの5,6年前までは、こちらの白黒の写真のような風景でした。
 新しい街並みは、今年6月にオープンした
ニセコ駅前の温泉「綺羅乃湯」から、マチの中心部といえる本通商店街へと続き、逢坂商店までのおよそ1.6キロが、これにあたります。
 この写真では見づらいかもしれませんが、道路の拡幅、片側幅6メートルの広い歩道整備に伴って、各商店を建て直しています。四角い門構えにした外観の統一、街灯の形と色も考慮しており、また電線も地中化して、広くすっきりした街並みとなりました。
 電線については、こちらの写真で見ていただくとわかりやすいかと思います。

旧本通商店街2 綺羅街道2
 これらの工事はほぼ終了しており、来年早々には、町の主体でオープン式典も行われる予定でいます(=2月28日実施)が、この事業には商工会青年部も中心的に関わって来ています。計画・立案からここに至るまで13年。私の前まで5人の部長が、この商店街再整備に身を削って来ました。
 今日はこの13年間、現在に至るまでの我々青年部の関わり方、取り組み方、そして今これから考えて行かなければならない課題、やるべきこと、などをお話しさせていただきます。

 ニセコ町ではかねてから、「ニセコ大橋」の構想、計画が進んでいました。
 もともとニセコのマチは、駅周辺が谷のようになっており、本通商店街から下って駅に至り、そこからまた迂回するように上って、山、つまりスキー場だとかペンション街へ辿り着く構造になっていたわけです。これを、駅前を通らずに、商店街から直接山へ向かう橋をかけようという話が、私たちが子供の頃からありました。
 でこれが、実際すでにできています。平成2年着工で、長さおよそ380メートルのニセコ大橋が、平成6年に完成されました。これに関連づけて、新しい橋のたもとから続く商店街の街並み再整備をしよう、というのが、そもそもの発想であります。
 ニセコ大橋の着工に先がけて、商工会では
昭和63年に本通商店街の道道拡幅などを町に具申しました。その後、先進地視察なども行っている訳ですが、後には平成5年に、ニセコ大橋と本通商店街地区が、別々にマイウェイアワーロード事業の認定を道から受けています。

 さて青年部では平成3年に、街づくりについて青年部三役と町長との懇談を設けています。「ニセコ21未来へのかけ橋」と題した街づくりシンポジウムも開催しています。翌年には、この街づくりに本腰を入れて取り組まなければ、ということで、青年部内に「街づくり検討委員会」を設けました。
 
平成6年には、地域プランナーの肩書きを持ちラジオのコメンテーターとしても活躍されている伊東徹秀氏による講習会も行いました。伊東氏には、たいへん長い期間、アドバイザー的な立場でご指導いただいており、街路の名称を考える講習会なども何度か行っています。
 この年、商工会青年部では、週に2日、3日と集まって、年間90日もの会議、話し合いを持ち、議論を重ねて行きました。こうして、「綺羅街道」という名称が決まったのです。

キラりんニコまる綺羅街道シンボルマーク
 
後にCI委員会も発足させて、シンボルマークですとか、キャラクター、ロゴなどの審議も行って行く訳ですが、いずれも、伊東氏のアドバイスを仰ぎながら、青年部員が話し合いを行って来ました。
 ですから、事業主体、つまり工事そのものは行政の手によるものになっていますが、この街道は商工会青年部、自分たちがつくり上げた、という意識も強いです。
 キャラクターは、忍者の格好をした男の子と、スノーボードを持った女の子がイメージキャラクターとしてデザインされ、その名称は公募で、ニコまる、キラりんと名付けられています。

 さて今、綺羅街道は完成されつつあり、これからはこの商店街を、単なる名前だけのものにするのではなく、これを表現化する、イベント化する、そんな形で、地域活性化につなげる必要があります。
 
平成12年からは、やはり青年部員が主なメンバーとなって「綺羅街道商店街ソフト事業推進委員会」をスタートしており、この街道をどう活用して行くか、盛り上げて行くか、といったことについて研究を続けているところです。
 実はつい先週、商工会青年部と町長との懇談会の場がありまして、やはりこのソフト事業に関する提案といいますか、意見、協力依頼みたいなこともいくつか話しています。
 たとえば、先ほどのニコまる、キラりんのキャラクターの着ぐるみを、町の補助をいただきながらつくりたい、ということもあります。

 そうしたわけで、13年間の歳月を要し、綺羅街道というステージが完成しようとしています。我々にとっては、先輩たちがつくり上げたマチを、今度はいわば現役といえる自分たちが、その熱意を継承して盛り上げて行かなければいけない、と考えているところです。
 恐らく来年の夏には、綺羅街道を舞台に、その成果を見せなければならないだろう、と思います。
 どうか皆さんも、ニセコに立ち寄る機会がありましたら、これが綺羅街道か、こんなことをやっているんだな、ということを見届けていただきたく思います。

 以上で発表を終わらせていただきます。ありがとうございました。


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