衣浦臨海鉄道 |
その日、私は出張で愛知県の半田市にいました。名鉄で同地に着き、客先に向かうべくJR半田駅
脇のガードに差し掛かったところ、ディーゼル機関車が単機で停まっているのが見えました。
別にディーゼル機関車なぞ珍しくもないのですが、私がこの機関車をチェックしたのは、同車がJ
R車ではなく地元の衣浦臨海鉄道の車両だったからです。
JR半田駅の構内に停車中の衣浦臨海鉄道KE65形 ディーゼル機関車1号機。JRのDE10形機関車と同 形機ですが、本車は旧国鉄からの購入機ではなく同鉄道 が新造した生え抜きの機関車です。 【愛知県・半田駅】 |
衣浦臨海鉄道は、愛知県知多半島東岸の付け根奥まで入り込む衣浦港の東西両岸に路線を持つ貨物
専業の第三セクター鉄道です。
路線は、西岸側はJR武豊線の東成岩と半田埠頭間を結ぶ3.4キロの半田線、東岸側は同じく武豊
線の東浦と権現崎間を結ぶ11.3キロの碧南線の2路線があります。
写真に写っているKE65は半田線の機関車であり、同線では半田埠頭駅からJR武豊線を経由し
てJR大府駅まで1日1往復のコンテナ列車が設定されているそうで、JR武豊線内も衣浦臨海鉄道
の機関車が牽引しているそうです。
ちなみに、KE65と同クラスのディーゼル機関車は、同形であるJRの機関車になぞらえてDE
10タイプと呼ばれています。
DE10タイプは、JRでは最も小型の機関車ですが、全国にある私鉄/三セク貨物鉄道が保有す
るディーゼル機関車では最も大型になり、数もそれほど多くはありません。
これは、輸送量もさほど大きくなく、輸送距離が短い私鉄/三セク貨物鉄道ではDE10タイプは
大型すぎて不経済だからだそうです。この世界では、大は小を兼ねるとは行かないようですな。
話を戻して、このKE65が、どちらに向かっているのかは分かりませんでしたが、ここで武豊線
の旅客列車を退避しているのでしょう。
いつかは貨車を引っ張っている所を写真に収めてみたいものです。
『列車まかせの旅』番外編第11弾、おわり。
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